表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
190/290

山田ぴょん子さんの困惑

亀です。いつもありがとうございます。

「あんたねえ。このうさちゃん非常識な能力でしょ。チートでしょ!」


サーシャが怒る。


「このうさちゃん、私がいままで見てきたどんなうさちゃんより、性能が高いのよ。」

「サーシャ様、お褒めにあずかり光栄であります!」

「褒めてないって!」


どうやら、サーシャによると、初期性能が他の幻獣の3倍はあるらしい。うお、まじか赤く染めようか。

俺が、ぴょん子さんをみると、何かを察したのか怯えた表情に変わった。ちっ、ばれたか。


「お前な大変な勘違いをしているぞ!」

「はあ?なによ。」

「うさちゃんなんて、どこにいるんだ?ここにいらっしゃるのは、山田ぴょん子さんだぞ!」

「なによそれ?」

「山田さんはなあ、本当は人間なんだが、呪いでうさちゃんに見えてしまうんだ。ほんとだぞ!」

「はいはい、適当なでっち上げはともかくどうやったの。あんた、猫ちゃん以外は召喚できないはずでしょ!」

「企業秘密です!ぐえ。」

「教えないと酷いわよ!」

「わ、わーった。ちょっと待て。」


俺は、一息ついた。


「それは、だな。」


その瞬間おれは次元跳躍した。


「甘いわ!」


サーシャが俺に抱きついた。


おいちょっと待て。質量の関係でまた突拍子もない場所に。


やっちゃったよ。ここどこだよ!俺は緑の空、白い太陽を見て、嘆息をついた。とほほほほ。


「なによ、ここ?」

「お前のせいで、変なとこにきちゃったよ。」

「なによ、元はといえば、あんたが逃げようとするからじゃない。」

「まあ、元はといえば、お前が、ぴょん子さんのこと、詮索するからだよな。ねえ、ぴょん子さん。」

「そうであります。タクト様のおっしゃることは絶対であります。」


仕方ないな。誤魔化すためだ。俺は残りの魔力をぴょん子さんに注ぎ込んだ。驚くぴょん子さん。


「お前に証拠を見せてやる。いまから、ぴょん子さんにかかった呪いをとくからな!」


俺はそう言ってぴょん子さんを人間に変えた。


「紹介しよう!山田ぴょん子さんだ。」

「山田であります。以後、お見知り置きを。」

「はああああ!人化しただけじゃないの?」

「いやいや、召喚したての猫ちゃんならともかく、別種の幻獣を人間にするやり方なんて知らんぞ!」

「まあ、確かにそうねえ。」


山田さんは、16歳程度の女性である。ところが、身長は、俺とあまり変わらない。こうしてみると、どうやら、元のヘビの要素が入っているのかスレンダーで精悍な感じである。


「こんなにスレンダーなうさちゃんの人化って例がないしねえ。」

「その通りなのであります!では、私は、このあたりを探索してくるであります!」


ぴょん子がいなくなったら、サーシャがこちらを見て、舌なめずりをした。うわ。なんだ、いやな予感がするぞ!


「ふふふ。あなた、ケチャと一緒の時はお楽しみだったらしいじゃない!私も同じことしてもらうわよ!」


そして、服を脱ぎ出した。ちょっと待て!


そして、サーシャがすっぽんぽんになって、俺にとびかかろうとした瞬間、ぴょん子さんが現れた。


「大変であります!あれ?サーシャ様、なぜにすっぽんぽん?」

「あ、こいつ、人がいないとすっぽんぽんになる病気になってるんだよ。すっぽんぽんカーダハ症候群なんだ。」

「そうだったでありますか。」


ぴょん子は、気の毒そうな顔をした。ごめん。でっち上げなんだ。


「で、なにがあったんだ?」

「あ、忘れていたであります。もうすぐ向こうから、鉄砲水が流れてくるであります。」

「それを早くいえー!」


ゴーっという音と共に水が押し寄せてきた。俺は二人を抱くと、空にジャンプして、簡単な小型気球を出した、3人でいっぱいいっぱいだ。


「こ、これはなんでありますか?」

「あ、俺の力で出した気球!」


ぐんぐん登っていく。


「あ、私の服!気に入ってたのに!」

「もう遅い!」


サーシャはすっぽんぽんのままだ。俺は、仕方なく、上着を着せてやった。


上空にあがると寒くなる。サーシャはガタガタと震えている。まあ、上着だけじゃね。


星が綺麗だ。俺がそう言うと、星では体はあたたまらーんと叫ばれた。まあ、もっともだ。


「タタタタタクト、そっちによってもいい。」


サーシャはひし、と俺に抱きついた。


「こんなんじゃだめ、お互い裸で温め合わないと!」


そして、俺の服をむしろうとした。その時!


「わかったであります!」


寝ていたと思ったぴよん子さんが、起き上がってすっぽんぽんになった。


「さあ、飛び込んできなされ!」

「アホー!そんな趣味ないわ〜!タクトと抱き合いたかったの!」

「タクト様と?さて。いったいどうして。あたたまるだけでしたら同じであります。さあ、さあ!」

「ヤメテー!」


俺は、やっと溜まった魔力で、元に戻った。二人ともすっぽんぽんなので、仕方なく、温泉を選んだ。


そして、また、俺は嫉妬した女性に囲まれて、えらい目にあった。


「うーん、なぜ、ここはあたたかいのに、みな、すっぽんぽんなのでしょう?タクト様にだきついて、体をあたためる必要があるのでしょうか?わかりませぬ!」


「この子、能力が高いのは、知能の分が全振りされているからかしら?」


ミケがつぶやく。


「タクト様、私にはまったく理解できませぬ!」


ぴょん子さん!俺はあんたの思考がわからないよ!


ブックマークありがとうございます。また、コメントも本当に感謝しております。これからも亀更新ではありますが、よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