スイーツ大作戦
鈍亀です。暑いです。この暑さで、いろいろなものが壊れてしまいました。ああ、エアコンが必要です・・・・。というわけでして、亀更新が続き申し訳ありません。
「いや、この間は死ぬかと思ったぞ。」
王様が、いつもの甘栗とパンプキンパイを買いに来ていた。
「すみません王様、おまけしておきますね。」
「おおお、ありがたい、王妃が喜ぶじゃろう。そういえば、この間の美味しいケーキはないのかのう?」
「あ、ありますよ。でもあれ、温かいうちに食べないとおいしくないんですよ。」
「そ、そうか。いつか作りに来てくれんか。」
「わかりました。」
おや、あのでかい図体は、誰だ?ゲ!レティーだ。猫カフェにレティーがやってきた。
「タクトちゃん、この間のホットケーキ作って〜!」
おお、なんだかんだいって、俺のホットケーキ、人気が高いな。よしよし。
「あ、実はですね、もっと美味しいのもできますよ。ちょっとだけ高くなっちゃいますけど。」
「いいわ、食べさせて〜!」
俺は、昔ながらのホットケーキ、そして、フルーツをふんだんに使ったパンケーキの2種類を提供した。
「こっちが、この間のホットケーキで、こっちが、スペシャルです。おいしいですよ。」
「ふぉおおおおおお!どちらも絶品!で、お願いがあるんだけど・・・・・。」
なるほど、いい提案ではあるけど・・・・・。
「それじゃ、考えておいてねん!あ、それから、これは、私の新作よん。あなたたちのもすごいけど、私のもいいわよん!」
レティは、泥人形を押し付けて帰って行った。アクセサリーがなければ、絶対、これ、誰も買わないだろ!
「おおおお、そ、それは!」
早速ケイトが見つけたようだ。
「あ、いいよ、この泥人形、持って行っても!」
「じゃなくて、そっちそっち。」
「ああ、アクセサリーの方か。はいどうぞ。」
それが、修羅場の始まりで、結局人数分買うことになった。
「お買い上げありがとうねん!」
ウィンクしてよこしたレティー。絶対、あいつこうなると思って俺に新作を渡したな。許せん!
俺は夜、寝られなかったので、ちょっと風にあたりながら考えていた。
「どうしました?」
ミリカが近づいてくる。
「いや、実はさ、レティが気軽にスイーツだけが食べられる店、甘味屋が欲しいって言ってさ。それで、店内でもお持ち帰りもできるようなお店・・・・・。どうやら、レティーのお店の女の子たちもそういうスイーツのお店があったら、と言ってるらしいんだよねえ。」
「悪いお話しじゃないような感じですけど・・・・。」
「でもさ、これで、甘味屋まで始めたら、俺、本当に何屋かわかんなくなっちゃうよ。猫カフェの店主なのに。こうなったら、家族会議かな?」
するとミリカがあわてて、話し出した。なんだよ、家族会議、いいじゃん、いいじゃん!
「そ、そんなに真剣に取らなくても。甘味屋さんでしたら、ゲームセンターの隣のお店が今度閉店するそうなので、そこで、細々とやったらいかがでしょうか。私が、お力になりますわ。ですから、家族会議の必要などありませんわ。」
「そ、そうか。わかった・・・・・。」
というわけで、俺は出店を決めた。ミリカが店長、ケチャが、キッチン兼、ウェイトレスだ。まあ、2人で細々とやってもらおう。
ところが・・・・・。
「て、店長、ヘルプお願いします。もう全然、店がまわりません!」
ケチャが、泣きついてきた。はぁ?どゆこと。
俺は、唖然とした。店の前に行列ができている。うわ、レティとその仲間も並んでいる。
「タクトちゃん。きたわよぉ。」
「あ、ありがとうございます・・・・・。」
ちょっと寒気がしたが、大切なお客様だ。でも、俺を見るとき、上から下まで舐めるように見るのはやめてほしいです。マジで・・・・。
うお、王様もいた。
「早速、買いにきたぞ。」
うーん、絶対王妃様のお使いだな。仕方がない。
「王様の購入分は、のぞみちゃんへの輸送代を払っていただければ、温かいままでお届けしますから、ご心配なく。」
「おおおおお、ありがとう、ありがとう!」
なぜか涙を流して喜んでいる。そんなに王妃様、怖いんだ・・・・・・・。
ミリカとケチャが忙しそうに働いている。どれ、俺もやるか。
その日は地獄でした。その次の日も、次の日も。ところがです。1日の売り上げが、なんと猫カフェの1週間分だったのです・・・・・・・。俺は、事業は拡張しないものの、従業員を雇うことにしました。全て、ぴょん子さん任せではありましたが・・・・・。
「さて、ここに家族会議の開催の挨拶をさせていただきます。」
俺は、午前2時に家族会議を思い立って招集した。だってそうでしょ、こんなのおかしいよ。
小声で、マーガレット王女がミリカと話しているのが、聞こえた。
「妾はだから言ったではないか。何をどうしようとも家族会議が招集されると。」
「しかし、回避できると思ったのです。」
俺は、2人を睨んで、咳払いをした。2人は、バツが悪そうに黙った。
「さて、様々な事業に続いて、今回の事業でも、由々しき事態が起こりました。なんと、新規事業であるにも関わらず、本業の猫カフェの売り上げを抜いてしまったのです。あまつさえ、隣国からは、支店の出店を打診されました。どう思いますか。ガブちゃん。ガブちゃん?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ダ・・・・・・・・・・・。」
「なになに、眠いから、寝かせてくれ?ダメです。家族会議は絶対なのです。では、意見をお願いします。シェール?」
「・・・・・・・・へへへ、店長、キシュして・・・・・・・・・・・・・・・ぐぅ・・・・・・・・・・・・・・。」
「えーとキスはこの際関係ありません。ミリカはどう思いますか。」
「は、はい。ご主人様。えーと。深夜の家族会議は、誰も起きてはいないので、やめたほうがよいと思います。」
「貴重な意見、ありがとうございました。議事録に残して、検討させていただきます。さて、では、この新規事業についてどう思いますか。では、再び、ミリカに伺います。」
「えーと・・・・・・・。とりあえず、様子みをしたらいかがでしょう。こういうものは流行り廃りがはげしいですから・・・・・。」
「なるほど、素晴らしい意見ありがとうございました。では、ベアトリス王女、お願いします。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・くぅ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「困りましたね。では、のぞみちゃん。意見がありますか?」
「・・・・・・・・・・なに、俺と結婚したい。並べ並べ、早い者勝ちだぞ、ふふふふ・・・・・・ぐぅ。」
「えーと、困りましたね。」
いつの間にか起きていたはずのミリカもマーガレット王女も、船を漕いでいて、大海に漕ぎだしそうな勢いだ。俺は、そっと、電気を消して、外に出た。どうしたら、いいんだ。
次の日は、みんなが、筋肉痛で、ひどいことになっていた。仕方なく、俺は、全俺を呼び出して、仕事をしたのだが、案の定、俺たちから、ぼこぼこにされたのであった。どうなってるんだよ!!!!
いつもありがとうございます。これからも、亀更新ではありますが、よろしくお願いいたします。死ぬほどぶん回したおかげでメタトロン、2体手に入れました。サクっと進化させました!おかげですごくお財布が軽いような気がしますが、気のせいです・・・・・・・・。