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へっぽこ丸錯乱する

毎日暑いですね。いかがおすごしでしょうか。ちょっと短めですが、よろしくお願いいたします。

「私は、オメガ、神を・・・・」

「あーあ、神を殺する者でしょ。もううるさいわね。」


アルテミス様が、うるさいうるさいという具合に手を振る。へっぽこ丸が、ビームを撃つが、スパゲッティのように、ちゅるちゅるガブちゃんに食べられてしまう。


「ダー!」


ガブちゃんがまずいといった感じで顔をしかめる。


「くっ!こ、ここには、いったい何柱神がいるのだ!」

「えーと、これ、あっちのテーブルにお願い、へっぽこちゃん!」


ケチャがサンドイッチの皿をへっぽこ丸に渡す。


「わ、私は・・・・」

「早くしないとエネルギー抜き!」


ケチャが睨むとしぶしぶ、サンドイッチを置きに行く。


「・・・・・サンドイッチです。」

「あ、ありがとう。可愛いね。新しいウェイトレス?」

「私は、オメガ!神を・・・・・」

「エネルギー抜き・・・・」

「・・・はい。そうです。」


先生が、にこにこと、へっぽこ丸を見る。すると、先生の奥さんが鬼のような形相で、へっぽこ丸を睨む。


「ひ、ひぃ。」


へっぽこ丸はびびったようで、ケチャの後ろに、隠れる。


「これからもご贔屓によろしくお願いいたします。」


ケチャが作り笑いで奥さんに微笑む。


「いいわ、これからもじっくりと、観察させていただきます。観察を・・・・」



氷のほほえみで奥さんがへっぽこ丸を睨む。こ、怖い。へっぽこ丸はガタガタと震えている。


「ダ!」


ガブちゃんが、ぽんと肩をたたく。


「く、神に慰められるとは、このへっぽ・・・オメガも落ちぶれたものだ。」


お前、今、名前間違えただろう!そこに、ラムダが帰ってきた。お使いを頼んでおいたのだ。


「お、ありがとう。あれ?またおまけしてもらったの?」


コクコクとラムダがうなづく。どうも、あそこの魚屋の娘はラムダに気があるようだな。まあ、わかるけど、寡黙で、仕事はしっかりやる。そういう性格が、魚屋の大将とそっくりだし。


すると、ラムダを見たへっぽこ丸が、驚いたように、口に手をあてている。お前は、少女漫画の主人公か!


「う、嘘。わ、私の本体と同じぐらいかそれ以上の力を感じる!」

「あ、ラムダは、一応宇宙一のロボットなん。へっぽこ丸とは違うん。へっぽこ丸とは!」


るーたんが、魚を受け取って、ラムダにエネルギークッキーをあげた。ラムダは嬉しそうにそれを食べた。


「ま、また、神が・・・・・・どんだけいるんだ。ここ。」


呆然とした態のへっぽこ丸。


午後、俺が、ハンモックで横になろうと思ったら、庭には、先客がいた。へっぽこ丸が、ラムダに向かって一生懸命話していたのだ。


「ねえ私と一緒に、この星を消し炭にしてやりましょう!ラムダ様。そして、私と一緒に、暮しましょう!」

「あのなあ。お前が何をしようと自由だが、ラムダを巻き込むなよな。ラムダは、この星が気に入ってるんだからな。特に、ここの自然がお気に入りなんだから。」

「くっ!お前は、悪の元凶!しかし、もう遅い!!!本体で、この星ごと、消し炭にしてくれる。」


すると、家の中からスーザン博士が興奮して飛んできた。


「うっひょー!高魔力反応があったと思ったら、どうやら、へっぽこ丸の本体がこっちに飛んでくるようよ!うひょー!観測観測!」

「えー、面倒くさい。じゃ、ラムダ、ガブちゃん。悪いけど、やっちゃって!」

「ラムダ様。こいつらの味方はやめてくださいませ。同じ、機械ではありませんか。」


ラムダは、そっと、へっぽこ丸の手を離すと、跳躍した。ガブちゃんもやれやれといった感じで、ついていった。へっぽこ丸も、仕方ないとかなんといって、跳躍した。


「アテナ様、アルテミス様。助けにいかなくても大丈夫ですか。」

「あ、全然問題なし。ここだったら、魔力が高いから、神の力が最大限に強化されているから。」


急に、超大型直立二足歩行機械兵器が出現した。予備動作なしで、巨大なビームを撃つが、なんと、ガブちゃんが、全部吸いとった。


「ダダダダ!」


え?おいしいって?おかしいだろそれ!


すると、ラムダが超大型直立二足歩行機械兵器を殴り飛ばした。うわ、効いてる効いてる。


次の瞬間、ラムダが手を前にして、停止場を作り出した。そこに、捕らえられた兵器は、急に力を失い、こっちに落ち始めた。それをガブちゃんが、月に蹴り飛ばした。


「ダ!」


どうやら、めり込んでしまったようだ。どんだけだ。停止場は、どうやら、超大型直立二足歩行機械兵器を封印してしまったようだ。


「う、嘘!」


へっぽこ丸が愕然と呟く。


「あーあ!もう少しはやれるかと思ったのに使えないわね、あの巨大へっぽこ丸。」


スーザン博士はちっと舌打ちをして、コンピュータをしまうと家の中に入っていった。結構ひどい。


ラムダは、そっと、へっぽこ丸を捕まえて、戻ってきた。


「お、ありがとう、ラムダ、ガブちゃん、それからお帰りへっぽこ丸。」

「ダダ!」


はいはい、ミルクね。ラムダも高エネルギージュースをどうぞ。ついでに、へっぽこ丸にもジュースをやるか。お給金のかわりだ。


「く、なめた真似を。必ず、封印を解いて、この星を滅ぼして・・・・」


ぽかっと後ろからケチャに叩かれるへっぽこ丸。


「ほら、ジャガイモ剥きが待ってるわよ。さぼってられないんだから。」


ケチャ、自分の後輩がきて、嬉しそうだ。しかも大嫌いだったジャガイモ剥きを押し付けられるんだから、いいよな。


俺たちは、家の中に入って午後のおやつに備えたのであった。


いつもお読みいただきありがとうございます。コメント、ブックマーク、大変感謝しております。これからもよろしくお願いいたします。

*停滞場を停止場に変更いたしました。ご指摘ありがとうございました。

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