SS 【戦乙女たちの行進】 歓迎
遅くなり申し訳ありません。
まったりお楽しみ下さい。
「人狐族の方ですよね!? わたくし金狐のアンネリーゼと申します!」
「「「金狐!?」」」
シェイラ姉様もわたしもサーシャも思わず声を揃えて驚いてしまった。サーシャの銀狐も珍しい種なのに、眼の前に要る金髪の少女はそれよりも更に珍しい種だと自分を紹介してきたのだ。驚かない訳がない。
確証が持てないわたしたちを見て少女は少し思案した後、幌馬車の陰に回り込み金色の狐耳と尾を出現させたのだ。どうやら他の者たちには見せたくないらしい。何かしら理由があるのだろう。見た感じ貴族の娘らしき服装をしていることから察するに、火種を撒きたくないと言ったところか。
「えっ!?」「まさか本当に居たのか!?」「うわぁ〜金色だ!」
「はい、ですから金狐だと申しましたわ」
「ごめんなさいね」「すまない」「ごめんなさい」
少女の言葉にわたしたちは少しだけ頭を下げた。非礼をしたのはこちらだが、眼の前の少女に仕えている訳でもないのだから、謝罪のお辞儀は最小限で済ます。これがアーデルハイドたちから教わった処世術だ。人間社会の文化と言ってもいいだろう。それらに疎いわたしたちが常識を弁えることが出来たのは彼女たちのお蔭だ。
それにしても……と考えてしまう。
金狐種というのは本当に稀有な存在なのだ。獣人に進化出来たから言うのではないが、ツインテールフォックスの時であっても銀狐ですら眼にすることはなかった。生まれながらに魔力の質が違い、それが体毛を変質させてそれぞれの種になると言われているなかで、眼の前に要る少女は明らかに異質だ。
サーシャの場合は進化することで銀狐としての資質に覚醒めることが出来た。わたしたちの家から銀狐が出ることは今まで無かったと聞いているだけに嬉しい出来事だ。サーシャには必要以上に重責を感じてもらいたくないから、シェイラ姉様と2人でサーシャを盛り立てようと決めている。それ以上に存在すら疑問視されていた金狐が眼の前に要るのだ。動揺しないほうが可怪しかろう。
「皆さんはよく似てらっしゃいますが姉妹なのですか?」
「そうよ。わたしが長女、次女、三女よ」
わたしが止める間もなくシェイラ姉様が簡単な自己紹介をしてしまった。この少女が安全なのかも判らないのにこれ以上の話は危険だ。
「姉様」
「あら、ごめんなさい。荷馬車に戻りましょう。皆が出発できずに待っていますから」
「あ、申し訳ありません」
「王都までそんなに距離もないでしょうから、夜にでもまた語らう時間が取れるといいですね」
「また後でね!」
シェイラ姉様の袖を引いて暗に注意を促す。それに気が付いてくれたようで姉様はやんわりと少女を荷馬車の方へ戻るように勧めてくれた。特に気分を害したようではないが、少女はペコリとお辞儀をして荷馬車に戻り再び荷台の上の人になる。わたしたち3人だけじゃなく、皆とも状況を共有しておかないといけないな。
ジルの1件がついさっきあったばかりだから、些細なことでもと思うのだろう。いや、家族であれば束縛するというよりは、気遣えるようにしておくという感覚が正解だな。悪くない、とわたしも思う。
荷台に戻った少女に小さくお辞儀をし、サーシャは手を振ってわたしたちも幌馬車の中に戻るのだった。幌馬車の方はシンシアが、荷馬車の方はコレットがそれぞれ鞭を振るい、馬車が再び動き始める。少女はいわば同族。無碍には出来ないが、貴族と深く関わる気はサラサラない。何か良い案がないか皆に聞いてみることにしよう。
動き出した2台の馬車を送り出すように、いつしか森に戻って来ていた杜鵑が小気味良く鳴いていた――。
◇
「人狐族の方ですよね!? わたくし金狐のアンネリーゼと申します!」
「「「金狐!?」」」
眼の前の三姉妹らしき人狐族の女たちに声を掛けると驚いたような表情でわたしを見詰めて来た。そうだと思うわ。金狐は稀少種だから伝説みたいな口伝の中でしか出てこないもの。
それはいいの。わたしが驚いたのはこの3人。ううん、ここに居合わせている女たちの誰もが素晴らしい魂を持ってるって事! 一体どうすればこんなに純度の高い魂を精錬出来るのかしら!?
