コタローの結婚?
亀です。更新が遅くて申し訳ありません。暑すぎるのです。とほほなのです。
「タクちゃま、今度結婚することになりました!」
神殿から猫カフェに帰ると、久しぶりのコタローが緊張した面持ちで、女の子を連れていた。えーと、誰だっけ?
「タクちゃま、ひどいです。ほら、ルイスさんのとこのお子さんのナディアちゃんですよ。」
かわいい女の子がモジモジしている。
うーん・・・・・・誰?
「あー、ナディアちゃん・・・・・・・って、八百屋のお子さん??」
全然思い出せないが、とにもかくにもめでたい。結婚式は、いつなのかな?
「コタローちゃん、こいつに言っても無駄よ。呪い持ちなんだから。」
アルテミス様が、なんか気の毒なものを見るような目で俺を眺めている。だって、知らないもんは知らないだっー!それにしても、結婚式、楽しみだなぁ。
「実はタクちゃま。」
もじもじしたコタローが出したものは、赤ちゃんだった・・・・・・・。えーとどゆこと。
「お父様、ここは私から、ご説明いたします。」
急にナディアちゃんが話し始めた。それにしてもまさかの出来ちゃった婚、まあ、この世界ではありがちなんだけど・・・・・・。
「私、発表会で、フォークダンスを踊ることになって、それで、コタロー様に、練習のパートナーをお願いして、両手を繋いで、見つめ合った途端に、赤ちゃんが・・・・・。」
あ、そのパターンね。なるほど、って、思いがなければ、赤ちゃんなんか生まれるものかー!
「タクちゃま、実は、前からナディアちゃんのこと、ぼく、好きで・・・・。」
「私もコタロー様が、大好きで・・・・・・。」
まあ、いいか。
「いいよー、全然、オッケー。それで、もしかしたら、もしかして、その赤ちゃん預けたいの?」
「ううん、タクちゃま、ちょっと力を注いでもらいたいの。きちんと、神様に将来なれるように。」
俺は、力を注いだ。すると、赤ちゃんが光輝き始めた。
えーとやりすぎてしまったみたいです。目の前に、ナディアちゃんより、グラマーな美女が立っております。ところで、グラマーって死語だよな。うーん。
「えーと、なんかごめん。」
「おじいさま、お初にお目にかかります。ライラともうします。」
赤ちゃんが喋ったぁーってよく考えたらもう赤ちゃんじゃないか。
なぜか、ナディアちゃんがジト目で俺を見ている。うん、ごめん。
「タ、タクちゃま・・・・・・・・」
なぜかコタローも絶句している。うん。困ったね。なんか、悪かった。
「あーあ、力を入れすぎたのよ。もう。巻き戻す?」
アルテミス様が呆れて俺に話しかけた。
「いえいえ、女神様、お父様、お母様、そして、お爺様、ライラはこのままで幸せですので、ご心配なきようお願いいたします。」
そこに、とことことへっぽこ丸がやってきて、いきなり叫んだ。
「また、神が増えてるー!ぼ、撲滅せねば!」
すると、ケチャがぽかっとへっぽこ丸を後ろから叩いた。
「違うでしょ!あんたに頼んだのは、今晩、皆さんが、何をお召し上がりになりたいか聞くことでしょ!」
「せ、先輩、わざわざつけてくるなら、ご自分で聞かれた方がよかったのでは・・・・・」
へっぽこ丸が後ろ頭をさすりながら涙目で抗議する。
「あんたを監視するのが私の役目なのよ!」
「そ、そんなー!」
アルテミス様が、ため息をついた。
「困ったわねー。でも、いいことを思いついた。ライラちゃんには、もっと力を貯めてもらうために、私たちと一緒に住んでもらうわ。まあ、スーザンの隣が空いているから、そこから、神殿と、メイドカフェで働きなさい。」
というわけで、神殿は巫女を、メイドカフェも巫女を・・・・・手に入れたのであった。
コタローとナディアは、涙目で、元の世界に帰って行った。
「タクちゃま、ライラをお願いなの。」
「お父様、ライラちゃんをよろしくお願いいたします。」
「うん、いいよー。お芋、お土産にいる?」
コタローは、青ざめてぶるぶると、震えて首を振るのであった。どうしてだ!おいしいのに!
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