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銀河の中心へ

亀です。すみません。更新速度がグっと落ちております。すみません。暑くて何もできませぬ。

気がつくとすっかり紅葉の季節になっていたようだ。雨とともに秋は深まり、朱が鮮やかになっていく。ふと、空を見上げると、朱で切り取られた青空が見える。気持ちのいい朝だ。


こんな日は、散歩したくなるよなぁ、そう思って周りを見ると、やはり同じことを考えているのか、いつもより、歩いている人が多い。特にお年寄りがゆったりゆっくりと歩いているのを見ると、ああ、秋だなあ、と思う。


しかし、ガブちゃんが、青空を飛んでいるのが気になる。それよりも気になるのは、子守をしていたはずのランちゃんまで空を飛んでいることだ。


その風景を見て、通行人は、最初はぎょっとするが、ここが猫カフェと知って、なんだ、という顔をして通り過ぎていく。ちょっと傷付く。ま、俺たちが悪いんだけど。最近のハーレム王騒動、若返り騒動、そしてガチャ騒動と続いたから、仕方がないかも。ちょっと反省している・・・・。


レベルが異常に高いということも知られてしまったようだし。でも、それはちょっとした希望にもなっているようだ。だって、今までは、どうせ99が最高レベルだろうと思っていた人が大半だったのに、急に上限がないと知って、頑張る人が増えたようだし。いいことだ。


ま、俺たちがやってることなんて、どうせ、また、なんか新しい遊びを考えついたと思っているんだろう。


「店長〜!とっても気持ちいいよぉ〜!店長も上がってきてよぉ〜。」

「ランちゃんこそ、ガブちゃんを連れておりてきなさい。」

「もうちょっと、ここでガブちゃんと遊ぶ〜。」


まあ、いいか。楽しそうだし。すると何を思ったか、ガブちゃんがダイブしてきた。


「へぶし!ガ、ガブちゃん、お腹にダイブするのはやめて・・・・・。」


俺は、ガブちゃんを抱くと背中をとんとんと叩いた。そろそろ、お腹が空いたかな?


すると、ランちゃんも俺をめがけてダイブしてきた。うーん。なんとか、抱きとめたが、かなりのダメージを負った。うぐ。


お腹をさすりながら、ご飯を作る。それにしても空中散歩は楽しそうだな。俺もやりたいよな。俺は、ガブちゃんにミルクを、そして、みんなには、パンケーキを焼いてあげた。


おいしいにおいが充満して、みんながおりてくる。るーたんなんか、真っ先に、きたよ。隣に住んでいるのにね。


このパンケーキは、実は、ちょっとくるみなどを練りこんでいるので、かなりおいしい。これを店でも出そうと思っているんだけど、ちょっとコストがどうかなと思っている。普通のはだしているんだけど、ちょっと特別なのは、その分、高くなってしまうので、躊躇してしまう。


みんなが食べて、掃除をする。それから、冒険者飯だ。さて、頑張らないとね。


その時、頭の中で、ガブちゃんが呼んでいる声がしたので、行ってみた。すると、ガブちゃんが驚いたような顔をしているので、何かと思ったら、そこに俺がいた。は?どゆこと。


「悪いけど説明している暇はないんだ。一緒に来てもらうよ。」


すると、突然、俺は宇宙空間に浮いていた。えーと、ここどこ?


