ロケットパンツは突然に!
いつもありがとうございます。
俺は、なぜか温泉の中で女性たちに囲まれている。ミリカの信者たちも一緒だ。ミリカの信者たちは俺にベタベタ触ってくる。そうさせまいと、ミリカは俺にぎゅっとしがみつく。
羨ましいと思う人たちがいるかもしれない、しかし、俺にとっては大苦痛でしかない。思い起こしてくれ、俺は中身は27歳のおっさんだが、外見は12歳の少年なのだ。ということで、ガッチリホールドされた俺の腕には乳魔人の巨大スライムが2つ押し付けられている。ミリカの信者たちは、あわよくば、俺を奪おうとしているからだ。
ボスケテくれ!
どうしてこうなったかというと。
「おーい、みんな、今日、ミリカのディナーショーをやるよ。きておくれよ。」
「ああ、いいですわね。」
しかし、こいつらは、猫ちゃんを撫でる手を止めない。猫ちゃんたちは、死んだ目でこちらを見て何か訴えている。ごめんよ。猫ちゃんたち、これも生きるためなんだ。
「ディナーショーって何がでんの?せっかくのディナーショーもコーヒーじゃねえ」
「今日は、なんとワインが出るよ。しかもワンドリンク付きだ!」
「あら、よさそうね。みんなに知らせとくわ!」
という経緯があったのだ。ばかばかばか、俺のばか。まさか、こいつらが酔っ払うまで飲むとは思わなかった。
俺が、儲かった儲かった。さ、疲れを流すかって、温泉に入ろうとしたら、こいつらが乱入してきたのだ。
ミリカ信者たちは、しこたまワインを飲んで酔っ払っている。酔っ払いほどたちが悪いものはない。ワインを出した俺が悪いって?俺もそう思う。
「ほらほらーお姉さんを見なさい!」
ミリカ信者の一人が俺の前で立ち上がった。モロ出しだ。ひぇー。目が、目が!ミリカ信者が立ち上がると同時にミリカが俺の目を隠した。
「ご主人様、見ちゃダメ〜〜〜〜」
乳魔人!指が目の中入ったよ。痛いよ痛いよ。失明するよ!
ミリカが目から手を離しれてくれた。なんとか俺は失明せずにすんでいたようだ。それでも目が痛い。やってられるか。
「ご主人様、わたしだけを見て〜〜〜〜」
ミリカが立ち上がった。メ、メロン、いや、ス、スイカ!!!
俺は鼻を抑えた。前の失敗の轍は踏まぬ!!俺は、立ち上がって駆け出した。離脱だ。離脱。こんなもの!しかし。ミリカ信者が追ってくる。俺は仕方なく、タオルを投げた。タオルに滑ってころんだミリカのファンども、しかしまだ何人かはくらいついてくる。しかたない、俺はシャツを投げた。
まだ、1人残っている。捕まるか!最後の手段として、俺は、最後の服を投げた。
「くらえ、ロケットパンツ!!!」
悪は滅びた。しかし自分の家まで、手で前を隠しながらよたよたと帰らなければならなかった。それを窓から見て、女神様たちが笑っていた。とほほ。
次の日、全裸で鼻血を流しながら走る変態が目撃されたという回覧が回ってきた。いやー怖い世の中になった。いるんだな、そんな変態が…………。
これに懲りずにまた、お越し下さい。