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タクト災難に遭う!

投稿したつもりだったのに投稿されておりませんでした。亀です。いかがお過ごしですか。また、猫カフェにいらしていただきありがとうございます。

猫カフェでコーヒーを作っていたらカランとドアが鳴って勇者パーティーの今や隣国の聖女様と名高い賢者と、あのサーシャ並みにガメツイ商人が入ってきた。


およよ?次のセッションは10ヶ月後だよね?どうした?


ドカっと、テーブルにつく2人、すると、するするするっと、サーシャが出てきて一緒に座った。おま、うさカフェは?


「タクト!サンドイッチとコーヒー3つずつ!大至急!」


なんなんだよ。俺はサンドイッチを作ると、運んで行った。


「ほら、あんたも座って!みんな、あんたを待っていたんだから。」

「おま、単に俺にサンドイッチを作らせたかったのかよ。」


俺は、いすに座った。すると、よよよよよ、と賢者が泣き始めた。


「ああ、うらやましい。」


えーと今のやりとりのどこに、羨ましがる要素があったんだ?


「そんなに旦那様を顎でこき使えるなんて!」


そこかい!なぜか、商人もうん、うん、と頷いている。


「で、なんなんだよ、何もかもうまくいったんだろ!問題ないじゃん!」

「それが・・・・・・」


どうやら、聖女様、おめでたで、その後から、いろいろ勇者が遊び歩き始めたようだ。しかも、勇者は、もう偉業を果たしたということで、モテモテな上、魅惑の指輪の助けもあって、全然家に帰ってこないらしい。なるほど、まあ、こうなると予想しておくべきだったな。


「でもさ、魔王は、あと10ヶ月は蘇らないんだぜ!」

「だから相談してるんじゃありませんか!」


どうして、俺に激昂?


「し、失礼いたしました。コホン。」

「まあ、ぶっちゃけ、お仕置きしてもらって、賢者ラブに戻してもらえれば、そうですね。白金貨30枚お支払いします。」

「えー、安いなー。もう一声。」


サーシャ、おま、がめつい!


「でも白金貨ですよ。」

「じゃ、妥協して、120枚!」

「えー。」

「それとまた、上映権!」


どんだけがめついんだ。


二人で話していたが、どうやら、白金貨100枚と上映権で落ち着いたようだ。ひどい。


サーシャがにっこり立ち上がった。


「さ、決めてあげたから、あんた、あとはよろしく。」

「え、お前方法は考えないの?」

「私は、お金のこと決めてあげたじゃない。あんたが、解決法は出さないとね。」


なんだそれ。賢者も商人も期待した目でキラキラ見てるじゃないか。あ、思いついた!


「じゃ、よろしく!」


2人は満面の笑顔で帰って行った。


さて、始めますか。


俺は、コシチに手紙を書いた。


1週間後、なんとなくやつれたコシチが猫カフェに現れた。


「ごし人様お久しぶりなろ。」

「コシチ、大丈夫か。ダンジョン経営もいいけど、体が資本だぞ。誰かに手伝わせにいかそうか。」

「らいじょうぶ。」


どう見ても大丈夫ではないが、それ以上俺はプッシュしなかった。


さ、じゃ、始めますか。できるだけ派手にやろう!


俺たちは、隣国までジャンプした。時間移動はマスターしていないものの、コシチは、空間移動は

お手のものだ。俺は、そのまま、国の中へ入った。コシチは、後で襲撃に来る。


コシチには、赤竜になってもらった。この日は、ちょうどいいことに、隣国の王女様の15歳の洗礼が教会であり、そこに、みんなが列席している。聖女が、つまり賢者が洗礼の式を執り行う。もちろん、勇者も列席している。俺も、こそこそ、従者として、入れてもらった。さすが、勇者パーティー発行のパス。すごい。


さあ、王女の洗礼の瞬間だ。


コシチは最新の注意を払って、天井を薙ぎはらう。後で、組み立てやすいダメージになるように細心の注意を払って行う。残念なことに、天井から、かけらが落下して、女王にぶつかりそうだったので、助けておいた。


「あ、あなた様は。」

「勇者の従者です!さ、お逃げください。」


あたりは大混乱。それはそうだろう。誰だってそうなる。だって災害レベルが計り知れない上位種の赤竜が現れたのだ。


みんなが絶望した時、賢者が叫んだ。


「落ち着いてください。ここに勇者様がいらっしゃいます。さ、勇者様!」

「え、あ、ああ。」


なんだか気の乗らない返事をする勇者。さては、訓練サボっていたな!


