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ダンスダンスダンス!

鈍亀です。皆様、この暑い中いかがお過ごしですか。ついに夏休みガチャですが、石川五右衛門が4回連続で出てきた時は死にそうになりました。なぜですか。

「婿殿よ。申し訳ないのだが、舞踏会に参加してはもらえないだろうか。」


マーガレット王女の父親、すなわち、この国の王が俺に舞踏会に参加するように要請してきた。


「えーと、前みたいに武道会じゃないんですよね。」

「舞踏会なんかやっても、婿殿に勝てる人間などおらん。実は、マーガレットから、聞いて、婿殿も、ダンスができると聞いてな。お誘いした次第じゃ。それにな、わしの妃が・・・・・。」


そこで、王様は、ぶるっと震えた。


「・・・・どうしても婿殿と踊りたいとな。知っての通り、この国では、子供のパートナーと踊ると、元気に長生きできるという伝説があってな・・・・・・。」


王様がため息をつく。小声で、これ以上元気になられたら、わしはどうなるのじゃ、という声がきこえたような気がしたが、気の所為に違いない。


俺の記憶力は、ハムスター並みなので、付け焼き刃だったダンスなぞ、すっかり忘れておるわ。ふはははは。しかしだ。どーん!たったらー!魔法道具、赤い靴!


ふはははは、怖れ慄け!この靴さえあれば、どんなダンスでも踊れるという魔法の靴だ。唯一の欠点は、赤というよりショッキングピンクの色だが、まあ、それさえ差し引けば、素晴らしい靴なのだ。コーディネート次第ではいけてる感じになるぞ!くはははは!


俺がハンモックで寝ていると、心配したマーガレット王女が飛んできた。


「だだだだ!」


お、ガブちゃんか?


「ダダダダ!」


あ、やっぱりガブちゃんだ。


「だだだだ、だんな様、ダダダダダンス大丈夫か。もう忘れてしまったのではないか?舞踏会のダ、ダンスの練習は必要ないか?」

「ダンスぅ〜?もちもん覚えているよ、完璧さ、余裕余裕!」

「ほ、ほんとうじゃろうの!」

「もちのろんさ!」


俺は、目を閉じた。すると、ミリカも珍しく焦って飛んできた。


「ダダダダ!」


今日はガブちゃん多いな。


「ダダダダ!」


やっぱりガブちゃんだ。


「ダダダダダンス、だだだだだいじょうぶですかぁ?」


もう!うるさくみんながひっきりなしに、聞いてくるので、仕方なく、ダンスを披露して見せた。マーガレット王女、ミリカと踊ってみせた。


「だ、旦那様、ダンスは、素晴らしいのだが、そ、その靴・・・・・。」

「あ、気がついた!いいだろう、これ!最高品質の靴だぜ!」

「まさか、それを履いて・・・・・。」

「もちろんこれを履いて出席させてもらうよ。そのための靴だからね!」


みんな、俺の素晴らしい勇姿に呆然としていたよ。流石俺!


「あ、あの、ご、ご、ご主人様。」

「なんだい、ミリカ。」

「そ、そ、その靴・・・・・。」

「ああ、イカシてるだろ。」

「え、え、ええまあぁ。」


俺は、えっへんした。


「おい、うなぎ、言いにくいけど、お前、その靴似合ってないんじゃね。」

「お、のぞみちゃん。そうかな。俺、この靴に合うように、紫のスーツをきてくから大丈夫じゃないかな。」

「お、おま!」


俺は、ジャジャーンとスーツを取り出して、羽織ってみた。くくく完璧だ!のぞみちゃんは、俺のスーツを見て固まっていた。そんなに羨ましいか。ふはははは!


「おお、タクト殿、なんと素晴らしいスーツ、そして靴!流石だな!」


その時、たまたま通りかかったケイトが俺に寄ってきた。そうだろうそうだろう!もっと褒めれ!


「そんな旦那様に、このスカーフをプレゼントしよう!」


ケイトは、自分のしているスカーフを俺にかけてくれた。


「おおお、イケテる!いいね!」


黄色いスカーフだ。格好いい。これはイカス!


なぜか、マーガレット王女とミリカは頭をふるふるしている。どうした。俺がすごすぎて言葉もでないようだな、ハハハハ!


「うわ、店長!そ、それ!」

「どうだいランちゃん、いかすだろ!」

「目がチカチカする・・・・・・。」


そうだろう、そうだろう!これなら確実に目立つぞ!くくく!勝ったな。


せっかくだからということで、蛍光グリーンのマントもあつらえた。これで準備はオッケーだ!


ついに舞踏会の日がやってきた。


俺が、自動馬車から降り立つと、俺をみて、みんながザワついた。そうだろうそうだろう!


門番の口があんぐりあいている。ははは、そんなに驚いたか。俺の素晴らしさに!なぜか、エスコートされているマーガレット王女のテンションが低い。俺に全ての視線が集まって嫉妬しているにちがいない。くははは、妬くな妬くな!


俺たちが入っていくと、それまでザワザワとうるさかった広間がシーンとした。そして次の瞬間みんなが一斉に、俺の服のことで話し出した。


「目がチカチカする。」「目が!目が!」「あ、あれ、マーガレット王女の??」「え?あ、あれが人類最強?む、むごい!」「か、壊滅的な・・・・・。」「ショ、ショッキングピンンクの靴だと?」「まあ、おいしそうなショタ・・・・・!」


最後に変な奴がいたが、俺の評価はうなぎのぼりだ。のぞみちゃんいわく、うなぎだけに!ふははははは!


くくく、注目されて、俺のテンションはマックスだ。なぜかマーガレット王女の目が死んでいる。


俺たちは、一番最初に模範のダンスをすることになっている。くくく!見せてやろうじゃないか!俺は力を靴に込めた。靴が光り輝く!それを受けて、俺の全身が光に包まれる。


「うわー!目が!」「目が見えない!」「あああああ!」「バルス?」「ひぃいいいいい!」「うわーん!」


結局、踊ることなく、みんなの治療に専心しました。みんなの目の治療は成功しましたが、俺が光り輝いた瞬間、俺の全身が、虹のように光り輝いたので、目を閉じると、虹が焼き付いているそうです。うー。なんか、すまんかった。


王様は、王妃さまに怒られて元気がないです。甘栗とパンプキンパイを買いに来た王様が大変だったと教えてくれました。顔中がひっかき傷だらけだったのは、見ないことにしました。


「おい、うなぎよ、言いにくいんだけど、あの服と靴、似合ってなかったぞ。」

「そうか、もう遅いよ。でもさ、次に呼ばれたら、全身銀か金でコーディネートしようと思ってるんだよな。」

「う、うなぎ・・・・・・・。」


なぜか、ケイト以外のみんなに、ファッションセンスがないと、責められてしまいました・・・・・。あいつら、センスねえな!!!

コメント、ブックマークありがとうございます。いつも励みになっております。遅いペースで申し訳ないのですが、これからも、よろしくお願いいたします。

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