パンツは何があっても死守!
皆様、お久しぶりです。亀です。ちょっと短めです。すみません。
俺は星を見ながらイカダで海をどんぶらこ、どんぶらこと流されている。うーん、どうしてこうなった?
「店長、ロマンチックですねえ。」
ケチャがうっとり俺に寄りかかる。そうだった。こいつのせいだった!
元はといえば、次元移動の練習をヘーちゃんにしてもらっていたのが原因だった。
「だからぁ、ちょちょちょいっと、時間跳躍と瞬間移動をかけあわせるような感じで力を入れたらいいのよ。そうしたら、次元移動できるからぁ〜」
あ、なんだかお尻をばれないようにボリボリ掻いている。うーん、絶世の美女だけにがっかりだよ。
「あんだって〜!」
す、すみません、ヘーちゃんさま!
俺はサンダルをペロペロした。だんだん美味しくなってきたぞ!
よし、なんとなく、感覚はつかめてきた。
「そうそう、それで、そこに力を入れたらいいのよ。それで、行きたいところを頭に浮かべて!」
ガチャ、っとドアがあいてケチャが入ってきた。
「店長〜、ごめんなさい〜。ジャガイモ剥き失敗しちゃった〜、ふぇーん!」
そして抱きついてきた。あ、あほーーーー!!
そして気が付いたら、こうですよ。
俺たちは、ビーチに横たわっていました。
「えええ?店長、ここどこですかぁ?」
「急に抱きつくからイメージなしに飛んじゃったんだよ。もう!」
俺たちはすごく小さな島に横たわっていた。ビーチしかない島で、多分、4人寝たら、もう一杯一杯の小さな島だ。なんだこれ?そして、周りはもちろん海。見渡す限りの海。どこだ、ここ!
「わあ、綺麗、この池、大きい!」
「いや、これ海だし!ってなんで脱いでいるんだよ!」
「え、でも、服をきているとその形で変な焼け跡ついちゃうし。すっぽんぽんが一番。さ、店長も!」
「や、やめてー!」
なんとかパンツだけは死守しました。
「へへへへへー。店長、ドキドキしますかぁ〜?」
「するか、アホー!」
「見てもいいんですよ。なんだったら触ります?うーん、じゃ、暇だから、赤さんを・・・」
「やめい!アホなこというの。」
「うーん、でも暇ですよねぇ。」
俺たちは暑いビーチで体を焼いた。
気が付いたら、寝ていたようで、ケチャが俺に抱きついていた。ちょっと待て〜!!!お前のせいで、変な焼け跡になったぞ!
ところがである。なんと、今まで干潮だったのか、満潮になったらどんどん海に飲み込まれていく!
「て、店長!た、助けて!」
「ぐぇ、お前、そんな力でしがみつくな。」
俺はやっとのことで、魔力を使って取り寄せでイカダを出した。
「うわ、なにこれ?」
「俺が出した。さあ、乗れ!」
俺は落ち込んだ。せっかく移動用に貯めた魔力を使ってしまったのだ。しばらくは、移動ができない。
俺はごろんと横になった。小さなイカダにしておいて正解だな。こうやって、待っていればいずれ魔力も戻るし。
「店長!喉乾いた。」
はいはい!俺は水を出した。
「店長、お腹すいた〜。」
俺は、食べ物を出した。
「甘いもの食べたーい」
はいはいって、お前ちょっと待て!こんなペースで出していたら魔力が戻らん!
「店長、トイレ〜!」
「えーと、お前、海にはいってしろよ!」
「えー、まあ、いいか。店長、見ますぅ〜?」
「見るかアホー!」
ケチャは未だにすっぽんぽんだ。こんなアホの子だとは知らなかった。
海にちゃぽんとはいったケチャがぷるぷる震えた。うーん、わかりやすいやつ。
俺は暇だから寝た。そして、目を開けたら、星空が見えたわけだ。
「店長、ロマンチックー!これなーんだ!」
「アホー!俺のパンツ返せー!」
「いやーだ。さ、赤さんを!」
仕方ない。俺は、ケチャを抱き寄せると、跳躍した。
出たところはみんながはいっている温泉でした。そして、俺はめちゃくちゃ小突かれました。だって、俺の日焼け跡が、ケチャの体の形に合致したから。
「でもケチャちゃん、綺麗に焼けたねー!うらやましー!店長、私も行きたい、ビーチ!」
ランちゃんが、俺に甘える。
サーシャが怖い。三白眼で睨んでいる。ミリカも微笑んでいるが、切れている。そして、抱きつかれたら、骨が軋んだ。ギ、ギブギブ!
涼しくなった秋のことでした。
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