ポンコツの日
いつもお読みくださり、ありがとうございます。
ケチャは、とんでもないポンコツでした。猫ちゃん達のご飯作りがダメなので、皿洗いに回したら、皿を割りまくる。洗濯をさせたら、色物と白い服を一緒に入れて、まだらにしてしまうと、えらいことになりました。掃除をさせたら、物を壊しまくるので、怖くてやらせることすらできません。
「ふぇーん、店長さーん、また壊してしまいました。」
「またかよ!今度はなんだよ!」
「これですぅ〜ふぇーん。」
「おま、これ、俺のお気に入りのカップじゃん!特注のやつじゃん!」
「ふぇーん、じゃあ、その代わりに私の胸を揉んでください。」
「アホか!揉むほどないじゃん!っていうか、そんなでごまかされないじゃん!」
「じゃあ、ダッコ!」
「わけがわからんじゃん!」
ギュっとしがみついてくるケチャ。ボキ!なにかが折れた音がする。そちらを恐る恐る見ると、シェールが箒を真っ二つにしていた。
「ひ、ひどい!そこは、ボクの定位置!」
すると、ケチャが俺をたてにする。
「ふぇーん、店長さーん、あの人怖いー。」
俺はお前のほうが怖いわ!
「ボクも箒を壊したからハグー!」
シェールが抱きついてすりすりする。
それを横目で見ながら無視して、猫ちゃん達と遊ぶ常連客。うん、なんか、ごめん。
「というわけで、家族会議を行います。」
「また、温泉かよ!勘弁してよ!」
いつものように、ミリカとシェールが後ろから、サーシャとミケが横、王女とランちゃんが前からしがみついている。
ケチャは、それをうらやましそうに、前から眺めている。胸が薄いことを少し気にしているようだ。それを見て、ミリカがふふん、と嬉しそう。巨大スライムが頭の上で踊っている。うーん、重いわ!
「というわけで、これからケチャをどこで働かせたら有効か考えます。」
はいはい、とシェールが手を挙げる。
「風呂たきのための薪割りなんかどうでしょう!」
「残念ながら、風呂は大変なので、薪をやめて、魔石に変えたばかりです。」
はいはいはい!と、ミリカ。
「神殿でご飯を作ってもらうのはいかがでしょう。もともと、料理人として雇われたわけですし。」
「えーと、神殿のみんなに餓死しろと?」
それを聞いて、ギギギギギ、と悔しそうな顔をする、ケチャ。
はいはいはい!とランちゃん。
「買い出しにいってもらうのがいいのん!買い出し、ランちゃん大変なのん。」
「ケチャは頭が悪いので、おつりを間違えそうです。」
そこまで聞いてケチャが俺のほうにとんできた。
「うわーん、店長さん、みんな、私をいじめるー。」
そして、俺の唇にすいついてチュッチュッする。
「あ、この泥棒猫!」「私たちも我慢していたんだからね!」
そして、結局ちゅっちゅっ大会になってしまった。
ケチャは、神殿で、巫女の服を着せたら、スレンダーな体がよかったのか、人気の巫女となりました。壊れるようなものもないし、神殿のガイドにしました。俺の持ち物もこれで安心です!
ただ、ベッドで、朝起きると、寝る場所がないからといって、俺の上に覆い被さって寝ているのはやめれ!俺が筋肉痛で仕事がヤバイ!
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