びっくりする真実!
毎日、近所の猫に挨拶されますが、もしかしたら子分扱いされているのかもしれません。
「なんだ、お主、知らんかったのか。レベルがあがった幻獣様は、ドラゴンより強いぞ!」
な、なんですって〜!知らなかったよ。誰も教えてくれなかったよそんなこと。ガウラン様、そんなこと、今更言われても。
「こんなこと、中級教科書にも書いてあるぞい。まあ、筆者はわしなんじゃが。」
ガウラン様、あんたが、あの本の作者でしたか。読みにくいぞ、あれ!
「まあ、レベルが30になる幻獣なんか、ほぼ存在しないがな。」
あれ?レベル30ってどこかで聞いたような。
「レベル30になった幻獣様は、時間操作が行えるから、無敵じゃ!」
なんだ、それか。
「ガウラン様、でも時間操作を行うと、幻獣様は、1cm縮むそうですよ。」
「な、なんじゃと。そんな事実が!タール殿!」
「は、ここに」
って、タール爺さんもすっかり猫ちゃん達にメロメロで、話半分に聞いていたようだけど。
「今のことをメモするのじゃ。改訂版の教科書に載せなければ!」
やばい、やっちまったよ。タール爺さん聞いていなかった。助けを求める目をしているから、頷いてやった。ほっとした爺さん、猫を撫でに戻ったよ。おいおいおい。
「しかし、改訂版を出すと言っても、すでに持っている人は、もう買わないでしょうに」
「何を言っているのじゃ、お主。改定したら、全ての本が改定されるに決まっているだろうが!」
なんですと。とんでもない情報きちゃった。ということは、スマホのアプリみたいに、サクっと更新されるんですか。どんな魔法だよ!
それにしてもさっきからバックグランドで聞こえる奇妙な声は、ケイトだろうな。
「うひょーペロペロペロ。お、俺は、犬派だ、かわええのうかわええのう。」
ケイト自重しろ!
「でも俺の幻獣様は、最高でもレベル10だから、時間操作ができるようになるのには、まだまだだよ。」
「何をいう、お主はまだ12歳。まだまだ、幻獣様達のレベルもあがるであろう。」
ヤベー忘れていた。俺ってば、まだ12歳だった。まあ、前世の知識があるから中は軽くおっさんはいってますけど。
カラン、その時、美しい真っ白な猫が入ってきた。なんという美猫!時間が止まった。別の意味で。
ケイトがぶーと鼻血を吹き出した。
「うひょーーーーー!」
奇声をあげてぶっ倒れた。他の猫好きも、凍ってしまった。なんたる美猫。
猫は、俺の膝の上にのって、んにゃあ、と鳴いた。
トラブルの予感。
猫ちゃん強いです。