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亡き王女のためのバヴァーヌ

あらすじ:逝ける王女を蘇らせるためには、呼び戻しの禁忌魔法が必要であることを知った。タクト。しかし、それは既に失われた古代の呪法であった。それを求めて神の国へと旅立つタクト。彼は、王女を呼び戻すことができるのだろうか!

夜中に暑くて寝苦しく目覚めた。みんな寝ている。王女様に抱きつかれているコタローが苦しそうだ。ごめんよ、コタロー、君の犠牲は忘れない!ミケは、ちゃっかり、床で寝ている。床は涼しいからね。サーシャは、なぜか水着で寝ていた。そんなかっこうだけと蒸れないか?いろいろ?ランちゃんは、スヤスヤ寝てる。そして、るーたんがランちゃんに抱きついている。微笑ましい。


外に出て涼もうと思っていたら、外から歌声がする。誰だ?美しい声だ。


「あ、ご主人様、起こしてしまいましたか。」


月の下、金髪で見目麗しい女性が歌を歌っていたらしい。しかし、乳魔人は、どうやら泣いていたらしい。涙を俺に見せないように拭って、気丈に微笑む。ちょっと気の毒だ。


「歌が好きなんだね。」

「ええ、何よりも。でもご主人様にお会いできて、その気持ちがなくなったと思っていたのですが、時々こんな寝られない夜は、どうしても歌いたくなって。」


そうか。こんなに歌好きのやつから歌を奪ったやつは呪われてしまうといい!


「歌えばいいさ。」

「え?」

「歌はいいよね。嫌なこと、つらいこと、困ったこと。全部忘れさせてくれる。」

「ご主人様」


ぐえ。ちょっと待って、窒息するだろうが!!!!俺はやっとのことで、腕から逃げると続けた。


「だったら、猫カフェで歌えばいいさ。毎日1時間ぐらいをコンサートタイムにぐえ」


乳魔人。俺が窒息しそうになってやっと、気がついたのか、離してくれた。まあ、俺がぐったりしたのでやっと気がついたんだろう。死ななくてすみました。もう少しで、三途の川を渡るところでした。


結論だけ言うと、コンサートは、大成功でした。猫カフェは以前から王女様もいるということで、結構お忍びで貴族の人たちも来ていたようなのですが、また歌のおかげで売り上げも増えました。ゲヘゲヘ。


まあ、貴族の方が来る理由として笑ったのは、どうも、王立騎士団のセオドアとケイトの御用達の店で何があってもセキュリティは、絶対大丈夫であるというものであった。あいつら、いつも猫ちゃん撫でているだけだけどな。


それより、アンも歌いたいと言った時、それを断るのが大変でした。常連の人も全員で止めてくれなければ、惨憺たる結果になっていたかもそれません。


乳魔人の素晴らしい歌声を背景に、俺は、今日も今日とて思索にふけるのであった。ぐぅ〜。


暑い日は、かき氷に限りますね。

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