第130話 砂蛙の憩い亭の主
遅くなってすいません。
2016/8/8:本文誤字修正しました。
「どういう事?」
「なんだこりゃーー」
ラドバウトも非現実的な光景に言葉を失ってる。他の面々もそうだ。ただクリス姫とジルケ、ゲルルフの3人はこの宿を見たことももないのだから皆ほどの驚きはない。それでも地下深くに1軒ぽつんと宿屋があるという異様さに息を呑んでいた。
「おばちゃん!」「あ、おい、イエッタ!」
イエッタがベリーショートの金髪を弾ませながら、おっさんが止める間もなく砂蛙の憩い亭に駆け込んで行った。おいおいあんな勢いで大丈夫なの? 罠とかあった日には眼も当てられないんだけど!? 半ばどうにでもなれ! 的な流れで開け放たれた宿屋の戸口を潜り中に入る僕たち。
そこで見たのは確かに宿屋のおばちゃんの胸に飛び込んで抱き締めてもらっているイエッタの姿だった。
「あんたたちもご苦労だったね。腹も減っただろ? ご飯を用意してるからまず食べておくれ。話はそれからだよ」
ちっ、先に釘を刺されたか。聞きたいことは山ほどある。ここは何処? あんたは誰? 何故ここに宿が? どうやって建てた? どうやってここまで来た? 何時から居る? イエッタに何をした? もう大丈夫なのか? 何時仕込んだ? キメラは何故ここに居た? キメラのことを知っているのか? 何処まで知ってる? 僕たちを誘導したのは何故? 僕たちを使う必要があるのか? 力があるなら自分でやったほうが早くないか? 魔物は? 魔物が見えないのは何故? 魔物は居るのか? 出口は別にあるのか? 出入りは自由なのか? ありすぎて困る。そもそも僕は【実体化】してないから食事を摂る必要もない。まぁ皆が食べるのを待つけどね。それくらいの礼儀は弁えてるつもりさ。
イエッタとジルケ、ドーラとフェナが給餌の手伝いを買って出てテーブルに食事を並べている。その様子を視野に入れながら食堂の様子を概観することにした。手持ち無沙汰だしね。気持ちも落ち着かせたいし。クールダウンと行こう。
それにしても、と思う。見事に何処が違うのかが分らないくらいそっくりな建物だ。こっそり自分のステータスを確認してみたけど、【状態】は問題なく正常だった。幻覚ではないらしい。椅子に座っている面々も転んでない処を見ると実物なんだろうと思う。実際、手の空いた者が床や柱を触って感触を確かめているし、その事を訝しむ事もない。やはり実物。アイコンタクトでナハトアやカリナ、ラドバウトに視線を送るが不備を見つけることが出来なかったようで首を横に振っていた。手強いな。
その内にテーブルに料理が並び、よく冷えたエール酒がジョッキに注がれて持って来られる。エールは通常生ぬるい。冷蔵庫がないし、冷蔵する装置も倉庫もない。だから生ぬるいのがこの世界の常識なんだけど、何故か冷えてる。そのことに気付けたのはジョッキが結露してたからだ。結露とは中身と周辺の気温差が大きいと現れる自然現象こと。この場合、ジョッキの中身がよく冷えているために外気の温度が下がり周辺の水分がジョッキに付着して水滴を作るんだけどーー美味いだろな、あれ。
「「「「「「「「乾杯ーーっ!!」」」」」」」」
ガシャンと木製のジョッキをぶつけ合ってそのまま呷る大人たち。クリス姫はこれまたよく冷えた果汁100%のジュースだ。ミルクではないらしい。クリス姫に聞くとアンラという果物だと教えてくれた。アンラって何だ?
