スミス大地に立つ!
先週までのあらすじ:ついに闇の組織を追い詰めたタクト。しかし、タクトの家族には危機が迫っていた。ボスのアジトに肉薄していたが、家人に魔の手が迫っているとしったタクト。どちらを選ぶのか?時間は刻一刻と過ぎていく。がんばれタクト!
「え、なんであの2人、仲良くしるのぉ?」
ランちゃんが困惑しているようだ。だが、しかし、そんなことに答えてやる暇は俺たちにはない!
「そこは、もっと細かくするべきなんだな。」
「わかりましたよ。スミス殿!」
金物屋のスミス殿と俺たちは新商品を開発しているのだ。まさか、この裸の大将、いや、スミス殿に、こんな才能が埋もれていたとは!
俺は、タコヤキ鉄板とおこのみ焼き鉄板が一体化した屋台を製作していたのだが、なかなかうまくいかずにミニチュアを製作して、その原因を探ろうとしていたのだ。
「ああ、そこは違うんだな。そこは、もっと角度が急な金具で固定しないと歪みが出てしまうんだな。」
「おおおお、なるほどって、スミスさん?ランちゃんは渡しませんよ!」
「違うんだな。ちょっと見てたら変だから助けてやろうと思ったんだな。」
うーん、なんでこいつがと、思ったら、このお方、俺の冒険者飯を5食も購入してくださっていた!有難や有難や。
「売り子に聞いたら屋台式の冒険者飯の製作に行き詰まっているからアドバイスして欲しいとおねがいされたんだな。」
おお、この時間はコジローか。ナイスアシスト!コジロー!でも冒険者飯が毎日コンスタントに売れてるって、買っていたのは裸の大将だったのか。
「ぼくもぉ、もっと気軽に冒険者飯が手に入るんだったら協力するのにやぶさかではないんだなぁ。それに、注文したいものもあるんだなぁ!」
そういって、スミスは、懐から何かを取り出した。女の子のフィギュアだ。あ、これだめなやつだ。
「あ、ス、スミスさん、そういうのはちょっと……」
「もっとよく見るんだなぁ」
そして、続けていろいろなフィギュアを取り出した。うさぎのフィギュア、家族のフィギュアなどだ。
「これは全部可動式なんだな。」
ほんとだ。こ、こいつ動くぞ!す、すごい精密さだ。ここまでくると芸術作品と言われても信じそうだ。
「ぼくのゆ、夢は、こういうフィギュアのための家を作ったりすることなんだなぁ。そ、その店長の器用さなら、人形のための台所とか作れるんだな。もちろん、協力してくれたら、冒険者飯の店舗の出店に協力してやってもいいんだなぁ。」
わ、忘れてた。こいつ、地主様だった。はじめて俺とこいつの思惑が一致した瞬間だった。聞くと、こいつの夢はコレクターが集めたくなるような製品はもちろん、子供が遊べるおもちゃを作るというものだった。うーん、意外なところに才能はうもれているものだな。スミス恐るべし!!
うん?コレクター????ひ、ひらめいた!!!!!
「へへへへ、ス、スミス殿!この件について、ご相談が・・・・・」
「くっ、冒険者飯弁当3つお願いする!」
ケイトが冒険者飯弁当を買う。
「こっちは5つだ!」
これはセオドア。
「わたしは6つよ!」
アン、お前まで参戦か!
ふははははは!冒険者飯弁当が飛ぶように売れている!待っていた、待っていたよこの日を。
「くっ、また猫神様、ストラップか!タクト殿、追加で5つお願いする。コタローストラップがでるまでこうなったら買わなくては!!!!」
「うぉー出た!シークレットのミーちゃん様ストラップだ、お宝だぜい!」
「ムキー!どうしてでないのよコタロー様!」
スーパーレアの確率は0.5%だからな。シークレットはレア扱いだから比較的出やすいが。そんなに簡単にスーパーレアがひけると思うなよ!
クククク、見よ!これぞ、オマケ商法だ!スミス殿に作っていただいた超精細精密フィギュアをストラップにしたオマケを冒険者飯弁当につけることにより、ドーーーーーーーーン、みんなが購入するという寸法だ!これで勝った!ノーマルの猫神様と猫カフェの猫ちゃんストラップ、そしてレアのミケなど、スーパーレア、コタロー、コジロー、そしてシークレットのミーちゃん様ストラップ!完璧だ!
コレクター魂をくすぐるストラップは、冒険者カバンにつけてもよし、アクセサリーとしてタバコ入れなどにつけてもよしの優れものだ!いわば現代版根付だ。元日本人なめんなよ!
しかしそれだけではない。これを入り口として、冒険者飯弁当の素晴らしさをわかってもらうというのが俺の真の目的なり!これでか・つ・る!ふはははは!
その後、ゴミ箱に大量に捨てられていた冒険者飯弁当を見て、俺はむせび泣いて、オマケ商法をやめた。ちくせう!その後、ストラップがレアアイテムとして、金貨で取引されることになったことを知り、普通にガチャを製作したのは、内緒だ。
さあて、来週の『タクトさん』は?それいけ、ミケ、コジロー雲に乗る、猫神様の結婚式?の3本だよ!みんな楽しみに待っていてね!(この放送の内容は、製作会社の意見であり、その信条などは当社には一切関係ありません)