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嘘でしょ?私が、癌だなんて・・・。でも、皆がそういうんだから、信じなければいけないことはわかっている。

さっきまで猛の胸ぐらを掴んでいた星山さんも、腕を下ろし、したを向いて顔を顰めている。皆、私を心配してるって言うのは、ちゃんとわかってる。けど、そんな顔をされると、こっちが逆に惨めになる。

「皆、そんな顔しないでよ。私は大丈夫だから。」

強がりを言ってるのは、自分でもわかってる。余計に皆に心配をかけるかも知れない。だけど、湿気た顔をされると、私まで、辛くなってしまう。

「そうだね。私達がこんな顔しても、一番辛いのは梨那子なんだもの。・・・、私と優菜は先に帰るから、ゆっくり休むんだよ。」

「うん。」

愛梨はこういうとき、何にも触れず、頼りになる存在。優菜を引っ張って連れて帰る愛梨は、どこか辛そうに見えた。

「じゃあ、俺も帰るわ。後は二人でごゆっくり。」

「...、人のことはいいから、猛も幸せになってよ。」

「おう」

後ろを向いたままそれだけ言うと、病室を出ていった。

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