「あ、ここは、銀河の中心。あれは、いわゆる創造の柱。」


信じられないほど、多くの恒星がキラキラ光ってはいるが、その眩さをも上回る光が中央から立ちのぼり、

膨大なエネルギーを放っている。


「あれはクエーサー。あそこに見える大きな穴はブラックホール。」

「う、うん、そういうことじゃないけど、説明ありがとう。」


それにしても巨大なブラックホールだ。あんな中に入ったら、もう2度と出てこられないだろうな。


「いや、出てはこられるけど、時間もバラバラだから、ちょっと繋げるのが難しくなるよ。」


俺の1人が答えてくれた。そうなのだ。数え切れないほど多くの俺が、いるのだが、どうして。


「いや、暇な時間の俺をこうやって集めて、これから起こることを処理するのさ。」

「これから、ここの銀河の人類があの大質量ブラックホールをなんとか動力源利用しようとして、失敗して、この銀河全てを壊してしまうのさ。」

「それを止めようっていうわけ。」


見ると、次から次へと鉄の箱が、現れる。数え切れないほどだ。


「あそこに乗っている人たちを、近くのあそこの星に送ってくれ。じゃ、よろしく!」

「はあああ?俺、そんな力ないけど。」

「お前は、ガブちゃんがいるだろ。」


見ると、ガブちゃんが任せなさい、というように胸を叩いた。うーん、スーパー赤ちゃんだ。


俺は、ガブちゃんと一緒に転移した。


「あ、あなた、どこから?え、赤ちゃん?」


俺はうまく反応できずにいる船員を次から次へと星へ送った。ま、俺じゃなくてガブちゃんが、だが。


よし、この船は終わり。一緒に外に出る。するとガブちゃんが、船を手のひらに収まるほど小さくして、体の前にあるポケットに入れた。いいのか???


次から次へと処理する。


「え?あなた、どこから・・・・・」


容赦なく、みんなを送っていく。


気がついたら、全てかたがついたようだ。


「じゃ、あの星に行くか。」

「そうだな。」


星におりると、みんなザワザワしていた。


「お前、どういうことだ!」

「何が起こってるんだ。」


すると、青年の俺が話し出した。


「えーと皆さん、お静かに。実は、皆さんの計画を進めると、銀河が消失することがわかりましたので、阻止しに来ました。」

「そんなわけあるか!」「ふざけるな!」「我らの科学力をなめるなよ!」

「えーと、そういうかと思って、あらかじめ失敗したものも録画しておきました。」


青年の俺が手を振ると、船が設置した機械が歪んで、圧壊するのが、見えた、次の瞬間、全てが消失した。


「えー、あなたたちのおかげで、この銀河がなくなり、我々の計画が後退いたしました。それを時間を巻き戻して、阻止した次第です。」

「何言っているんだ!お前らはなんだ?」

「えーと、神の使いです。」

「はああ?ばかなこと言うな、神なんていないぞ!」


すると、青年の俺はガブちゃんを呼んだ。


「ほら、ここにもいます。この子は、あなたたちが知っている神の一人ですよ。」


するとガブちゃんが、みんなに、奪った宇宙船を嬉しそうに見せた。


「あなたたちの宇宙船をこんなに小さくするなんて誰にできるでしょうか。」


どうも船員たちは、ザワザワしている。


その中の1人が、神なんかいるかとガブちゃんにレーザーを向けた。ガブちゃんは物ともせずに、レーザーを吸い取った。口で。


撃った男は呆然としている。


「あーガブちゃん、そういうの全く平気だから。むしろ怒ったら宇宙が滅ぶからやめてほしいな。」


青年の俺が言った。


「こ、これから俺たち、どうなるんだ。」

「いや、どうにも。ここで生活してもらうけど、それだけ。助けもこないよ、時間を巻き戻してもらうから。ほら!」


空をみると、いきなり、夜と朝が交互に訪れ、太陽と星が、すごい勢いでギュンギュン動いた。どれだけの時がすぎたかわからないが、気がつくと、星座の形がすっかり変わっていた。


「およそ、20万年巻き戻したから。もう誰も助けにこないから。ここで、頑張って文明を発達させてよ。じゃ!」


俺たちは次から次へと消えた。うーん。鬼だ。


俺もみんなに向かって、言った。


「頑張って。あ、それから、これ、使って。」


俺は井戸と美味しい実がなる木を何本も現出させた。


「じゃ、ガブちゃん、何かいうことある?」

「ダァ。ダダダダダ!」

「だってさ。じゃ!」

「え、何がなんだか?」「あ、見捨てないで!」「神様行かないで。」「あああ、終わった」


俺たちは猫カフェに戻った。ガブちゃんは、疲れたのかスヤスヤ寝だした。俺も疲れたので、ハンモックに横になった。それにしてもいい日だ。落ち葉がハラハラ舞っている。気持ちのいい秋の日だ。


これからもよろしくお願い致します。

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