「かぁぁぁーーーーっ!!」「「美味しいっ!!」」「「くーーーーっ」」「「ぷはーーっ!!」」「これはまた格別ですな!」
えーえーそれは美味しいでしょうとも! くそっ! エレクタニアに戻ったら冷蔵庫の開発だ! エールという一時の快楽の為に魂を売り渡すわけには……。大人たちの歓喜の声が呪詛のように耳に響くが何とか理性を保つことが出来た。と言うのも、こんな時にヴィルが出てこないはずがないのだ。それなのにナハトアの召喚具に篭もりっきりでうんともすんとも言わない。何かあるな、と勘ぐりたくもなる。
食事も粗方終わり、これが夢や幻ではなかったんだなと皆が余韻を楽しんでいる時、漸く砂蛙の憩い亭の女将が口を開いてくれた。
「こんな所にフィーニスと同じ宿が建ってて驚いただろう?」
女将はそう言ってにやりと笑った。皆が予想通りの反応をしめいていたからだ。そりゃあ誰が見たって驚くよ。
「まぁこれもあたしの道楽さね。フィーニスの宿もここも同じ職人に建ててもらったんだよ。で、転移の魔法陣で繋がってる。だからこっちにも自由に行き来できるのさ」
転移魔法? あるのか? あれば直ぐエレクタニアに帰れる。と言っても秘匿性が高そうな魔法だ。リューディアの講義でも出てこなかったからな。
「転移魔法、初めて聞きました。やはり存在するんですね?」
「するといえばする。しないといえばしない」
「どういうことですか?」
「失伝魔法なのさ」
「失伝魔法?」
「何だい知らないのかい? 失伝魔法ってのはな、後継者が現れずに時の流れの中に埋もれてどうすれば習得できるのか解らなくなってしまった魔法のことさ」
つまり普通は取得できないものだってことか。例外もあるのか?
「それなのに設置出来てるのは?」
「なかなか鋭いじゃないかい。失伝と言っても完全に消え去ってるもんでもないのさ。消え去ってしまってるものもあるけどね。転移魔法は違う。正しくは空間魔法ってんだよ」
他の皆は話についてくるのが難しいのか、興味がないのかで僕たち2人の話を黙って聞いてる。クリス姫はさっきのジュースが気に入ったみたいで、おかわりをちびちび飲んでいるようだ。
「空間魔法……」
そんな種類の魔法があるのか。
「そうさ、その遺物がまだこの世の中にはある。それを利用すれば色々出来ることもあるってことだよ。アイテムバッグだってそうさ。空間魔法の応用で出来たものなんだからね」
なる程。奥が深いな。
「分かりました。それとすみません。どうやら話の腰を盛大に折ってしまったようです」
「あんたのせいだよ」
「すみません」
ペコリと頭を下げる。仕方ないだろ。知らないことと興味があることがぶつかったんだから聞きたくもなる。
「まあ良いさね。あんたたちをここに読んだのはあたしからの依頼があるんだ。受けてもらえると助かる話さ」
「内容によりますね」「だな」
僕の言葉に、ラドバウトが乗っかって来た。その反応を見た女将さんの顔に笑い皺が目尻に寄る。何かあるな。眼が笑ってない。
ことん
とテーブルの上に蓋で栓をして、あるガラス瓶をテーブルの上に置く女将。無色透明な水のようなものが満たされ、その中に1つの田螺を思わせる黒く先の尖った小さな巻き貝が転がっているのが見えた。何だ?
「これはね、正しい呼び方が分からないから寄生角って呼んでるものさ」
寄生? それって。
「気が付いたかい? これを頭に付けられると次第に頭を乗っ取られちまうのさ。心は違うらしいけどね。体の支配が徐々に奪われ、心では拒否していても体が別の行動を取る。そんな物騒なもんだよ」
「恐ろしですね。乗っ取られるのは分かりましたが、どうして本人ではない意志が体に働くんでしょうか?」
「本当にあんたは面白い子だね。良いかい。これは受信機だ」
受信機!? そんな言葉がこの世界にあるのか!? カマをかけるか?