あ、疑ってるわね。仕方ないわ。いきなり金狐と言われて「はい、そうなのですね」と言う方がどうかしてる。でも、荷台に残ってる者たちには見せたくないから、見えない角度で少しだけ出せば納得してくれるでしょう。
幌馬車の陰に回り込み金色の狐耳と尾を出現させたら信じてくれました。ふふふ。他の女たちは警戒してるようですから、同族という接点から少しずつ御近づきになれば良いわね。焦りは禁物。
「えっ!?」「まさか本当に居たのか!?」「うわぁ〜金色だ!」
「はい、ですから金狐だと申しましたわ」
「ごめんなさいね」「すまない」「ごめんなさい」
わたしの振る舞いに軽くお辞儀して非礼を詫てくださったけど、教養のない人たちではなさそう。冒険者かしら? 変に不備を指摘して悪感情を抱かせるより、仲良くなるスタンスの方が良さそうね。時間はあるのだから、ゆっくり計画すればいいわ。
それにしても……こんな人外の美女たちが王都に居れば、何かしら話の話題に登るはず。縄にも藁にも掛からなかったのであれば、これから王都で活動するということかしら? だったら贔屓にする手もあるわね。全員とは無理でしょうけど、彼女たちだけでも……と考えてしまう。
ただ黙っていると更に怪しまれるだろうから、差し障りのない話を振ってみることにした。
「皆さんはよく似てらっしゃいますが姉妹なのですか?」
「そうよ。わたしが長女、次女、三女よ」
やっぱり三姉妹。この娘たちは逃したくないわ。誰と仲良くなるのが良いのか見極めなきゃ。
「姉様」
「あら、ごめんなさい。荷馬車に戻りましょう。皆が出発できずに待っていますから」
「あ、申し訳ありません」
「王都までそんなに距離もないでしょうから、夜にでもまた語らう時間が取れるといいですね」
「また後でね!」
次女と紹介された剣士風の女が注意を促しているのが理解った。姉の袖を小さく引いて暗に注意を促したのだ。気を付けるべきは次女かしら。それに気が付いた姉がやんわりとわたしを荷馬車の方へ戻るように勧めてくれた。今の処は媚びる必要もない。素直に荷馬車へ戻っておきましょう。ペコリとお辞儀をして荷馬車に戻り再び荷台に引き上げてもらう。この鎖が意外に重たいのよね。
荷台に戻ったわたしに姉2人が小さくお辞儀をし、わたしと同じくらいの少女が手を振ってくれた。銀色のツインテールが可愛らしく揺れている。あんな無邪気な笑顔を見向けられると胸の奥で黒いものが湧き上がって来るじゃない。顔に出さないようにわたしも笑顔で手を振って少女と別れるのだった。他の者に表情を見られないよう両膝を立てて抱え込むと、その中に顔を入れて落ち込んだふりをする。本当は釣り上がってくる口角を見せないために、そうするのだ。
良い、本当に良いモノを見つけることが出来た。これで計画が加速できる! 欠片はあと1つ。嬉しさで叫びだしたくなる衝動を抑えこむように、わたしは顔を伏せたまま北叟笑むのだった。
鞭打たれた馬たちが牽く2台の馬車を送り出すように、いつしか森に戻って来ていた杜鵑が小気味良く鳴いていた――。
◇
2日後。
大きな幌馬車と、荷馬車が連なって王都の南門に到着した。始めは物珍しさもあり幌馬車とその手綱を握る女性たちの美しさに目を奪われていた衛士たちや、入都許可を待つ行商人や旅人たちであったが、1人の老人の登場で突然慌ただしくなる。
「御嬢様!」
「ヨーゼフ!」
南門の王都側から2m近い巨躯の老執事が筋肉の鎧を揺らしながら駆け出て来たのだ。その老人の声に荷馬車の荷台にて顔を伏せていた少女が老人の名を呼ぶ。その声の主を視認できた老執事は顔の皺を更に深く刻みながら破顔するのであった。
