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猫神様、ごめんなさい!

会いたい猫ちゃんにいつでも会える能力が欲しいですよね。

えーと、召喚したのは、どうやら、猫神様だった。


猫神様、なんだかすごい不機嫌なんだけど。何か悪いことしたかな。後ろの猫ちゃんたちも少しビクビクしている。なんだ、猫神様が来たから後ろに整列したのかよ。俺に敬意を示しているわけじゃなかったのか、ちくせう!


「あのな、お前、呼んでもいいけど、時間を考えろよ!」


なんだか猫神様、プンプンだ。


「今、神世界テレビの猫道中やってたんだけど、どうしてくれる!見そこねたろう!」


えーと、神様の世界にもテレビがあるんだ。あれ?なんだか汗が止まらない。これ、本当にヤバイんじゃないか??


「か、神様、レコーダーで録画していなかったんです…..か?」


してないよなこの剣幕。


「ばかもーん、神世界TVは、録画できないんじゃ!円盤を売るためにダビングは、できないのじゃ」


きた、まさかの利権問題。日本のダビ10より厳しい規制があったなんて!!!びっくり。って驚くところはそこじゃないか。


「今回は、美猫のミーちゃんの旅の日じゃったのに!どうしてくれる!」

「す、す、すみません」


俺は、土下座した。すると、猫神様、やさしく、ぽん、と手(前足??)を頭の上に乗せた。


「おぬしが呼びたいのは、私じゃないはずじゃろ。どうして召喚の能力を得たか、よく考えてみるがよい」


「か、神様、ありがとうございます。許してくださって。大切なテレビを見逃すようなことをさせてしまって」

「まあ、テレビなら、始まる前の時間にタイムスリップして戻れば見られるからの。」


さらっととんでもないことを言い出したよ。神様。


「じ、時間を巻き戻せるんですか?」


そんなことができるなら、時間を巻き戻して車にひかれる前にもどしてほしかったかも。


「面倒だが、できる。でも、これやると、体が1cm縮むからやりたくないんじゃ。」


あれ?もしかして、神様が小さくてかわいいのって?


「う、まぁそれはそれじゃ。では、よく考えるのじゃぞ。あと、もう呼ぶなよ、呼ぶなら呼ぶ前に、知らせるのじゃ。前日にな!」


神様が消える。さすがだ。向こうから、召喚解除をされたのは、これが初めてだ。だが、いいヒントをもらった。そうだったのか。俺がこの能力を得られたのは、どうしても逢いたい相手がいたからなのか。


そして、俺は、息を吐いて心を整えた。いでよ!


今度も猫ちゃんだった。でも、今度は、本当に会いたかった相手だ。


「たま……..」俺は召喚した猫ちゃんに向かってそっと囁いた。


猫神様、テレビ好きのようです。

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