コシチの休日
亀です。とっても短いです。すみません。
最近、あちこちで、簡易自動馬車を見かけるようになった。2人乗りで、ゆっくりゆっくりしか進まないのだが、お年寄りの乗り物として、使われているらしい。値段も普通の馬車よりは高いが馬がいらないため、その食費の分、手入れの分、御者の分などを考えると割安ということで、普通の馬車から乗り換えるリタイヤした貴族や、お年寄りが愛用しているらしい。何が流行るか分からないものだ。
おかげで、スミス殿もスーザンスミス自動馬車会社を立ち上げて忙しい日々を送っているらしい。まあ、カトリーナがいろいろ手伝ってくれるから、心配はしていないけど・・・・・。
「もう、こっちが忙しくて本業のフィギュア作りが停滞してるんだなぁー。」
えーと本業は金物屋さんだったような気もするんですが、まあ、いいか。最近特にスミス殿はなんでも屋になってしまわれた。やれやれ。ところで、しまわれたって言ったって、納屋かどこかに片付けられたわけじゃないから、そこんとこヨロシク!
すると、また、簡易自動馬車がやってきた。そしてそこから降り立ったのは、ギョギョギョ!コ、コシチか?
「ごし人さま、困ったことになってしまいまら」
うん、君を見ればよくわかるよ。一体どうした。
そこには、丸々と太った子豚のようなコシチがいたのだ。
「実は、あのエライジャが・・・・・」
聞くと、あいつは変わった趣味で、ショタでちょっと太った子が好きらしい。それで、毎日1日6食食べさせられていたら、どんどん太ってしまったそうだ。神でも太るの・・・・か?
「それに最近では、ぼくの仕事もとっちゃって・・・・・・。」
同じ量を食べていても、コシチの3倍働くから、エライジャ、言いにくいな、女勇者は、全然太らないらしい。うーん。
すると、後ろから声がした。
「コシチ様、さあ、帰りましょう!お食事の時間ですよ。」
「でもさっき食べたばかり・・・・」
「だめです。わがままいっちゃ!さあ、きちんと食べてください。タクト様からもおっしゃってくださいな。」
「あー、そのなんだ。」
俺は、ぽんとコシチの肩を叩いて一言いった。
「ばんがれ!」
コシチは、何かいいたげだったが、諦めて歩こうとした。その瞬間、コシチに声が飛ぶ。
「コシチさま、一体何をされようとしていらっしゃるのですか?」
「せめて、ダンジョンまで歩こうかと思って・・・・。」
「もちろんだめです。体に悪いでしょ。痩せたりしたら、どうするんですか!」
2人は簡易自動馬車に乗った。
「では、ごきげんよう。」
「さいなら、ごし人さま。また、きます。」
そして、コシチはドナドナされていった。うーん、なんかごめん。こんど美味しいパイを持っていくから許しておくれって・・・・。よく考えたらそんなもの食べたいわけないか・・・・。
その2日後。
「コシチさまは、いずこにおいでです!」
「はあ、どうされました。勇者殿。こちらにはおりませんが。ケチャ、何か知ってる?」
「あ、店長、そういえば、コサブローさまのところにいくと・・・・・・」
「お邪魔しました!」
おー、すごい勢いで走っていく。多分、海上国家まで、あの調子だといくな。
「おい、でてきて大丈夫だよ。」
「ごし人さま、ありがとうございます。」
「さ、今日から、ダイエットだな。」
「はい・・・・・・。」
「俺も前に太って、ダイエットの辛さは知っている。まあ、ばんがれよ!」
「はい!」
ところが、です・・・・・。たった3日、食事を元に戻しただけで、元の体型に戻ってしまいました。これって、チートじゃないですか?そうですか。一生懸命ダイエットした俺、涙目です。
その時、コサブローが念話をしてきた。
「えーと、また、あいつがきて、コシチを出せってうるさいんだけど・・・・・。」
ええええー、たった3日で海上国家に着いたの?一体何頭馬を乗り継いだんだよ!
「コシチ、悪いけど、向こうに、飛んでくれる?」
「はい。仕方がありません。」
そして、コシチは消えた。どうやら、本当に勇者は不眠不休で海上国家にいったらしくそのあと1週間寝込んだらしい。まあ、愛は感じるよ。ゆがんではいるけど・・・・・・。
ついでに、コシチには、バケーションをおくってもらうことにした。勇者は、ハネムーンだと騒いでいるらしい・・・。コシチの口調から引きつったコシチの顔が見えるようだよ。ま、仲良きことはよきことかな。
俺は、ダンジョンを見回りながら、そう思っていたら、アトラクションの罠に吊り下げられて、2日間、そのままの状態でいました。コシチがいないので、みんなまったりモードだったので、2日も発見されずに宙ぶらりんでした。でも、みんな、自業自得だといって、同情してくれませんでした。どうしてだ・・・・・・・。
毎日暑いですね。いやはやです。皆様のコメント、ブックマークが頼りです。ありがとうございます。ゴッドフェスですが、エスカマリたんをこのまま捜索すべきでしょうか。どうなんでしょうか。悩ましいです。