老紳士の後に装備で身を固めた騎士らしき男たちが十数人かちゃがちゃと駆け寄ってきた。軽装備ではあるが胸当てと盾に刻まれた紋章が貴族のものであることを雄弁に物語っている。当然、その紋章の意味を知る者たちが1人、また1人と口々に囁き始めたではないか。
「おい、あの紋章」
「ああ、ゴールドバーグ侯爵家の家紋だぞ。赤下地の盾の中に金色の暴れ牛、その上に侯爵冠が書いてある。間違いねぇな」
「うへ、本当だ。じゃあ何か? あの御嬢様は侯爵家の?」
「莫迦野郎! 命が惜しけりゃ迂闊なことを口にするんじゃねぇ」
「貴様等、詳しく話を聞かせてもらう。一緒に来い」
周りで様子を見守っている取り巻きの声が耳朶を打つ中、幌馬車の御者席に座っていたシンシアに騎士の1人が近寄ってその手首を掴み引き摺り下ろそうとする。
「断る」
だがシンシアにしてみれば人間の膂力など赤子のようなもので、簡単に振り払える。だがそれをされた騎士は吹き飛び草原の草の上を滑って言うのだった。歯牙にも掛けないその態度に騎士たちが一様に気色ばむ。
「「なっ!?」」「き、貴様っ!」
ざわっ
「我らは“エレクタニア”の臣だ。其の方らの出方如何によっては国として事を構えると理解する。それで良いのだな?」
周囲がざわめく中投げ飛ばされなかった騎士たちが幌馬車を取り囲もうと動くが、一睨みと共に発せられた言葉でその場に立ち尽くすことになる。
「「うっ」」「「「え、エレクタニアッ!?」」」「何だそれは?」「何処の国だ?」「知らねぇな」「すげぇ美人だ」「綺麗……」「冒険者か?」「傭兵かも」「後ろの荷馬車の御者もえれぇ美人だぜ」
騎士たちの狼狽はエレクタニアが何であるかを知ってるからこその反応だ。でなければ取り巻きのように平然としているのが普通なのだから。腰の剣に手を掛けてはいるものの、シンシアの言葉が本当であった場合責任が取れないほどの事案に発展することは目に見えていた。責任を取りたくない。そんな思いが彼らに二の足を踏ませる結果になっていたのだ。
「お待ちなさい。この方たちに失礼があってはなりません。ゴールドバーグ侯爵家の名のもとに御礼を申し上げねばならぬ方々です。このような場では失礼に当たります。後日機会を頂きたく存じます」
「気にするな。我らは降りかかった火の粉を払ったに過ぎん。払った先に偶然居たそなたたちと旅をしただけだ。それに……貴族というものと繋がりを持つことは今見る限り気持ちが安らぐとは思えぬ。我らと関り合いを持たぬことを御礼として頂きたいものだ」
荷馬車から体格の良い老執事に手を借りて降りて来た少女がシンシアの前で頭を下げるのだった。体は鎖が理解らぬようにシーツのようなものを纏って覆い隠しているようだ。老執事が気を利かせて取り出したのだろう。腰のマジックポシェットから。
シンシアの方は他の者が自分に対応を丸投げしたということを察したのか、柔らかく少女の言葉を拒絶したのであった。
「それではこちらの気が済みません。……いえ、分かりました。今日の処はその言葉を受け取り父に報告したく思います」
凡そ見た目から少女の年齢らしからぬ対応力に内心眼を見張りながらも、シンシアは悠然と見えるように静かに言葉を繋げる。
「宜しく頼む」
「それで、後の方々ですが……」
少女が視線を荷馬車の方に向けながら、共に助け出された面々の方に視線を向けるも、シンシアに一蹴される。ここであまり衆目に晒されたくないという思いがあるだろう。
