ミユ襲来!
女の人、怖いです。
「タクト様、私が間違っておりました。」
誰だっけ、この娘。なんだかはすっぱな感じ。俺の一番嫌いな感じの女性だ。
「えーと、誰?」
「わ、私です。覚えてらっしゃらないかもしれませんが、ミユでございます。」
ああああああ!!!俺の純情を弄んだビッ・!!!!
「申し訳ありません。」
「俺、何か謝られるようなことしたっけ?」
「実は病気の母を助けるために、このような職業についておりましたがやっと妹も独り立ちできそうなので、足を洗えそうなのです」
ほお。それで??鼻くそをほじりたくなる衝動を俺は抑えた。俺ってばジェントルマン!
「で、俺が何か関係あるのかな。その話?」
「タクト様を騙していたこと、本当に申し訳ありません。セオドア様に話をもちかけられ、報酬につられてタクト様を騙してしまったこと後悔しております。」
本当かな?????見えないように手で隠して、そっと鼻の中をかいた。
「すみません。お金のためとはいえ、騙すようなことをして本当にゴメンなさい。こんな汚れた私ですが、タクト様のような真っ当な人間を見て、まぶしかった。ねたましかったんです。でももしタクト様がよければ、友達として接していただけないでしょうか。
かわいそうになって、俺は頷いた。さすがにそこまで俺はひどい人間じゃない。
「じゃ、友達から。」
手を差し出すと少しためらっておずおずと手を伸ばしてにっこりとミユは笑った。結構かわいい。
そうか、かわいそうな事情があったんだな。俺は、いつの間にか偏見を持ってしまっていたのか。悪いことをした。
ミユが誰かと物陰で話しているようだ。俺はさっと身を潜めた。
「あんた、あのドーテーにどうして、そんなにこだわってんのさ。あいつマジキメーよ」
「ふふ、これぞ、悪い人がいいことを1つでもすると、いい人に見える作戦じゃ!!」
「で、成功したら金貨20枚もらえんだよね。」
「もちろんじゃ、永世パスは無理でも3年パスぐらいは手に入れろよ!」
セオドア!お前、今度きたら覚えてろ!!!!
「あいつ、隠れて鼻ほじってたぜ。きたね〜。それで握手しようとするから、ちょっとためらっちまったよ!」
「坊主、いつも鼻ほじってるからのう」
「あいつ、絶対鼻くそ食べてるぜ!きたねーやつ。ところで、今日、遊んでかない?客が少なくて困ってんだよ!」
やめたっていうのも嘘かよ!ミユ!
「あいつよ、絶対気の毒がってたぜ。作り話なのにさ、マジうけるんですけど!ほら、サービスでパンツみせてやっからよ、ギャハハハハ!」
「しまえ、小娘、貴様のパンツなんか見たら目が腐るわ!」
「ヒヒヒヒヒ、でもそこらの奴らより、ずっとすごいぜ、味見してきなよ!」
「そんなのバレたら奥さんに殺されるゼ、ふはははは!」
「おっさんキメー!!」
いいこと聞いたよ!セオドア、お前の奥さんにちくってやるぜ!ハハハハハ!
セオドアの運命やいかに!