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ハーレムは突然に

女性に夢を抱いてはいけません

王女様がカフェに来てからみんながギスギスしている。特に、ミケ、サーシャ、ランちゃんの機嫌が最悪だ。


猫カフェの年間パスや割引だけが目的のケイトやアンは、誰についたら一番有利か目を光らせている。ケイトは王女様派、アンはサーシャ派らしい。


「王女様〜、結婚して猫カフェを王宮に移動したならば、わてしくを、是非是非、王宮カフェ護衛隊長に任命ください。その際、ぜひ、フリーの年間パスもお願いいたします。」


ケイト、聞こえてんぞ。俺をすっとばして、王女様に媚びているのか。卑怯な!


「ねえ店長〜、タクト様と結婚したら、カフェは店長のものだよねぇ。そしたら、ランちゃんをうさみーるに移動させて、私を猫カフェにおいてよぉ〜〜〜〜」


アンもたいがい黒いな。


しかし、女性陣の牽制がひどくて、おちおちハンモックにも寝られない。しかも、自分たちも寝るとか言い出して、ベッドに押しかけてくるもんだから、18人の猫ちゃん(ミケ含む)、俺、王女、サーシャ、ランちゃんと、大所帯で、そのうち、床が抜けるのではと心配している。


「ふふ、めかけを持つのは、男の甲斐性じゃ。妾が第1夫人である限り、後室が何人いようと関係ない」

王女様もたいがいだ。王様もあんな、なりをして(王様、すみません)他に女の人が10人はいるらしい。たいがいだよ、王様も。


マリアさんは、ランちゃんを応援しているらしく、ついにここの住み込み店員みたいになっている。やめてくれ。マリアさんもおもしろがって、常識のないことをしないでほしい。


サーシャもわざわざここから向かいのうさみーるに出勤している。なぜだ。毎晩女の子に抱きつかれ、締め付けられ大変だ。メンタルがボロボロだ。


そんなある日、清楚で可憐で美しい女性、ミユが俺を訪ねて来た。黒髪の美しい女性で、所作も話し方も優美で最高だ。もう恋に落ちるマジ3秒前。


「タクト様、もうしわけございません。お忙しいのに、このようにお呼び立ていたしまして」

「いえいえ、ミユ殿、お荷物を運ばせてくだい。はははははは!」


ジト目でおれを見るミケとサーシャ。知ったことか。このような大和撫子にお前ら、なれまいに!


ところが、次の日、ミユがだれかと物陰であっているのを見て、俺は、そっと身を潜めた。


「でさーあのうざいやつと、後、どんだけからまなきゃいけないのよ」

「お前がやつを籠絡するまでだ。」

「マジうけるんですけど。あいつさ、多分ドーテーだよ。ちょっと清楚なふりしたら、胸ガン見してきやがんの、キメー!」

「あいつの周りの女は、みんなイケイケだから、清楚な餌に絶対食いつくはずだ。いいか、報酬の金貨10枚が欲しくば、やつを籠絡し、フリーの永世パスを手に入れるのじゃ!」

「うひょーうけるんですけど。おじさんヤバイよ。この後、暇だったら遊んでく?」

「寄るな、お前なんかと遊んだら病気がうつるわ!」

「えー?ひぃーどーいー。そんなに遊んでないよ。お客さん、1日7人ぐらいだし、まだまだ新品だって、ギャハハ!」


セオドア、俺の純情を返せ。あとお前だけ料金倍にしてくれるわ!!!!!


女性にうつつを抜かす暇があったら猫ちゃんなでましょう!

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