最後の戦い〜史上最大の敵
亀です。遅くて申し訳ありません。ポケモンGOのせいではないのです!たぶん。
敵はいきなり現れた。敵は静かに予期せぬ時に現れた、はずだった。
「この間、私たちと創造の柱に行った時、細長い敵の話をしたの、覚えてる?」
「えーと、アルテミス様、創造の柱??」
「ダメだって、まだ呪いがかかってるんだから、覚えてないって。」
アテナ様がなぜかフォローしてくださった。うーん、そんなことあったかな。
「まあ、いいわ。とにかく、明日、信じられないほど、悪意があって、信じられないほど面倒な敵が、ここを強襲するから、この星の人たちを避難させておいた方がいいわよ。」
「この星と同じ質量の星と、別の星をいれかえておくといいわよ。」
というわけで、ガブちゃんたちの力も借りて、この星と別の星をいれかえておいた。できるだけ静かにやったのに、皆気がつかなかっただろう。
そして、圧倒的な攻撃が始まった。それは、情け容赦のない、強大な力だった。衛星軌道から発射されたレーザーは、ガブちゃんが無効化しなかったら、最初の一撃で、この星ごと、俺たちを吹き飛ばしてしまったかもしれない。それほど、信じられないほど強い攻撃だったのだ。
「ダ、ダァ・・・・・」
ガブちゃんもちょっと驚いたように叫んでいる。そんなに力を使わなくちゃいけなかったのか。
次の瞬間、大勢の機械化兵たちが、瞬間移動してきた。俺は、止めようとして驚愕した。こいつらのエネルギー、どこからきてるんだ。すると醜悪な機械兵は、俺たちを見つけると、短く叫んだ。すると大勢の兵士が、移動してきて、俺たちに攻撃を試みた。
「こいつらの力は、直接クエーサーからとってるから、底なしよ。」
厄介だな。俺は、ラムダを呼んだ。
ラムダを見て、機械兵たちは笑ったようだ。それはそうだろう。旧式のロボットが新型の機械兵に立ち向かうなんて無謀だ、と思ったのだろう。現に、リーダーが降伏勧告をしてきたのだから。
「そのような旧型の兵器では我々を倒すことは叶わない。首謀者の神々を渡せば、最低限の生活は保障してやろう。」
しかし奴らは知らなかったのだ。ラムダが旧型の衣を纏ったかつての凶悪な兵器であったことを。
ラムダが、両手を前にかざすと、ほぼ、全ての敵が膝をついた。その隙にのぞみちゃんが、兵士1人1人の背中に術式を施した紙を貼り付けていった。俺は、それを起動させた。すると、兵士の全員が立てなくなってしまった。それはそうだろう。この星の重力は、連中がきたところよりもはるかに高いのだから。術式によって無効化された機械ではすでに、その体を持ち上げることすら叶わないであろう。
しかし、本命は、上空から降ってきた。俺は、とっさに、這いつくばっている全員を他の場所に移動した。仲間をも潰そうとはどういう考えだ。
ラムダの攻撃にも、その戦車はびくともしない。
「無駄よ、下がったほうがいいわ、それ、脳だけを取り出して体に入れた戦車だから。」
アテナ様が叫んだ。そして、何台もの殺戮機械が空から降り立った。これはやっかいだ。
「だから、面倒だっていったのよねえ。面倒くさい。」
アルテミス様も、やれやれといった感じで付け加えた。
「そろそろ、頼んでおいた奴がくると思うけど・・・・・・。」
「はいはーい、呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン!コレーちゃん参上!」
「えーと・・・・・」
「そこは、拍手でしょ!」
「あ、はい。ぱちぱちぱち。」
「もう、全然、気が入っていないわねえ。」
コレーちゃん様は、いきなり、全てのタンクに目を向けた。それだけだった。タンクがおもちゃのサイズにまで縮んでしまったのだ。
「ゲームの駒にした。これで、永遠にすごろくをさせてもいいけど、さすがに気の毒ね。」
コレーちゃん様が、ふぅーっと息を吹きかけると、バタバタバタと、細長い生き物が飛び出した。そして、重力で動けなくなった。
俺は、そいつらも前の連中がいる場所へ飛ばした。
「体は、サービスしておいたわよん!じゃね!」
コレーちゃん様は、ゲームの駒となった戦車を大切そうに抱いて、跳ぼうとした。
「ダダ!」
ガブちゃんが、ポケットの前から、いくつもの宇宙船を取り出した。
「あらー、ありがとう、これ、くれるの?」
「ダーダ!」
「ガブリエルは、いい子ねえ。じゃあね。」
「ダーダー。」
ガブちゃんは、コレーちゃん様にキスされて照れたのか、顔が真っ赤だ。
そして、最後の強大な敵が現れた。いきなり、夜になった。太陽を遮って跳躍してきた巨大な船は、衛星の軌道上から、地上に、強力なビームを浴びせてきた。
そして、惑星は消失した。
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