表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
99/290

人類最強、頂上決戦!その壱

ガウラン様、マジイケメン!

「どうしたの?タクトちゃん!」


俺が軽く引きこもっていると、アルテミス様がいらした。


「アルテミス様〜。俺って、若い時のガウラン様に似ているんですか。」

「似てるわね」


アルテミス様は、全く遅延なく無情に返事をよこした。


「ガウラン様、でも大勢の女性と関係を持って、無節操だったんですよね。」

「あら?あんたがそれを言う?ガウランちゃんが12歳の時は女性のじょの時もなかったわよ」


がーーーーーーん。俺は固まった。


「それに何か勘違いしているけど、ガウランちゃんと関係した女性たちはみんな、ガウランちゃんのこと心から愛していたのよ。愛のない関係だったら私もやめさせてたし。まあ未来のことを言うのもなんだけど、あんたの未来もまあ似たりよったりよ。」


ひいいいいぃいいいいいいい。


俺はなんだか本格的に引きこもりたくなった。


「でも女性たちが望んでいるのだからそれを否定するのはどうかと思うわよ。まあ、あなたは日本からの転生者だから、ちょっと抵抗があるのかもしれないけど」


俺はふと思った。俺がいま見ているのはもう歳をとってふがふがのガウラン様だ。しかし、本来のガウラン様はどうだっただろうか。そこにもしかしたら、これからの俺を考えるヒントがあるかもしれない。


俺は先日レベル180になった際に身につけた再現というスキルを使うことにした。これを使えば過去にあったイベントを見ることが出来る。俺は、ガウラン様と、ぽちのひいばあちゃんとの戦いを覗き見ることに決めた。


作ってよかった劇場!ガウラン様、タール殿を貴賓席に招待して俺たちは若かりしのガウラン様の戦いを見ることにした。ぽちは、しっぽを振って喜んでいる。そりゃ、ひいおばあさんを初めて見るんだろうからテンションがあがるだろう。


戦いは熾烈を極めた。


「妾は負けぬ!」


魔王がメテオストームを打つ。


「いけ、ゴーレム。」


巨大なゴーレムのスキル鉄壁が全てを弾き飛ばす。


「くっ!これはどうだ!」


アイスランスが飛んでくる。


「黒龍!」


え、黒龍の爺さん、ガウラン様と契約してたの?


黒龍のブレスが全てのアイスランスを溶かし去る。


「うおおお、伝説のガウラン様の召喚を見ることが出来るとは!長生きはすべきですぞ!ありがとうございます!タクト殿!!!!すごい、ガウラン様〜〜!!!」

「わし。もっとイケメンだったようなきがしたがのぅ。」


なぜかガウラン様、不満げだ。


「さあ、そろそろ、いいかな。」


若いガウラン様が迫る。


「わ、妾は負けん。この世を滅ぼし去るまでは!」


すると周囲からゾンビがわらわらと立ち上がる。


「妾の不死軍団じゃ!地獄の炎でも消し去ることは出来んぞ!」


すると若者のガウラン様は、何かを祈り始めた。


すると、空がキラキラとひかり、何かが降臨してくる。それは、アテナ様だった!


なにやってんのアテナ様〜〜〜!!!!!


アテナ様の神気にあてられ全てが浄化されていく。


「し、信じられん、め、女神を召喚するとは!究極召喚か。」

「いや、単にお願いしただけだ。」


ふっとガウラン様は笑う。マジイケメン。するとガウラン様、土下座して、アテナ様のサンダルをペロペロした。


「アテナ様、ありがとうございます〜〜〜〜〜うありがとうございますぅ、ペロペロ!」


おお、俺と並ぶ逸材がかつて存在したとは!!!!!


「いま猫道中見てたんだから、もう呼ぶなよ。」


アテナ様、ちょっと切れてた。猫道中大人気だな、ってそんな頃からやっていたんかい!!!!

アテナ様がひかりとともに消えていく。


隣に座っていたアテナ様、ふとつぶやく。


「あーだからあの猫道中見た記憶がなかったのか。後でちょっくら見に行くかな。」


怖い。アテナ様。


「さ、終わりだ。」

「くっ、妾は妾は!」


すると魔王がぽろぽろ涙をこぼし始めた。


ぽちが心配そうに、くぅーんとなく。



「この腐った世界を壊さなくてはいかんのじゃ!」


心からの叫びだ。


「それは勘弁してもらえないかな。さあ、君もここで終わりだが、最後に君の最後の願いを叶えてあげよう!とはいっても俺に死ねとか、世界を滅ぼせっていうのは勘弁な。」


ウィンクしていう。それを見て、周りの人たちもほーっと感心する。


「ガウラン様、イケメンだったんだねー」「すごいイケメン」「あたしはちっちゃいタクトの方がいいな」


最後のはサーシャだな。


顔を赤くした魔王がぽーっとなりなる。そして意を決したように、話し出す。


「だったら、責任をとって、妾に赤ちゃんをさずけるのじゃ!」

「は?え?」

「妾はお前の強さに惚れた。元はといえば、妾は、この腐ったいちゃつくアベック共をこの世界ごと、焼き払いたかったのだがまさか、お前に妾の心を盗まれるとは不覚じゃ。約束しよう、妾に赤ちゃんを産ませてくれたら、妾は、この世界から全て手を引き、お前との子供を育てることに注力すると。」

「う、うーーーーーーん。俺も一回言ったことを取り下げることはできないし。じゃ、まず、お友達から。」


ガウラン様、まじヘタレ。


「とはいえ、その前に、ちょっとおかしな気配を感じるから、ちょっと待っていてくれここで!」

「いやじゃ、もう妾はお前から離れたくない。一緒にいくのじゃ!」


片手で魔王を抱くと、ガウラン様は何かをぶつぶつ言いだした。すると、


「なんじゃ!おまえ。ふざくんな。いま、猫道中見てたのに!」


猫神様だった。


「すみません。すみません。」


ガウラン様、猫神様の後ろ足(?)をぺロペロした。素晴らしい。あの技は俺も見習いたい!


すると、振動がおこった。するといきなり、目の前に魔王を片手で抱いた若いガウラン様と猫神様が出現した。


この話、もうちょっとだけ続くんじゃ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