「受信機ですか!? そんな科学的な機能がこんな巻き貝に有るんですか?」
「へぇ受信機って言葉に反応できるってことはあんたもそうなんだね」
ビンゴ! 女将さんの笑みが怖いです。というか、このおばちゃんも転生組!?
「この寄生角を解明してくれた子があんたと同じだったのさ」
おっとどうやら外れたようだ。曖昧な笑みでおばちゃんの言葉を肯定しておく。転生組ということは【鑑定】スキル持ちか。僕でも少しは覧れるか?【鑑定】。
◆ステータス◆
【アイテム名】狂魔の角
【種類】魔道具
【効果】使用者か使用者に許可された者の手で指定された対象物の頭部に装着すると、寄生が始まる。定着まで1ヶ月を要する。その間に剥がされれば対象者を支配することは出来ない。狂魔の角が定着すると装着者の意志とは無関係に使用者の命令に従うようになる。やがて狂魔の角が成長すると別の意識が生成され、本人に代わって意思決定するようになる。成長した角の形状は装着者によって異なる。ただし、狂魔の角を大量に頭部へ装着した場合負荷に耐え切れず精神を破壊してしまい、最悪命を奪う。装着者は使用者に逆らえない。
【使用者】ベルキューズ
「何だこれーー」
思わず口を右手で押さえながら絶句してしまった。チート魔道具も良いところだぞ。は? 精神支配じゃなく肉体支配? 寄生ってそういう事だろ? なんて魔道具作ってんだ。
「あんたも“眼”を持ってるんだね。何か分かったかい?」
おばちゃんの声にハッとなって視線を上げる。少し不安そうな雰囲気がおばちゃんにある。さてどう説明する? 確かに受信機という言い方も間違いじゃない。
「これは魔道具ですね」
「やっぱりそうかい。それで効果はあたしが今言ったことであってるのかい?」
「概ね正解です。正しい名称は狂魔の角です。頭部に付けられると定着まで1ヶ月かかります。その間であれば剥がせるみたいですが、それ以降剥がせるかどうかが不明ですね」
「狂魔の角かい。恐ろしい物が出回ってるんだね」
「僕もそう思います。これは危険だ。量産されたら人だけじゃなく魔物の軍隊が作れる。それも大型魔獣の。いや、装着できる種類の生物であれば等しく支配されてしまう程のものです。危険過ぎる」
僕の説明に皆言葉がなかった。この瓶の中身はそれ程の衝撃を与えたんだ。大人の親指程しかない魔道具が成長して角になるって誰が思う? それにこれくらいの角が着けられてたとして、髪の中にあれば見た目に変わらないんだから見つけることなんて出来ないだろう。問題は、これをおばちゃんが依頼と言った事だ。そう思ってじーっとおばちゃんの眼を見て反応を待つことにした。
「ふぅ。そうかい。あたしも危険な物だという事は理解ってたつもりだけど、ここまでとは思わなかったね。ふふ、そんな眼で見るんじゃないよ」
大きな溜息を吐きながらおばちゃんは視線をテーブルの上の瓶に落とす。その角がどういう経緯でおばちゃんの手元に来たのかは知る由もないけどな。野放し出来る内容じゃない。
「それで依頼とは?」
受けれるものかどうかは聞いてみなければわからないけど、受けなきゃいけない気がする。世界中にこの角が拡散してるなら余計に。
「ここからは砂蛙の憩い亭の女将ではなく、正式な依頼主としてのお願いになるよ」
そういった途端、宿屋の女将の服装が下町のおばちゃん風から古代ギリシャを思わせる2枚布を体の両側から挟み、左右の鎖骨辺りでブローチで止め、ウエストをベルトのような紐で|括った服装に様変わりした。凄いな。一瞬だぞ!? あーー。服装ではなくその頭部にあるものに目を奪われた。
「竜族!?」
「マジかよ!?」「うそっ」「「「あわわわっ」」」「「「っ!?」」」」「ーー初めてみましたぞ」
おばちゃんの側頭部から背中に向けて黒紅色の山羊に似たゆるい巻き角が生え出ていた。おばちゃんの癖のある茶褐色の巻き髪によく似合っている。瞳の色は金色だ。さっきまで緑青色だったのに。体格は変わらないのね。こっちが変身スタイルかと思ったけど実物でした。ん? 視線がナハトアに向いてる。
「ナハトアと知り合い?」
「違います」「そんなんじゃないよ。知り合いなら別に居るさね。出ておいで、2度はわないよ?」
ナハトアが否定するが、同時におばちゃんも否定する。でも視線はナハトアだよ? ん? 腕輪?
