温泉での会議はやめよう!
みなさん、亀です。お元気ですか。毎日暑いですね。
アリーがたたた、後ろから寄ってくる。すると、横からはリースがととと、とやってくる。前からは、なんとアイカがててて、とやってきた。
等間隔で、ハッシと3人は睨み合っている。うん、このまま離脱だ。そう思っていたら、ジリ、ジリ、と3人は、けん制しながら間隔を詰めてくる。なんだかすごい緊張感だ。
「あなたたち、何?タックンは渡さないよ!」
アリーの眼光はするどい。
「かみさまは、私のものです!」
リースがキッっと2人を見ながらジリジリと間を詰めていく。
「タクトは、私がいただく。渡さないから。」
おーなんだなんだ。怖い。ビリビリと魔力の高まりを感じるぞ。俺は、左に寄ってみた。すると3人も同時に左に動く。右に寄ってみた。すると3人もすかさず右に動く。うーん、これでは突破できそうもない。しかし、俺はちょっと楽しくなって、左、右と小刻みに動いてみた。くくく、こいつらも動く。そおれ、右だ左だ左だ右だ!くくく!
すると、ポカンと頭を叩かれた!はっ!
いつの間にサーシャが3人の間に割って入っていた。くそ、面白くなってきたところなのに。
「でえ、あんたらは、どんなようなの!」
「タックン、アテナ様がお呼びよ!」「かみさま、アルテミス様がお呼び!」「タクト、ヘスティア様がお呼びよ!」
ああ、3人が呼んでるのか。アホくさ。
「で、なんで、ここで会議になるかなぁ〜!」
サーシャがぶうたれてる。
俺たちは温泉の中だ。もちろん視認障害のため、女神様の姿は、ぼやけているが、4人はすっぽんぽんだ。うーん。
すると、ケチャが入ってきた。ケチャ、なぜか嬉しそうだ。
「あ、新しい女の人だ。」
そして、つつつ、っとアイカのそばに寄っていく。
アイカは、ケチャの胸をみて、自分の胸をみて、そして微笑んだ。
なんだ?今の儀式は。
「あたし、なんだか、あんたとは仲良くなれそうな気がするわ!」
「私もです。店長の女性のみなさん、みんな胸が・・・・・・」
「そうよね。あんなの飾りよね。」
「そうそう。男の人には、それがわからんのです!」
えーとお前ら、なんでそのセリフしってるんだ??
「で、女神様たち。なぜ俺をお呼びになったんですか。」
「あ、そろそろ収穫祭の準備を始めて欲しいと思ってね。」
「ああ、神殿のお仕事ですね。」
「それから、また、スミス殿に、ヘスティアの像も作ってもらって、飾らないとね。あの神殿、3人の神殿にするから。」
「うわー。これは、ちょっと大変だ。また時間がかかりそうだなあ。」
おれが考え込んでいると、シェールが息を切らせて入ってきた。
「や、やっぱりここ。しまった抜け駆けされた。」
そして、おれに、ガバっと抱きついた。お前—!ふざくんなぁー!
これを合図にみんな俺に我先にと抱きつこうとした。うーん俺は、気が遠くなるのを感じた。もう温泉での会議はやめよう!
いつもお読みいただき本当にありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。




