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人類最強、頂上決戦!その弐

これでちょうど100話になります。お付き合いいただきありがとう存じます。

若いガウラン様がステージ上に出現した。その片手は美女の腰に手を回している。イケメンだ。


「強い力が集まっていると思えば。ここだったか。さっきから遠くにこの力を感じていた。さあ、これが本当の最終決戦か!」


そして、俺を見た。


「どうやら、君がこのパーティーの主宰者のようだな。。」


懐から何か取り出す。


「な、なんだと、レベル180。バケモノか。くくくく、ふははははは!やっと本気で戦える相手が現れたってことか!!!!」


すると魔王が震えながら言った。


「や、やめてたもれ!い、いかにガウランでもこの強さでは死んでしまうぞ!」

「ふ、男には、引いてはいけない戦いがあるのさ。下がっていてくれ。」


ガウラン様は、そっと魔王をおろした。


「し、死なないで。」


魔王が涙を流す。そっとその瞼にガウラン様が口づけした。そして俺の方を向いた。


「さあ、いざ!!!」


うお、マジイケメン!!!!


すると隣からアテナ様が立ち上がった。


「久しいのその姿!ガウランよ」


「ア、アテナさま〜、くぅーーーーーん、ペロペロペロ」


素晴らしいペロペロだ。俺の世界一もあやういかもしれぬ。


「勘違いするな、その小僧、おまえの継承者だぞ。」


これは猫神様。


「え、猫神様、俺のことわかるんですか。」


俺はびっくりして猫神様に声をかけた。


「アホか、神ってのは、どの時代にも偏在する恒久的な存在だから神なんじゃ!」

「は?えーえーーーと」

「しまったお前のトリ頭は、わしらでもなおせんな。くれぐれもこのあいだのことは、公言するでないぞ!」

「あ、ミー」

「滅されたいか!」


あわわわ、俺はあわてて猫神様の後ろ足(?)をペロペロした。


それを見て、驚愕する若いガウラン様。


「し、信じられん。その若さでその習熟度。確かに俺をこえる逸材!!!」


えーとどこから突っ込めばいいんだ。


「この子は、私とアテナ姉様の神官長よ!」


「ア、アルテミス様まで。そ、それは大変な無礼を」


驚愕するガウラン様。


「そしてメーちゃんの神官長も兼ねているわ」


俺は、ガウラン様が俺の足をペロペロしそうになっているのを必死に押しとどめた。


「ガウラン様、こっちの若いガウラン様をとめてください!」


すると、ガウラン様が出てきて笑った。


「ほほほほ。わし、もっと格好いいかと思っていたぞ!」


「え、これ俺?」


若いガウラン様がさらに驚く。


「そうだよ、ここは、遥か未来じゃ。そしてこいつは。お前とそこの魔王と子孫じゃぞ!」


ガウラン様が、ぽちを指差す。


ぽちが、くぅーんと女の魔王に向かって鳴く。


すると、魔王が、ぽちの頭を愛おしげに撫でた。


「確かに妾の力をこのものから感じるぞ。」


アルテミス様は、若いガウラン様の方を向く。


「あなたの未来を知りたい?」


するとガウラン様はふっとわらって、こう言った。


「いや、未来は自分で切り開くものでし。だからこそ尊いのです。それに、俺がそんなになるまで長生きできるって知れただけで満足です。アテナ様、アルテミス様、ありがとうございました。また向こうで会いましょう。では、猫神様!お願いいたします。」


皆が光り輝く。ガウラン様が、ふっと微笑んだ。


「本当に頂上決戦だったな。俺もこれから君のように上手にペロペロできるようになるよ!」


そっちの頂上決戦かい!!!!!


「ガウランさま、かっこにょかったん!それにまおーさま、きれいだったん」


るーたんがいう。ぽちも尻尾を振って、わんと小さく鳴いた。


ガウラン様はまだ不満げだ。


「わし、もっとかっこよかったと思ったけどなぁ」

「何をおっしゃいます。タールは、タールは、ただただ感激いたしました。」


その日の夜。ベッドで天井を凝視していると、サーシャが暗闇でこっちを見たような気がした。


「寝られないの。」

「うん。思ったより俺ってガウラン様と似ていたんだなって、思って。で、これから俺もガウラン様みたいに、子供をどんどん作っちゃうのかなって。」


「妾はその方がいい。」「今からでもいいですよ、ご主人様」「ミケもお願いしたいにゃ!」「ランちゃんも、いつかーおねがいしたいのー」


どうやらみんな起きていたらしい。まあなるようにしかならないよな。俺はふっとわらってガウラン様の言葉を思い出した。まあ、未来は自分で作っていくしかないよな。そして、俺は目を閉じた。


お読みいただきありがとうございました。

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