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たかが栗、されど栗

亀です。もう暑くて死にそうです。このままでは更新すらままなりません。だ、だれかオラにエアコンを・・・・・。ガクっ。


エアコン代をパ・ドラに使ったつけがここで回ってきたようです・・・・・・。

俺は何気なく、甘栗を猫カフェで提供した。それが大失敗だったのだ。


次の日、外がうるさいので、俺が起きるとものすごい列ができていた。


「おいおい、なんなんだ?」

「あー。実はですねえ、昨日の甘栗が食べたいという人たちが列を作って待っているんですよぉ。」

「マジで?」


この瞬間、いきなり覚醒して張り切ってしまった俺を今となっては殴りたい気持ちでいっぱいだ。


俺は、どんどん甘栗を提供したが、いっこうに客は減らない。それどころか、なぜか、人がどんどん増えてくるのだ。どうした?


「えーと、甘栗5袋お願い。」

「王様、何やってんですかー!」

「しーっ声がでかい、ここでは単なるジジイとして奥さんのお使いをしているだけじゃ!」


俺は釈然としない気持ちで甘栗を作っては売り、作っては売った。


気がついたら、隣の国の王様まで買っていた。王様を買いに行かせる奥さんって・・・・・。


ところが、栗がなくなりそうだ。しかたがない奥の手だ。俺は等価交換のスキルで、栗を山ほど取り寄せた。これで大丈夫だろう。


ところがだ・・・・・・・。


午後になって売り切れてしまい俺が呆然としてしまった。ところがまだまだ列は続いている。


俺は更に等価交換を使い栗を出し続けたが、5時頃にもう腕があがらなくなったので、ギブアップした。


「お父さん、もう疲れて動けないの。」


ポルックスもギブアップ。


「お、おじいちゃん、ぼくももうダメ!」


ラフたんも疲れたようだ。


ガブちゃんだけは、元気に手押し車で行ったりきたりしている。別に栗を作る手伝いはしていないから、疲れてはいないんだな。


「ダダ!」


はあ、モラルサポートだって。どこからそんなに難しい言葉を・・・・。ガブちゃん。君の将来がお父さんは心配だ。


しかし、どうなっているんだ。今日は、猫カフェにすら出られてないぞ。


俺は、疲れたので、夕涼みをしていたら、路地の方で声がする。耳をすませて聞いてみて俺は驚愕した。


「この栗一袋、銀貨2枚となら交換してやってもいいぞ。」

「2枚なら、安いもんだ。いいぜ!」


なぜだか、栗が経済の中心であるかのような振る舞いすらしている。おかしい・・・・・。


「やりすぎじゃよ。」


王女が顔をしかめて近づいてきた。


「この国の人たちは栗に目がないのじゃ。過去には、それで戦争を起こしたぐらいじゃ。この街も元々は別の国から奪ったものなのじゃ。栗が生えているから。でもこんな形で安価に栗を提供した人はいなかったからのぅ。」


俺は愕然とした。たかが栗。されど栗。


「多分、旦那様がこの国、いや、この大陸で、一番の重要人物になってしまったのは間違いなかろう。」


そんなことで最重要人物になりたくない!


案の定、俺をさらいにきた間者が、ガブちゃんにつかまって逆さはりつけになっていた。


「た、助けてくれ、いや、下さい。もう、狙いません。」

「なんだって、こんなことを」

「王から、甘栗が作れる人物をさらってこいと言われまして・・・・・。」


聞くと隣の大陸の国の王様であった。アホか!


「このまま、甘栗をこの大陸に抑えられたら、勢力図が書き換わってしまいます。私も家族も殺されてしまいます。」


シクシク泣く間者。そうだ。


「みんなが手軽に買えたらいいんだね?安く。」

「もちろんです。でもそんなこと可能なんですか?」

「うん、可能。」


俺は、ぴょん子さんに、適当な人材を見繕うようにお願いした。そして、この星の全ての国々に安くておいしい甘栗が行き渡るように画策した。


スミス殿には、甘栗工場を作ってもらい、そこで、24時間甘栗の生産が可能になるようにしたのだ。


おかげで、金と同じ重さに等しいと言われていた甘栗は、ついに、我々のおかげで、適正価格である、1袋銅貨1枚に下がった。


なぜか、ぴょん子さんは、いつものようにやりすぎて大商人となり、この星の経済を牛耳るまでになったのは、秘密。


みなさま、いつもありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。

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