「問題ない」
「え?」
「問題ない。暫くは世話をしてくれるとこの目星がついたからな。そこで腰を下ろして今後の事をそれぞれが考えればいい。そなたも息災でな」
膠も無くシンシアは断るに足る理由を告げて、一方的に会話を終わらせるのであった。少女の方もこれ以上喰い下がっても話が拗れるだけだと理解したのか、ペコリとお辞儀をしてその場を去るのだった。ふわりと少女の金髪が風に靡く。
「はい。この御礼は必ず。では皆様、お騒がせ致しました。御機嫌よう」
騎士たちと老執事を従えて歩く少女の顔には冷ややかな笑みの影があった。その後ろに付き従う老執事が今更ながらシンシアの顔を見て立ち止まる。騎士たちには先に行くように手で促しながらも、その眼はシンシアの顔から離れずに見据えられたままだ。
「……」
「……ここに居たか。暴君」
「よもや黒剣姫に斯様な所で相見えるとは……。世界は狭い」
「……変な気は起こすなよ? 次は角では済まさんぞ」
「……」
少しの沈黙の後にシンシアが双眸を細めて老執事の顔を見る。顔見知りだったようだ。だが2人が醸し出している剣呑な雰囲気はとてもではないが穏やかとは言い難い。交わす言葉も親しい知己に向けてのものというよりは、対峙した相手に向けるかのような言葉だ。ヨーゼフと呼ばれていた老執事は返事をすることなくぷいっと顔を振り少女の後を追うのだった。先で待つ少女が怪訝そうに見詰めているからだろう。
シンシアたちもその後に周りに居た者たちから声を掛けられるということは在ったものの特に問題はなく、結局入都検査を待つ人々の喧騒を抜けて王都に入った頃には陽が中天に差し掛かっていた――。
◇
「これはこれは皆様、お待ちしておりました」
「――」
彼女たちが王都に入って真っ先に向かったのは冒険者ギルドではなく、孤児院であった。1ヶ月ぶりに見るエトの姿と、彼の腕に抱かれる幼子。そしてその隣りに緊張した面持ちで立つ年若い女性の姿に一同は眼を細めていた。
エトが片眼鏡の位置を直す素振りをしながら照れを隠している処を見て、女性陣の口元が綻ぶ。「話がある」とリーゼから聞いていたのはこの事か、と合点がいったのだ。
「は、はじめまして皆様! サラ・スベストルと申します。ど、どうぞ宜しくお願い致します!」
勢い良く上半身を直角に折り曲げてお辞儀をするサラに一同は、クスリと笑みを漏らすのだった。リン以上に突き甲斐がありそうだ。そう思ったものも何人か居る。お辞儀から起き上がって頬に掛かる灰青色の髪を払ってサラは安堵にも似た笑みを浮かべるのだった。仲良くなれそうだ、と直感的に感じたのだろう。そんな妻の腰に手を回して立つエトが改めて近況を報告する。
「という訳で、妻を娶ることになりました。この娘は耳が不自由ですが、わたしの娘になりましたシルヴィアです。妻子ともども宜しくお願い致します」
「あゔ」
養父の動きに合わせて幼いシルヴィアもエトの腕に抱かれた状態で可愛らしくお辞儀をする。それがカティナとサーシャの琴線に触れる事になった。いや、皆その可愛さの虜になったのだがサーシャとカティナの手前、自制を総動員して耐えたのだ。
「「うわぁ〜! シルヴィアちゃん可愛いっ!! エト、抱いていい? 良い?」」
「確かに好きな事しろとは仰ったけど……」「ここまでとは……」「ねぇ……」「やりますわね」「「か、可愛い」」
アピス、レア、シェイラ、ディーは呆れてる様だが、ギセラとシンシアは今にも飛び出して行きそうな勢いだ。それでもよく耐えている。
「あ゛〜」
