表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
209/290

まったりの午後

亀です。今回は短めです、すみません。

「秋なのに、暑いなんて変な天気!」


サーシャが伸びをしていった。俺たちは、庭の葉の掃き掃除をしていたのだが、やっと終わってちょっとほっとしている。まあ、放っておいてもいいのだろうが、やはり、見栄えが、ね?


「しかし、今週は、ミケも忙しいのか、全然こないねえ。」

「神様だからこの掃き掃除のこと知っていて、今週は避けたのかもねえ。」

「うーん、ありえる。」


まあ、神様も楽じゃないらしくミケが帰ってくる日も毎日ではなく、1週間に2、3回だ。それでも、神の中には、とんでもなく忙しい地域を任されて、40万年休みなしという神もいるらしい。どんなブラック企業だよ!


「やっと葉を袋詰めも終わったし、コーヒでも飲まない?」

「いいわね。ありがとう。」


袋詰めした葉はとりあえず、後で、土と混ぜて、肥料にするのだが、今日はこれでいいだろう。やれやれだ。


「サーシャの方は、どう?売上?」

「ぼちぼちね。まあ、猫カフェよりはいいけど。」

「うーん。確かに。でもさ、最近メイドカフェの売上がすごいよな。」

「確かに。あ、コーヒーの豆変えた?」

「お、わかる?ちょっとブレンドの配合を変えて新しい豆を入れてみた。」

「ふーん。でもこれだとちょっと癖があるから、前の方が好きな人も多いかもねえ。」

「やっぱりそうだよな。でもこれはこれで、なかなかいいと思ったんだけど。」

「ぴょん子、そういえば、グッズも売っているから、それですごいんじゃない?」

「もう売上、猫カフェの2倍だぜ!」

「マジか?」

「うん。王様も、スカウトしたいっていっていたらしいよ。」

「ひゃー。あいつ、私を超えたわ!」

「確かに師匠はお前だもんな。」

「すごいよね。」


窓の外を俺たちは見た。暑い日だが、白くたなびく雲が、今は夏ではないことを教えてくれる。もう蝉もいないし、夜は虫がうるさいしな。


「そういえば、今日は、ケチャは?」

「あ、そういえば、ケチャとイーダは、街に買い物に出かけてる。」

「何?その組み合わせ?珍しいじゃない。」

「なんでもイーダの新しい服をケチャが選んでやるらしい。」

「えー、やめた方がいいって。ケチャの趣味あんたもしってるでしょ!」

「あー。確かに。ま。いいんじゃない?カントリーガール風のドレスも。」

「イーダには似合わないと思うわよー。」

「そうかな?」

「そうよ。」


俺は、すっと立って、戸棚からパウンドケーキを取り出した。


「どうしたの?これ?」

「あ、昨日作った。でもさ、バターたくさん使っているから1切れだけな。」

「わ、わかってるわよ。でもこれが最高に美味しいのよね。」


俺たちはしばらく無言で食べた。


「でもさ、これ、俺たちが食べたって知ったら。シェールが怒るよな。」

「あいつ、あんたのパウンドケーキに目がないからねえ。」

「確かに。」

「ねえ。」

「うん?」

「もう一切れ!お願い。」

「だめだよ、これ、本当にバターたっぷりだからな。1切れで多いぐらいだぜ。」

「ケチ。」

「そうかな。」

「そうよ!」


俺はコーヒーを入れなおして持ってきた。


「あ、こっちは古いブレンドね。」

「ああ。」

「安定の味ね。」

「だな。」


俺は、外を見た。のんびりだ。


カラン、ドアがあいて、ケチャとイーダが帰ってきた。イーダは、麦わら帽子で、オーバーオールだった。うーん。田舎の少女。


「へへへー店長!どう?これ。ケチャが選んだんだ。」

「ああ、すぐわかったぜ。まこれはこれで。」


ちょっと海賊王っぽいイーダを見て俺は微笑んだ。イーダはちょっと照れている。明日は雨だそうだから、今日中に洗濯終わらせておくか。


また猫カフェにお越しください。よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