キックボード革命
鈍亀です。暑いです。とっても短いです。すみません。
子供達が、キックボードで遊んでいる。大流行だ。うーん。どうしてこうなった・・・・・・。
「店長、もっと気軽な移動手段ってありませんかね。」
俺はランちゃんから、相談を受けた。確かに、ランちゃんにはあちこちにいってもらっているので、申し訳ない。
「うーん。そうしたら、自転車でいいじゃん、いいじゃん!」
「あれ、ダメです。あれ、最低最悪負け組移動手段です!」
そこまで言わなくてもいいじゃん!確かに自転車は人気ないけど。使ってるのが俺だけだっていうところから推して知るべしなんだけど。
「そうしたら、これなんかどうだ?」
俺は、スケボーを取り出した。見よう見まねで作ってみたんだけどどうだろう?
「えー、なんですか、この板。」
「板じゃない、これこそ、人類の英知!スケボーだ!」
「えーと、どうやって使うんですか。」
よし、俺のかっこいいところを見せてやろう。
「ランちゃん、よく見ているんだぞ!それ!」
俺は、スケボーに飛び乗ったのだが、スケボーだけが、推進し、俺は、その場に取り残されたと思った瞬間、そのまま腰を打った。
「うわ、なんですか。」
「あいたたた。ちょっと失敗。でも、これって、乗り物としては、結構いいんだよ。」
「そんな危ないもの絶対乗りません。」
俺は、自分の腰をさすりながらキックボードを差し出した。
「取っ手が付いているだけで、同じじゃないですか!」
ランちゃんは、おかんむりだ。
「まあ、見てなって!」
俺は、キックボードで、スイスイ進んで見せた。
「しかもだ、このスイッチを押すとだ!」
クズ魔石として、捨てられてしまうような小さな魔石で推進力はないのだが、早歩きと同じぐらいの速さはでるぞ。
「あ、これ、いいですね。ちょっと貸してください。」
その日から、キックボードを使ってお買い物するランちゃんの姿があった。そして、それを見た町の人から欲しいという要望がじゃんじゃん入った。特に子供達からの要望がすごかった。
仕方なく、俺は、スミス殿に相談して、自動馬車のラインの端を借りて、量産を始めた。始めたのだが・・・・。
「みなさん、それでは家族会議を始めます。このキックボード、値段が廉価なのにもかかわらず、爆発的な人気で、猫カフェの売り上げをはるかに超えてしまいました。しかも、隣国、海上国家のみならず、隣の大陸の国々からも注文が入るていたらく!挙げ句の果てには、隣の大陸に出店して欲しいという強い要望があります。どう思いますか、ガブちゃん!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ダ。」
「朝の3時に会議をするのは、もうやめろというご意見ありがとうございます。どなたか、何か、この件に関しましてご意見はありませんか。ケイト!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「えーと、では、のぞみちゃん!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・かわえええのう。お前もお嫁さんにしてやるよ、5番目だけど・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「うーん、建設的な意見がないようですね。では、ミリカ!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ご主人様におまかせしますぅうううううう・・・・・すーーーーーーーーー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
俺は、電気を消した。話にならないよ!せっかくみんなを叩き起こして、テーブルにつかせたのに、この始末だ!
次の日、俺は泣きながら、仕事をした。ぴょん子さんのおかげでなんとか1日を乗り切ったが、ヘトヘトになった。誰のせいだ!!!
エスカマリって、入ってるんですか?姿も形も見えませんけど。回しても回しても、エスカマリが出ません。じっと手を見ます・・・・・・。これからもよろしくお願い致します。