失敗スキルで大被害
鈍亀です。暑くて何もやる気がおきません。この話も非常に短くて申し訳ありません・・・・・。
「店長、寒いですぅ!水が冷たいですぅ!」
「俺に言われても!」
その日は朝から手がかじかむほど寒かった。今日は、へっぽこ丸が、全て下ごしらえしてくれたとはいえ、調理はケチャの仕事である。しかし、あまりの寒さにケチャはねを上げた。うーん、わかるけど。
「もう、どうにかしてください!」
「切れられても・・・・・。」
その時、シェールが毛布を巻きつけたまま登場した。お化けかよ!
「て、店長、ボク死んじゃう!寒い!」
そうなのだ。秋も深くなってきた現在、何故か寒波がこの大陸を襲っていて、めちゃくちゃ寒いのだ。もう!
「う、うなぎぃー、なんとかしてくれ。」
猫ちゃんののぞみちゃんは、息も絶え絶えだ。さすがに寒さには弱かった。うーん、仕方がない。俺は、スミス殿に、ヒーターを作ってもらおうと工房に行った。しかし・・・・・・。
「うーん、寒いんだなぁー。」
「私があたためてさしあげますわ。」
キャハハウフフと、スミス殿はカトリーナと2人で毛布にくるまっている。もう放っておいて、この場を去ろう、そう思った時、ふぁさ、と俺の頭の上に、毛布がかけられた。
「店長、ボクたちも、いちゃいちゃしましょう!」
「ア、アホー!シェール!前が見えん!」
俺は、毛布に足を取られて転んだ。その勢いで、俺とシェーツは毛布にくるまったまま部屋の中に入ってしまった。
「キャー!」
「な、なんなんだなぁー!」
ヤ、ヤバイごまかさなくては!その時、シェールが自信を持って、任せてと言った。大丈夫か?
「お化けだぞ〜!」
シェールは急に立ち上がって自信ありげに、2人に、宣言した。我輩はお化けであると。アホか!
「ごめんよ、邪魔するつもりはなかったんだ。」
「な、なんだ。タクト殿か。」
「お父様、ひどいですわ!せっかく、いちゃいちゃしてたのに!」
悪かった。俺は、この寒さをどうにかするようなヒーターを製作してもらおうとしたが・・・・・。
「うーん、作れることは作れるんだけど、1週間はかかるんだなぁー。材料がないんだなー。」
どうやら、この寒さで、隣の国から必要な部品が入ってこないようなのだ。
「うなぎ。無理、取りにいけない。」
のぞみちゃんに自慢の足を活かして、隣国までいって部品を調達するように頼んだのだが、言下に断られた。動けないんだもんな、仕方ないか。
俺は、この手段だけは取りたくなかったのだが、仕方がない。
夏の暑さと、秋の寒さを合わせて2つに割るという平均スキルを俺は発動した。発動したのだが・・・・・・・・。
「うなぎ!アホー!なんじゃ、この暑さは!死んでしまうじゃないか!」
「旦那様、暑いのじゃ!かき氷を作ってたもれ!」
「ご主人様、暑くてやってられませんわ!」
水着になった女性陣が、かき氷を作れとうるさい。
「ちょっと待ってよ!今作っているから!」
「ダダダ!」
「わかってるよ!俺のミスだってば!」
夏の暑さと秋の寒さの平均ではあるのだが、いつの夏かというのが選べないのが、このスキルの泣き所だ。おかげで、どうやら、ずっと未来の夏の最高気温との平均になってしまったようで、死ぬほど暑いのだ。大失敗だ・・・・・・。
いつも、ありがとうございます。これからもよろしくお願い致します。何故か3体目のメタトロン引きました。チェスターも2体目ですが、使い道がわかりません・・・・・・。