「ひょっとして竜族つながりでヴィルと顔見知り!?」
「あ!?」
「……御久し振りでございます。ドロテーア叔母上」
ナハトアの左腕に嵌っている召喚具からヴィルことヴィルヘルムがフル装備で姿を現す。表情が堅いのは気の所為か?
「「叔母上!?」」
ヴィルの挨拶に僕とナハトアがハモる。そこまで近い知り合いだとは思わなかったんだ。チラッとドロテーアの顔を見ると眉間に皺がよってる。
「あんた闇堕ちしたのかい」
「すみません」
「何だい?」
剣呑な雰囲気になり始めたもんだから割って入ることにした。ナハトアが心配そうな視線を送ってくるが微笑んで頷いておく。頼りないだろうけど任せてもらおうかな。
「ヴィルが闇堕ちした原因は僕にもあるんです」
「どういうことだい?」
「実はーー」
情報の共有は誤解を払拭する助けになる。なので、事の経緯を説明することにした。迷宮に入るきっかけになった事は詳しくは知らないからそこは省き、出逢いの部分から話すことにしてみたよ。迷宮に囚われていたこと、そこから脱出するために一度命を断つことが求められたこと。その後死者として蘇り、僕と主従関係になったこと。更にはこのナハトアと従者契約を結んで今に至ること説明することが出来た。
「ーーーーなる程ね。昔から向こう見ずで猪みたいな子だったからね〜。姉さんが聞いたら飛んでくるだろうね」
身も蓋もないな。その通りだからフォローのしようもないし。笑って流そう。
「は、母上にはどうか内密に! 郷に持っどった際に自分の口で必ず!」
ヴィルが相当焦ってるのな。よっぽど母ちゃんが怖いらしい。今思えばウチの母さんも普段優しいけど怒った時は大変だったな。何処の家も似たようなものだってことか。僕の説明で一先ず溜飲を下げてもらえたみたい。これで良し。ん? ヴィルと知り合いで叔母さん?
「どうだか。まあいいさ。あんたの顔が見れただけでも良しとするよ」
もしかしてとは思うけど……。
「あの〜」
「何だい?」
「シンシアとはどういう間柄で?」
「シンシア!? あの娘の事知ってるのかい!?」
「知ってるというか、何と言うか……」
ヴィルの時よりもリアクションが大きい。いや、御母様ということな……ないよな!? シンシアという名前に反応して僕に掴みかからんばかりの勢いで近づくドロテーア。あまりの迫力にたじたじになって視線を泳がせてしまった。だが、近づいたと思ったら僕の体をくんくん嗅ぎ始るじゃないか。い、犬ですか!? 犬なのですか!?
