精霊王さまの活躍
精霊王さま、とんでもない美形らしいです
ああ、いい天気だ。風が気持ち良く頬を撫でていく。静かな午後だ。
『Hey Bro! Yo Yo Check it out Yo!』
なんて静かな午後だ。こんな日は午睡を楽しみたい。
『Yeah, マクテスト one two one two, check it out Yo!』
うるせい!おれは、これから昼寝なの。静かにねがせてくれ!
『おまえ、いつもグウたら、たらばガニ。いっぱい寝ている、いっぱい、おっぱい!』
うわ、なんだかひどいライムだ。
『俺様、天下無敵のビフテキ、カクテキ、ムテキング!』
うわ、これはひどいを通り越して悲惨だ。聞くに絶えん。
『Hey ブラザー無視すんな!俺様スランプ、スクラップ、チェケラチョッ!』
なるほど、スランプか。まあ、これはこれでアリかな。コメディーラップとしては、ぷぷぷ。
『貴様、殿様、てめえ、変なこと、考えやがった、山形!くわがた!』
うわ、これは重症だ。会いに行くしかないか。俺は、重い腰を上げた。
「コジロー、コジロー!」
「タクしゃま。ここいうよ。」
「精霊王のこと、いかなくちゃいけないようだからついてきてくれ!」
小さな巨人コジローは、たたたたた、と俺の頭の上に立ちあたりを睥睨した。うーん、百獣の王っぽい。
道中、貢物の山ができたので、片っぱしからリュックに詰め込んだ。おかげで行商のおばさんみたいになった。昔の常磐線の、ってローカルすぎるか。
相変わらず、すごく素敵なところだな。お邪魔します!
こっちを睨む竜人を尻目に、俺は精霊王の住まいにお邪魔した。
「Hey Hey ho, ブラザー与作は木を切るゼ、とるぜてっぺん、はんぺん、断片!」
ひどい。なんだこれ?悪化していないか????
「何があったか教えてくれ。」
「俺様、おまえの一番弟子のアンに、教えを乞うた、そしたらこうなった、納豆、チェケラッチョ!」
アン、お前か。お前は音痴なんだから、人に教えられる立場じゃないだろ!俺は頭を抱えた。
その後、誤解を解いて、少しだけだが精霊王のライムとフロウは良くなった。Yeah!
アン、自重しろ!