いいことをしたらきちんと褒めてあげよう!
亀です。このお話はとても短いです。すみません。
「店長、どうです。綺麗にむけたでしょう!」
「お、本当だ。慣れてきたな!」
「えへへへへ!褒めて褒めて〜!」
俺は頭を撫でてやった。するとケチャは目を閉じて、嬉しそうだ。いや、この芋、上出来だ。
俺は、コーヒーと牛乳をセリーヌに届けた。珍しく、セリーヌは執筆中だった。コサブローは、ちょこんと、近くに座っていた。
「あ、タクト殿、すまんが、そこに置いてくれ。」
「はい。頑張ってください。」
俺は、コサブローの頭も、撫でた。
「コサブローもがんばって、セリーヌ様のお手伝いをしろよ。」
すると、はっとコサブローはこっちを見て、嬉しそうに目を閉じて俺が頭を撫でるままにした。
うーんもっとこれから褒めてやった方がいいなあ。俺は、ドアを閉めて、お辞儀をしてそう一人ごちた。
さ、これで、ちょっと暇になるな。俺はハンモックが吊ってある庭に向かった。
最近、忙しかったので、疲れている。久しぶりのハンモクだ。やれやれ。もう秋だな。空が高い。ついこの間まで、今年最後のセミが夏を止めようと、夏を惜しんで鳴いていたのに、もうその音も聞くことができない。秋の風が心地よい。
目を閉じてうつらうつらしていたら、影が俺に落ちた。目をうっすらと開けると、ミリカだった。
「どうしたの?」
「いえ、なんでも。ご主人様を見ていただけですわ。」
「そうかい。見ていても何にもでないよ。」
「それでいいのです。」
ミリカは、ふふふと微笑んだ。相変わらず美しい。多分、こんなに美しくて女神様たちにも遜色ないほどの美人はミリカぐらいだろう。姿形だけはストライクなんだけどなあ。
そう考えていたら、どうもぐぅーと寝てしまっていたらしい。は、っと起きるとミリカに抱きかかえられていた。ミリカもすーすー寝ている。ああ、ふかふかで気持ちいい。もうちょっと。
ちょっとして、ああ、ずるいーという声がした。これは、シェールか?
「店長!ボクもボクも!」
あほー、このハンモックに3人も寝るなんて無謀じゃい!
しかしお構いなしに、シェールが飛び乗ってきた。仕方がない。俺は、慌ててハンモックをアップグレードした。これなら、5人ぐらいまでは問題ないだろう。
シェールも俺に抱きついた。ミリカが、ううん、と身じろぎしたので、頭を撫でてやったら安心したのか、またすー、っと寝た。
「うーん、店長、ボクもボクもーぅ!」
シェールが甘えてくる。よしよし、俺は頭を撫でた。
「あー、タッくんサボりー、ダメなんだー!」
アリーも、飛び乗って甘えてくる。はいはい、俺は頭を撫でてやった。うっとりと嬉しそう。
「かみさまー、お願いです。なでてくださーい!」
リースもやってきた。ちょっと待て、積載能力を超えるぞ!
ふと、殺気を感じて見ると、サーシャだった。
「タクトー、あ、あんたねえ。私の頭も撫でなさいよぉー!」
そして、飛び乗ってくるもんだから、俺たちはバランスを崩して、下に落ちてしまった。よかった、下に、ふかふかのビニールマットレスを置いておいて!
ミリカは、ちょっと目を開けて俺を探したが、俺がいたので安心して、胸に俺を描き抱いた。く、苦しい。息ができんぞ!
「あああ、ずるいんだー!ランちゃんも、店長と、寝るのー!」
ランちゃんまで、参戦だ!俺は、みんなの頭を撫で続けた。あとで、頭を撫でてもらえなかった残りのみんなが寝ている間撫で続けなくてはならなかったのは、内緒。
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