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るーたんといたずら

いつもありがとうございます。

「あ、あの、い、頂いた、つ、机すごいんだな」


スミス殿が興奮している。


「そうでしょう。あれだったら細かい設計も手軽に素早くできるし、いいですよね。」

「で、さ、早速、こんなものをデザインしたんだな。」

「お、おおおおお。これは。」


なんと、馬車のセットであった。これは絶対売れる。でも、馬につける鐙とかも細かいし、装飾が難しそうだ。それだけではない。馬車もかなり凝った作りだ。これは作りがいがありそうだ。


「スミス殿が製作した馬に鐙などをつけて馬車をひかせればいいんですね。これは絶対うれますよ。でも」

「そ、そうなんだ。ちょと値段がた、たかいんだな。」

「これ、馬をバラ売りにして、最後に馬車を買えば、セットが揃うという形にしたらいいと思います。」


スミス殿は、いろいろな馬を取り出した。なるほど、色を揃えてもいいし、変えてもいいわけか。


「早速作ってみます。でも3日かかりますけど」

「で、できたら2日でお願いしたいんだな。こ、今度、隣町でみ、見本市があるんだな。それが、3日目の正午なんだな。馬車で行って1日ちょっと、かかるんだな。」

「わ、わかりました。やってみます。」


カフェをシェールに任せて、神殿はアンにお願いした。そして、俺は作業場にこもった。


「パパー、るーたんと遊ぶん。」

「ごめんよ、明後日には終わるから。」

「つまんないのん」

「急ぎの用なんだよ、ごめんね」


俺はなんとか間に合わせて箱に入れた。サーシャにスミス殿に渡してくれるようにお願いして、ベッドに倒れこんだ。そして起きたのは3日目の朝だった。丸1日寝ていたようだ。すると、枕元でるーたんが泣きじゃくっている。


「るーたん。ごめんよ。今なら遊べるから、遊ぶ。」

「ちがうのん。るーたん。これ、壊しちゃったん。」


るーたんの手を見ると、馬車のドアの部分であった。どうやら、綺麗だったから触ったら壊れてしまったらしい。そうすると、スミス殿は知らずに持って行ってしまったのか。


俺はなんと2日で仕上げた。そして、今、3日目だ。今日の正午から見本市だ。もはや、馬車をどれだけ飛ばしても間に合わない。


俺に残された選択肢は、無理やりオートバイをマッハ1で運転する、というものと、封印中の瞬間移動を使うことだった。ままよ。


俺はるーたんの頭を撫でた。


「ちょっとしたら帰ってくるから、待っていて。」


俺はカバンに修理道具をつめて、ドアを片手に瞬間移動した。ちょうど、見本市では、スミス殿が、箱からものを取り出すところだった。俺は、事情を話して、ドアを修理した。


「なるほど、るーたんが・・・・・。そ、それは寂しかったんだな」

「え?」

「タクト殿が、かまってくれなかったから、拗ねていたんだな。で、作ったものをちょっと手荒に扱ってしまったんだな。こんなもののためにって。でもすぐ我にかえって、後悔したんだな。ぼ、ぼくにはわかるな。」

「・・・・・・・」

「タ、タクト殿、せっかくだから、みていくといいんだな。」

「スミス殿、ありがとうございます。でも、るーたんが心配だから戻ります。」

「そ、それがいいんだな。じゃ、また。」


俺はすぐさま瞬間移動してカフェに戻った。その瞬間、魔力の使いすぎで体が縮んでしまった。


「るーたん」

「えーっと、パ、パパ?」

「そうだよ。じゃ。遊ぼうか。」


俺は童心にかえってるーたんと暗くなるまで遊んだ。


その後、よだれを垂らしたサーシャに捕まってしまったのは、言うまでもない。トホホ。


これからもよろしくお願いいたします。

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