ひねもすのたり
一日中なにも考えずにのんびりしたいです
今日も今日とて、ハンモックで揺られていた。けしてサボっているわけではないので、そこんとこよろしく。
こう見えても、朝は誰より早く起きて掃除をして、料理を作って、仕込みも終わらせて、弁当を売ってと忙しいんだ。バチは当たるまい。ぐぅ〜〜〜〜〜。
と誰かが俺を優しく呼ぶ声がする。誰だ?
「ねえ、旦那様」
うーん、聞こえない。俺の名前は旦那様じゃないし、結婚ももちろんしていない。だって、俺、中身は軽くおっさんが入っているが外見は12歳だし。
「旦那様ったら!」
薄眼を開ける。どうやら、王女様のようだ。なぜか、もじもじしている。トイレに行きたいのかな?
「アーサーの呪いを解いてくれたの、旦那様なんでしょ」
ああ、そっちか。
「まあ、結果としてね。でも良かったのか悪かったのか。」
ぽちが抜けてしまったことで、一気に力は前と比べものにならないほど落ちてしまったけどな。
セオドアもケイトも残念がっていた。ほかのボンクラどもは、今の方がいいらしいけど。
「それは絶対良かったと思うのじゃ。妾は本当なら、もっと旦那様に感謝しなくては。でも今、できることといったら」
急に俺を両手でつかんだ王女、うお、ほっぺにキスされたぞ。
「このぐらいなのだ。ありがとう旦那様。」
どうもよく話を聞くと、アーサーは小さい時は非常に優しい子だったがある日を境に全く性格が変わってしまったらしい。その時からなぜか王女に固執するようになってしまったとのことだった。
「そうか。それじゃ、よいことをしたのかな。」
「そう、旦那様のすることに間違いはございません!」
うーん、なんでサーシャは、こう思ってくれないのかね。
「ちょっと!なにやってんの!離れなさいよ!」
あ、この声はサーシャ。お前、仕事は?俺は自分を一時棚上げした。
「なにって、いいことにきまっておろう!」
「ちょっと!そういうの禁止!」
すると、王女は、俺の手にしがみついた。
「これから旦那様といちゃいちゃしようと思っていたのに。人の恋路を邪魔する奴は、ケンタウロスに蹴られて死んでしまうのじゃ!ほら、妾たちは、これから二人でいちゃいちゃ温泉じゃ。いねいね!」
「そ、そ、そんなことややややってたら、いつかこ、こ、子供ができるわよ!」
「ふっ望むところじゃ!」
えええ、望むのか?
「ちょっと待ってくださいませ。王女様。抜け駆けはどうかと。」
ゆらーとあわられたこの世紀の美女。相変わらず絶世の美女だ。これで性格さえよければ。えーと、誰だっけ?そうそう乳魔人だ。
わいわい騒いでいたら、みんなが集まってきた。そして、結局、みんなで一緒に夜に温泉に入ることになった。
どうしてこうなった????
いつもお越しいただきありがとうございます。