失われたゴキを求めて
鈍亀です。いつもありがとうございます。夏バテです。とほほです。
俺が、疲れて、猫カフェの椅子に座って、何気なく、天井を見たら、いた・・・・・・そこに奴が・・・・・・。黒くて、てかっているそいつ。ゴキだ。く、ここ何年も見ていなかったのに、こんなところで出会うとは。クモ山さんたちが、こっちにきてから、いなくなったと思っていたが・・・・・・。しかし。くくく、もらった!
俺は、全力で、近くにある箒で、叩き潰そうとした。ところがだ・・・・・・。
ゴキは、今までに見たこともないような速度で走り出した。マジか?!これは、応援を呼ぶべきかもしれん!
「のぞみちゃん!のぞみちゃん!」
「なんだ、うなぎ。」
「あれあれ!」
「うわ、虫じゃねえか。あれがどうした。」
「悪いけど、あいつを叩き潰すのを手つだってくれないか?」
「いいけそ、俺に何かメリットあんの?」
「もちろん!あいつをどうにかしてくれたら、パンケーキ1斤あげるぞ!」
「よし!」
いきなり、のぞみちゃんは走りだした。うわ、残像しか見えない。ところがだ・・・・・・。
ゴキは、その体の小ささを活かして穴入って行きやがった!どうすればいいんだ!!!!
俺は、スミス殿の金物屋に行って、何か、いい製品がないか聞いてみた。
「うーんそれなら、こっちもゴ、ゴキ型の人形を作るんだな!そ、それに、タクト殿が乗り込んで相手を撃滅するんだな!」
「よしきた!スミス殿!さすがだ!策士だ、素晴らしい!」
スミス殿は、俺にゴキを作ってくれた。本物そっくりだ。ククク、これなら、仲間だと思って、あいつらも騙されるだろう!1匹いたら、100匹だ!!これで勝つる。
俺は、体を小さくして、ゴキに乗り込んだ。素晴らしい出来だ。これで、すぐ見つけられるだろう!
ところが・・・・・・・・・。なぜか、全然、ゴキが見つからないのだ。それどころか、俺は、俺を狙うクモ山さんの親戚から逃れるので、精一杯だった。うーんおかしい。どうやって、あのゴキは、この鉄壁の守りをかいくぐったのだろう。わけがわからない・・・・・。
俺は、穴の中に入って、あたりを見渡した。何もない。ヒントすらない。これは・・・・・。仕方がない。俺は、作戦を立てた。
「えー、作戦の説明をいたします!」
「ダ?」
「え、大袈裟だって?そんなことはありません。さて、これからゴキ殲滅作成第1号令を発令いたします!」
「ダダダ・・・・・。」
「え、アホみたいだって。そんなことはありません。さて、私が、乗ったこのゴキですが、これで、過去に戻ります。」
「ダダ?」
「そうです。そして、あのにっくきゴキが現れるのを待ちます。」
「ダァ。」
「そしてです。見つけ次第、殲滅するのです!」
「ダダダ・・・・・。」
「もちろんうまくいきますとも!さあ、私を過去に送ってください。」
「ダ・・・・。」
俺は、ゴキに乗り込んで、過去に送ってもらった。そして、ゴキに気がつかれないように、死角となるであろう天井の隅に張り付く。
おかしい、どこにいるんだ。俺は少しいらだってきた。く、あいつ、もしかして、気配を断つことができるのでは。もしかしたら、俺のように死角に隠れているのではないか?
俺は、もう少し見やすいところに移動した。すると、いきなり、過去の俺が、何気なく、俺の方向を見て、大声で叫んだ。なんだなんだ。こっちは、偽物のゴキだ。騙されるな!
しかし、俺は、俺の乗っているスミス殿謹製のゴキに襲い掛かった。ちょっと待て!くそ、これでは、あいつの思い通りではないか。く、あのゴキ、もしかして、こうなることを狙っていたのか?すると、完全な死角に、ゴキの姿が見えた。ちっ!あんなところに!
するとのぞみちゃんまで、俺を追ってきた。なんて速度だ。スミス殿のゴキがオーバーヒートしてしまいそうだ・・・・・・。俺はなんとか穴に逃げ込んだ。くっ!あのゴキめ!やられた・・・・・・・。次はないからな!
俺は、ガブちゃんをゴキから呼び出した。
「ガブちゃん、ガブちゃん!」
「ダ?」
「もう1度同じところに送ってくれ。」
「ダ?」
俺は、再び過去に戻った。そして、今度は、完全な死角へと隠れた。これならば、向こうも俺をみつけられまい。
俺は、再び待った。今度は、絶対動くまい。
しかし、その俺をあざ笑うかのように、ゴキは完全に気配を消している。おかしい。過去の俺が、俺のゴキを追い始めた。ここら辺だよな。ゴキが隠れていた・・・・・・いた!く!なんてことだ。あいつ、最初から、穴のところにいたのか!見つけたぞ!
しかし俺はあと一歩というところで、逃してしまった。何度ガブちゃんに頼んでも、どうしても捕まえられない。俺は疲弊した。
するとガブちゃんから、帰ってこいと連絡が入った。
く、一旦戦略的撤退だ!
「ガブちゃん、ありがとう!あと一歩だったよ。」
「ダーダ!」
「え?どゆこと?最初から、ここにいたのは、全部俺が乗り込んだゴキだって?」
「ダダダ!」
「最初に、見つけたのもスミス殿のゴキで、それを見守っていたのもスミス殿のゴキ・・・・・・。なんてこった。」
俺は、どうやら、最初から俺自身と戦っていたのか・・・・・・。俺は元の時代に戻って、あほらしくなっって、ハンモックに横たわった。あーあ・・・・・。困ったもんだ・・・・・。しかし、待てよ、確かに、俺はみたんだ。あの憎らしいゴキを・・・・・・。どうやったら・・・・・・。
俺は目を閉じて寝た。
「やれやれ、やっと寝てくれた、昔の俺。さあ、あのスミス殿謹製のゴキも回収するよ!」
「ダダダ!」
「え?なんであれが必要かって?だって、あれに乗ると、掃除がめちゃくちゃ楽だってわかったからだよ!」
「ダ・・・・・。」
「あ、あきれなくてもいいじゃん。おかげで、もう金貨3枚と銀貨5枚、銅貨12枚も軒下からみつけたんだから!」
「ダ!」
「だろ、これで、ガブちゃんにも美味しいミルクかってあげるからさ、手伝ってよ!」
「ダダ!」
というわけで、スミス殿のゴキを使うと、いいことが山のようにあることがわかったのでした!しかし、あの、憎むべきゴキは、どこに行ったのかな???
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