シルヴィアも慣れたもので、手を伸ばして身を乗り出しカティナの腕の中に抱かれていた。サーシャが「次はわたし!」と早くも順番争いを始めているが、シルヴィアは何処吹く風だ。エレクタニアにも幼子は居る。カティナの姉たちの子だ。当然この2人もよく遊びに行っては世話をしているのだが、シルヴィア程ではない。明らかに差がある。クラムとヘルマに良い土産話が出来た、と大人たちは終始ニヤニヤと口元に笑みを浮かべてその様子を見守るのだった。
そうしている合間にコレットがサラに近づく。同僚の結婚を祝おうと思ったのだ。
「サラ様はじめまして、エトと共に長年リーゼ様を盛り立てて参りましたコレットと申します。エトのこと宜しくお願いします」
「は、はひっ! はじめましてコレットさん! お名前だけはお聞きしてい、いました!」
「そんなに恐縮しなくても良いのですよ?」
「コレット。サラは冒険者ギルドで冒険者との窓口を担当しているのです。これからよく顔を合わせるのですから、宜しく頼みます」
「ふふ。エトからそのように頼まれる日が来るとは思ってもみませんでした」
「確かに。然様でございますな。これはリーゼ様」
2人で感慨深けに笑みを浮かべる脇に、リーゼがすっと姿を表す。その表情はどことなく厳しい。それを見たサラが体を強張らせ隣りに立つ夫の顔を見上げるのだった。
「エト、後で貴方と2人で話があります。時間を作ってもらえますか?」
「旦那様?」
「大丈夫です。わたしもお話しなければと思っていた事があるのですよ。さあ、皆様まずは旅の疲れを取って下さい。御連れの皆様もさぞ御辛い経験をなさったでしょう。ここは安全です。汚れを落として下さい。それから皆で食事をしましょう。院長には許可を頂いておりますので。サラ、皆さんをお風呂へ案内して下さい」
微笑みながら優しく妻の背中を摩るエト。リーゼの言いたいことを察している彼は妻を安心させるように優しく諭すと、背中を押して用事を頼むのだった。自らもリーゼたちを案内する必要があることを思い出したのだ。
「は、はい。旦那様。どうぞこちらへ」
「「お風呂!?」」「「「お風呂だって!?」」」「「「お風呂って何?」」」
サラの案内で荷馬車の上から降りて来た面々に驚きと喜びの色が浮かんで来る。それはそうだろう。お風呂文化は貴族階級でしか浸透しておらず、多くは川で身を清めるか、小さな桶に湯を張り布を湿らせて体を拭くのが日常なのだから。
「さ、皆様こちでございます」
妻が案内する姿を眼を細めて嬉しそうに見送ったエトが、向き直って面々の笑顔でリーゼたち13人を案内するのだった。孤児院の建物の中から覗く好奇の視線に苦笑しながら、女性陣たちもエトに案内されて彼の家に足を向けるのだった。和やかな歓迎で迎えられた彼女たちは、漸く寛げると背を伸ばし談笑を始める。ある者は幼女と戯れ、ある者は畑に足を止め、ある者は風呂を眼にして黄色い声を上がる場所に気を奪われながらも、自分たちが居る場所に居心地の良さを感じていた。
上手く言い表せないのだが、自分たちの家があるエレクタニアに何処なく似ていたのだ。小鳥たちが囀り野に生きる小動物たちが気ままに過ごす我が家に――。
蒼天を流れる雲たちが忙しく場所取りをし、その視界を遮ろうとするものの風たちに追い散らされ、そうの様に朗らかに笑う太陽がまるで笑い声のような燦めく陽の光を戦乙女たちの上に振り撒き、彼女たちの入都を静かに歓迎していた――。
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