結婚は人生の墓場?
亀です。みなさん、おげんきですか。いつもありがとうございます。
うさみーるとの恒例写生イベントであるが、今日は、いつものメンバーのメリンダさんは、欠席だ。クルドさんに聞いたら、おめでただって。うーん、めでたい。でもそのおかげでクルドさんはてんてこ舞いだ。気の毒に。
「クルド殿、私を猫ちゃんと一緒に凛々しく描いておくれ!敵と雄々しく戦いながら、猫ちゃんを優しく抱きしめる私をな。」
どんなシチュエーションだケイト!だいたい猫ちゃん抱きながら敵に対峙することなんか、ないだろ!
「クルド殿、わしは、このねこちゃん達を頭にのせて、ドラゴンと戦っているところをお願いする!」
セオドア、どんなシチュだ、それ!だいたい、ねこちゃん達が、兜の意匠みたいになってるぞ!わけわからん。
そんな困難なリクエストにも淡々と答えていくクルドさん。よく魔力が続くな。いや、ヘロヘロになってるな。いつもは二人だからなあ。まあ、パパになるんだからガンバレ!
「いやあ、タクト君、いいのかい、こんなもらっちゃって!ああ、2人分あるじゃないか。」
「いえいえ、これ、俺たちからのせめてもの寸志です。また後で、ベビシャワーなんかもやりますんで。」
「うううう、タクドぐん。」
なぜか、クルドさん、泣き始めた。そんなに嬉しかったのか。
「メ、メリンダのやつ、子供ができてから3人分食べるんだよ。おかげで、生活が逼迫していて。こ、これで一息つける。」
あー知りたくなかった。そんな家庭の事情。
「そ、それでしたらもっと猫カフェのお仕事増やしましょう。」
「あ”、あでぃがどう」
涙と鼻水でイケメンが台無し。
「ううううう。ば、ばりがどう、タクト君」
ペコペコしながらクルドさんが去っていく。うーん、結婚は、人をああも変えてしまうのか。おれは、背筋が寒くなった。
さて、俺たちも帰るとするか。
すると、なぜか、空がにわかにかき曇り、真っ暗になった。なんだなんだ。
そして、いきなり、黒雲に穴が開いてまぶしい光が差し込んだ。
そこから、出てくるのは、何匹ものフクロウ達だ。なんだなんだ。
「俺様、ラルフ参上!さすが、俺様きまってるぅ!」
するとなぜか、フクロウ達が、うんざりした感じで一斉にラルフとやらを讃える。
「あああ、さすがラルフ様、イケメン」「そこにしびれるあこがれるぅ。」「ラルフ様、マジイケメン」「超過料金払ってね。」
最後にさらっと変なセリフがあったな。
よくみたら、このラルフ、なんだか、背格好がおれによく似ている。顔は俺の方が断然イケメンだけど。ラルフは、雰囲気イケメンだな。
「よう、お前がタクトか。まあまあじゃん!さすが別世界の俺じゃん。」
ああああ、思い出した、これ、別世界の俺、フクロウカフェ、ミツキのオーナーじゃんか。
「いや、せっかく、別世界の俺がいると知ったら、会いにくるじゃん。」
そうか?俺はお前の存在、今の今まで忘れていたぞ。
「まあ、仲良くなろうじゃん。同じ、神を育てる仲間じゃん。ゴッドリーグでも結成しようじゃん。俺、リーダーやるじゃん。」
なんだ。そのアメコミのパチモンみたいなのは、しかもひどいネーミングだ。
案の定、周りのフクロウたちはうんざりしているじゃん、あ、この変なじゃべり方、うつっちゃったじゃん!
「タクト、写生大会終わったの?」
あ、これ、リリーだ。
「タ、タクト、このイケメンだれ?私にし、し、紹介して!」
リリーがそっと俺にささやく。
「おう、このせかいのお、俺、このゴージャスな、女の子、だれじゃん、紹介するじゃん!」
ラルフが囁く。あー、これは、いい。俺は白々しく二人を褒め称えてくっつけた。
なんだか、うまくいきそうだ。二人とも、お互いを見つめあって、うーん。きもい・・じゃない、お似合いだ!よかったよかった!
しかし、よくなかった。これ以降、ラルフがしょっちゅう遊びにくるようになったのだ。だめじゃーん!
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