工場と結婚と
亀更新が続いております。申し訳ありません。
最近、セリーヌのお陰で懐が暖かい。ありがたいことだ。で、俺たちは、これを手元に、実はある計画を立てていた。
「ついに、フィギュア工場、大きいのが建てられそうですね!スミス殿。」
「う、うん、こ、これもタクト殿と・・・・」
そこで、スミス殿は、一拍置いた。
「あ、あ、あのう、カ、カ、カ」
カラスかな?
「カトカトカトカトカト」
トカトントン?太宰・じゃないよな。
「カトトトトトトトトトトリーーナナナナナどどどどどののおかげかげかげななななんだな。」
うわ、バグッたと思ったら、それか。
「大丈夫ですよ。知ってます。それに、このことは、猫カフェみんなが承知しておりますし、賛成ですので、ご心配なく。」
「そそそそそ、そうなんだ。うれしいんだな。」
「いずれ、お二人が、夫婦になったら、工場も安泰です。」
「けけけけけけけけけけけけけけけけこけえええええ!」
鶏みたいな声を出したと思ったら、そのまま倒れた。どうやら気絶してしまったらしい。やれやれ。
幸いなことにコタローとコジローを連れていたので、二人で、スミス殿をベッドまで運んでもらった。心配したカトリーナを後に残して、俺たちは、二人きりにしてあげた。なんていい奴、俺!
それはそれとして、やっと、大きな工場が建てられる。もちろん、スミス殿も、資金はあるが、できるだけ、今は、お金を節約したい。というのも、工場は建てて終わりではなく、そこからがスタートであるからだ。
現に、人を雇うとなると、その人たちの給金、材料費、輸送費と、いろいろ考えなければならないので、初期投資はできるだけ抑えたいというのが本音だ。
「お父様、お目覚めですわ。」
カトリーナが呼びにきた。せっかく気を利かせて二人きりにしてやったのに、もどかしい奴。
「ぼぼぼ、僕はもう大丈夫なんだな。」
「よかったです。スミス殿。で、工場なんですが、」
「うん、ぼぼぼ、僕が持っている、門の隣の空き地を使うといいんだな。」
俺は、それを聞いて愕然とした。というのも、絶好な立地条件であるのにもかかわらず、そこには、上物がなく、単に柵が周りを取り囲んでいる活用されていない土地だったからだ。
「あれ、スミス殿の土地だったんですか。」
「うん、だから、使ってほほほほほしいんだな。」
「わかりました。ありがとうございます。」
「それから、ケケケケケ結婚式は、来年なんだな。」
なんですとー!!!!カトリーナは、顔を赤くして下を向いている。
お前ら、いつの間に。こんなことが知られたら俺がヤバイ!
「いいですわね。じゃ、旦那様と私も来年合同結婚式を行いましょうか。」
王女がやってきて、そう宣言した。
「何言ってんの!タクトは私と結婚すんの!」
サーシャが息を切らせて入ってくる。なぜ分かった。
「ランちゃんも一緒〜!」「ボクも一緒がいいかな〜!」
ランちゃん、シェール、自重しろ!
「お嫁さんかぁー、店長!末長くよろしくお願いいたします。」
ケチャ、わけのわからんことを言うな。それから、料理の途中だとは思うが、包丁を持っているとシャレにならないから。
「あら、ご主人様は、私と挙式をしますわ!しかもこの秋です!」
ミリカが高らかに宣言する。お前らうるさい!結局、ろくに何も決められずにスミス殿は帰って行った。カトリーナが嬉しそうなのが、唯一の救いか?
早くも暑くて夏バテ気味です。コメント、ブックマーク大変励みになっております。いつもありがとうございます。