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うさちゃんランチはお好き?

病気になりやした。頭痛いデフ。

「というわけで、これが私の考えたメニューよ。どう?」


サーシャが俺たちを呼び出したので何事かと思ったら、メニューにもっと女性向けのものを加えたいらしい。ま、誰でもメニューを考えることができるので、ここまでは了解だ。


「最近、ミリカさんのファンの人たちも来てくれるようになったし、本格的に女性のための食品を作りたいと思うわけ。」

「でもさ、スイーツは正直結構充実していると思うぜ。」

「そうなんだけど、主食のメニューがダメなのよ。特に、冒険者飯系統ね。あれ、お弁当としてはいいわよ。塩味もきいているし、運動する人たちには結構いいと思う。でも、ここで食べるのには、少しからすぎやしないかしら。そこでこれを用意したの。」


あー、これうさちゃんの餌かな???


用意されていたのは、レタスとかにんじんとかのカット野菜だった。


「そして、こっち!」


あーなんだ、まずそう。


ライスの横に申し訳程度に置かれている小さな魚とたっぷりの野菜。うーん。これ、囚人飯?


ところが、意外なことに、女性たちからは賛同の声があがった。


「妾もこういうのが食べたかった!」「これなら体にもよさそうにゃ!」「あ、これいいですのん!」「るーたんなんでもうまうまなん!」


まあ、るーたんはなんでもおいしく食べるから論外として、これだけ女性が賛同するのであれば、試してみるのも……


「ま、何を作ってもあんたのクラシック冒険者飯よりはマシだけどね!」


前言撤回、俺のたこ焼きをバカにされては、男が廃る!


「そんだけいうなら勝負だ!俺のクラシック冒険者飯と、そっちのうさちゃんの餌、どっちが真のランチにふさわしいか勝負しよう!」


そして、俺たちは、翌日の売り上げで勝負をすることにした。翌日にした理由を思い知れ!サーシャ!


俺は、ありとあらゆる伝手を使って、クラッシック冒険者飯を頼んでくれるように工作した。


「クラシック冒険者飯は、お弁当だから至高なんだな。店内で食べるのは、じ、邪道なんだな。」

「スミス殿、そこをなんとか。5皿食べたら1皿サービスしますから。」

「うーん。じゃ、あ、明日だけなら、いいんだな。」


よし、1人ゲット!


「悪いけど、明日、クラシック冒険者飯頼んでくれない?」


俺はミリカ信者にも声をかけた。ククク!女性を取り込んでしまえば、サーシャのランチメニューは売れまい!頭いいぜ、俺!讃えよ、崇めよ!


「でも、あれまずいから」「あたしあれ嫌いなんだけど」「えー。あれはちょっと」


散々な評判だな。でも俺は負けん!


「じゃさ、頼んでくれたら、今度のコンサートの前の席のチケットを・・・・・・・」

「頼みますわ!」「あれ、私の大好物ですの。」「ああ、待ちきれないわ」「コンサートが」


最後になんか、変な言葉が聞こえたが無視だ、無視。


そして勝負の日がきた。


結論から言えば、惨敗でした。なんとその日、サーシャはミリカをおさえていたのだ。そして、彼女に、うさちゃん飯を食べさせていた。それを見たミリカファン達もたまらず、注文。おいしいといいだして、みんなそれを頼み始めた。はかったな。サーシャ。ずるいぞ、サーシャ。もっと正々堂々と戦えサーシャ。


そして、猫カフェたまに、新たな名物ランチが登場しましたとさ。ちぇ!

これに懲りずにまた、いらしてください。

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