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猫カフェ改装

亀です。暑いです。寝られないんです。エアコン代がないんです。明日は、デパートで過ごします。エアコン代がないんです。とほほなんです。ちょっと短めなんです。

「それでは、家族会議を始めます。」


俺は高らかに、会議の宣言を宣誓した。真夜中の2時だったのでみんな眠そうである。っていうか寝てる。


「それで、猫カフェについて、何か、新しいアイディアがあれば・・・・・では、ガブちゃん、何か意見があればどうぞ。」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

「ガブちゃん、ガブちゃん。」

「赤ちゃんが、こんな時間におきていられるわけ、ないでしょ。ご主人さま。ふわぁーー。」


ミリカがあくびをする。あくびする姿までエレガントってどゆこと?


みんな、こっくりこっくりしている。ケイトは、テーブルにつっぷして爆睡中だ。そうなのだ。実は、寝苦しいので、夜中に考えていたら、とんでもないことに気がついてしまった。


スミス殿とのフィギュア製作、ダンジョン経営、神殿経営、うさみーる、メイドカフェ、ゲームセンター、パイと甘栗などなど、サイドビジネスが上手く行きすぎて、今や、猫カフェの売り上げが一番下なのだ。これで、猫カフェがメインのビジネスと胸を張っていうことができようか、いや、できない。


「・・・・・・・・妾に何かいったかの?」


マーガレット王女がはっと目覚めて俺に話しかけた。いや、何も言っていません。これは、失敗だった。みんなすまん。俺は、閉会を宣言して、電気を消した。だって、みんな寝てんだもん。


次の日、頭痛腰痛を訴えて、みんな、うんうんベッドで唸っていた。テーブルに突っ伏して寝たからね。なんか、すまん。


神化している人たちはともかく、生身の人は休ませて、スーザン博士までウェイトレスに駆り出している。それにしても、温度がどうの湿度がどうのいいながら、いちいち軽量スプーンで、全て計測するのは、やめてほしい。確かに、おいしいのだが、コーヒーまで、すりきりでいいのに、測りだしたからやめてもらった。時間がいくらあっても足りないでしょ!


「というわけで、猫カフェをどうにかしたいのだな。」

「そうなんです。スーザン博士、あ、へっぽ子丸、今、お前そのスプーン落としたろ、それは、新しいのに変えておけ!あ、すみません。どうにかなりませんかね。」

「なることはなるが、お前が好きかは別だぞ。」

「いや、大丈夫です。」

「この店、ぴょん子に任せろ。」

「はい、貴重なご意見ありがとうございました。次、ありますか?」

「あのなあ、現実を直視しろ。単なるビジネスとしてやるんだったらこんなに最低のお金のもうからんビジネスはないぞ。ジャブジャブとお金はつぎ込むが、帰ってこない。投資ばかりして、見返りが薄い。これがビジネスといえるであろうか。否、言えまい!」


確かに、それは、俺も気がついていた。しかし・・・・・・。


「まあ、方法は他にもあるがな。」

「え、どんな方法です?」

「何もせんことだ。」

「ほあ?」

「よく言うでしょ。if it ain't broke, don't fix itって。」

「えーとなぜに英語?それに微妙に、文法が間違っているような。」

「口語だから。」


まあ、そうか。これは俺のsecurity blanketだぜ!イエー、はっ!英語を聞いて精霊王様になってしまった。いけない、いけない!


「じゃ、もうこのままでいいと?」

「いいよ、でも、多分、変えたいんだと思うから、内装とかを変えてみたら?」


といわけで、内装に手をつけることにした。


「うーん、猫カフェでござるか。あれで、いいんだなー。」


なんだかスミス殿からは、やる気のない返事が返ってきたでござる。はっ!うつってしまったんだなー。


「お父様、前から思っていたのですが、もう少し、落ち着きのある色合いの壁紙に変えてはいかがでしょうか。そうすると、もっと、お客さんは、まったりゆっくりできますわ。」


確かにそうだ。でもそうなると売り上げが下がるような。


「もう売り上げ度外視で、落ち着く最高のまったり空間にしましょう!」


そして、プロジェクトがスタートした。


全ておちつく風合い、ゆったりとした、空間、まったりとした食器類、全てが、ゆるい方向に変化した。


当然のことながら、コストはかさみ、お金は、全く返ってこない。


まったりゆっくりスローライフは、実はお金がかかる贅沢だったんだなぁ。ま、いいか、俺がまったりしたいんだから。


俺たちのまったりライフはまだまだ続くぜ。


コメント、ブックマーク、本当にありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。

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