「あんたもやるねぇ。あの娘にここまでのことをさせるとはね。あっはっはっはっは!」
「ちょっ、痛いって! 何叩くんですか! たた……はっ!?」
にやりと破顔したかと思ったら、急に機嫌良く笑いながらドロテーアが僕の腕を叩き始めたんだ。結構な力でだけど!? 僕も含めて皆の眼が点になる。
「「「「「「「「「生霊に触れてる!?」」」」」」」」」
「何だいそれは? 触れるに決まってるだろ?」
「「「「「「「「「いやいやいや!!」」」」」」」」」
僕とクリス姫を除いた皆がハモって手をお顔の前で振って否定してる。それはそうだ。霊体で存在する者は基本同質以外の者は触れない。物理攻撃が効かない理由がそこにある。ただし、魔法や魔力を持つ何かで攻撃された場合は話が変わってくる。体に触れるんだ。だからこそダージも受ける。でも、眼の前のおばちゃんからはそんな気配がないんだ。だからこそ僕に触れることが吃驚だし、面白い。というか、完全に脱線して違う線路を走ってるぞ? 何で触れるのかも気になるけど、大きな案件の方が先だ。
「それで、依頼の件ですが」
「あんたのせいでまた脱線しちまったじゃないかい」
「すいません」
ペコリと頭を下げておく。シンシアと近い間柄だろうと言うことは何となく理解っただけでも良いことにしよう。ドロテーアはお母さんじゃない気がする。髪の色も違うから。断言は出来ないけど……。
「それで依頼は、この狂魔の角の回収と、実態調査、1ヶ月以上経った角の除去方法。除去した際の結果と経過。失敗も含めてね。これをあんたに頼みたい」
「僕にですか?」
ドロテーアの眼が僕の眼を放さない。ちょっと視線が怖いんですけど?
「あんた意外この中で誰が出来るって言うんだい? この娘らは人並だ。男どもは更に不甲斐ない。ヴィル坊は力はあっても頭がない」
う、え、かなり男性陣を襤褸滓に言ってますね。ここまで言い切られると逆に清々しい。
「評価してもらってると考えて良いんですね?」
恐る恐る聞いいてみた。覚えが良いのか悪いのか判断しかねるから。そしたら口だけにやって笑うんだよ。
「あんたは頭の回転も早い、力もある。こっそり見てたよ。あのキメラ相手によくもまぁ1人で倒したもんだよ」
「「「「「「「「ええっ!?」」」」」」」」
1人という所で皆の視線が僕に集まる。恥ずかしい。
「あ、いや、その皆には言わずに黙ってたんですけど……。何故バラされる?」
「何だい、あんた倒してきたって言わなかったのかい?」
「ええ、助けに来てもらった2人に助けてもらったとしか……」
「で、手柄は? 誰のものするつもりだったのさ?」
「いや、特には。皆に実害がでなくて良かったというくらいですが?」
「あんた、名前は?」
「ルイです。ルイ・イチジクと言います」
「イチジク? 何処かで聞いた気が……」
僕の名前を聞いて首を傾げたので確認を取ってみるけど気の所為だったみたい。
「どうかされました?」
「いや、なんでもないよ。それにしても色んな男を見てきたけど、あんたみたいに覇気のない男にあったのは初めてだよ」
「それはどうも。お褒めに預かり光栄です」
「褒めてないよ?」
「そうですか。出来れば平安に暮らしたいんですけどね。周りが放おっておいてくれないので適度に体を鍛えながら五月蝿い輩だけ排除してるというライフスタイルです」
「あんたも大概だね」
「そのセリフもよく言われますね」
「で、依頼を受けてくれるんだろう?」
「あ〜そうですね〜」
どうする? これ相当面倒だよ? 期日切られてないし、2、3日でどうにかなる代物でもないでっしょ? 断るか? 断った上でこっそり調べれば拘束力はないしお互いウインウインな結果が得られる。良し。
「まさか、断った上でこっそり調べようなんて思ってたら止めておくれ。正式に依頼を出すから」
「ま、まさか!? あはははははは……」
読まれた!? 思考を読まれてたのか!? ん? ナハトアとカリナの視線が生暖かい。笑いで胡麻化してると2人の視線に気が付いたんだ。ヘルプは期待できそうにありません。そして止めの一言で生暖かい視線から温度が消え、冷徹な視線へと変わりましたーー。
「それにね、この依頼はあたしの可愛い姪っ子に手を出す度胸があったあんたが、本当に姪っ子に相応しいのかを試す試験だからそのつもりで取り組んでおくれよ?」
oh……。
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