コシチは手加減しまくっているけど、これは完全になまってる。だめだ。


「クククク、どうしたどうした!」

「そ、その声は!」

「フハハハハハハ!思い出したか、これは俺のもう一つの姿だ!」


コシチはそういって、魔王側近の姿になった。


「お前、死んだんじゃなかったのか。」

「ふはははははは!馬鹿め!俺が弱いのは真実の愛にだ。今のお前を見ろ!お前の子を身ごもった賢者を放っておいて、女たちの間を遊びまわっているだろう!」


その声を聞いてみんながヒソヒソ話し出す。


「そういえば、女官と遊んでいるのを見ましたわ!」「あ、お針子と、この間いちゃいちゃしてましたわ!」「そういえば、花屋の女の子とこの間デートしてましたわ!」「男爵令嬢と、ダンスしながらデレデレしてましたわ!」「この間、子爵のお嬢さんと、ボートに乗っていたのを見ましたわ!」


うわ、出るわ出るわ!こいつどんだけ女好きなんだよ!


「ククク、真実の愛が弱まり、俺は復活できたのだ。もう魔王様の手を煩わせる事もないわ!どうやら、女遊びがひどくてふぬけたようだな。前に比べて弱くなっているぞ!はははは!俺が始末してくれる!」

「な、なんだと!お、俺は女遊びなんか、し、してないぞ!」


ビクビクしながら、ちらちらと賢者の方を見る勇者。かっこ悪い。


「嘘をつくな。しかも、お前、その魅惑の指輪で、無理やり、女性を貶めているそうだな。お前のパーティーの奴らも、それで、誘惑したんだろう!」


ギクっとする勇者。


「うわー最低ですわ〜」「こんなお方が勇者なんてー」「幻滅ですわ〜。」「あ、じゃ、今までこの人と付き合ってこられた女性はみんな、あの指輪の犠牲者ですわー!」


勇者の評判地に落ちたり!


「くくく!この指輪を壊せば、みんな目が覚めようぞ!」


コシチは、指輪を破壊した!衝撃で吹き飛ばされる勇者。


「ま、まて!」


勇者泣きそう!


その時、勇者パーティーが揃った。


「そんな誘惑の指輪!私たちには関係ありませんわ!」「私たちには、恋人がいますし。」「この弟のような勇者様をお守りしているだけですわ!」「私たちの大切な弟ですわ!」


そして、賢者もすくっと前に立った。


「そして、私が、心から、勇者様をおしたいしております。魅惑の指輪など関係ありませんわ!」


コシチの魔法で、勇者パーティーが光り輝く。


「クッ!し、真実の愛か、ざ、残念!だがな勇者、お前の心がもし他の女に向いたら、この国を滅ぼしにやってくるからな!」


そう言って、コシチは消えた。


大歓声が起こった!


「聖女様!」「聖女様!」「剣士様!」「魔法使い様!」「聖女様!」「武闘家様!」「商人様!」


みんな口々にパーティーを誉めそやす。勇者なんかには目もくれない!ちょっと気の毒。


その時、王女が凛とした声で話し始めた。


「みなさん、聖女様とそのパーティーのお陰でこの国は救われました!」


わーと大歓声が起こる。えーと勇者パーティーじゃないんすか?


「そして、私も立派に15歳、洗礼を受け、成人いたしました。」


またも大歓声!


「この良き日に、ご報告があります。私も、真実の愛を見つけました!」


ぐいっと、俺の手が引っ張られた。


「この、私をお助けくださった聖女パーティーのお付きの方です!」


みんなが俺の方を向く。ヤバイ!


「お父様、よろしいですね。」

「もちろんだとも!聖女パーティーのお方はこの国の救世主!」


マジでやばい!お、コシチ!


猫モードのコシチが俺の頭に鎮座する。俺は話し始めた。


「残念ですが、それはかないません。なぜなら私は、実は神の使い。今日のこの日を見届けに来たのです。」

「おお、ではあなた様が、聖女様たちを導き我々をお救いくださったのか。」


神はいつもあなた方を見ております!神の祝福を!


コシチに目くらましで、眩しい光を出させて、俺たちは飛んだ。


街の外に来たら、やれやれと、俺たちは帰ろうとした。しかし、手をぐいと引かれた。


「えーとどなたです!」

「お前が名を騙った女神です。」


ひえー、なんと、タイミングが悪い。


「す、すみません、お話いただけますか。女神様、私も実は神に使えるものです。お許しください。」

「ほう、そういえば、お前、アテナ、アルテミス、ヘスティアの匂いがしますね。あの3姉妹、また、いたずらをしているのですか!もう、連れて行きなさい!」


し、しまったヤブヘビだった!危ない!主に俺の命が。


ありがとうございました。猫カフェスタッフ一同、またのお越しを心からお待ちしております。

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