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⑤
いよいよ選択肢です。
あなたなら、どちらを選びますか?
ふと、目の前の資料を見たとき、視線が暗くなり、ぼやけた。
「先輩。」
と言う声が、遠くから聞こえ、私はそのまま、意識を失った。
あれからどのくらいたったのだろう。
もうすぐ沈みそうな太陽の光を浴びて目が覚めた。
ゆっくりと、重い瞼を開いた。
「梨那子っ!!!」
隣から、私を呼ぶ声が聞こえ、となりを見た。
優菜と愛梨だった。
目に涙をためて、私を見ていた。
叫んでいた声には、涙が混じり、鼻声に聞こえていた。
「梨那っ!!!」
右側のベットの端から、男らしい声が聞こえ、そっちを向けた。
とは言っても、
『梨那』
なんて呼ぶのは、一人しかいないんだけど。
「・・・猛・・。」
そう、猛だった。
私の手を握り、貯めていた涙を零していた。
その時、病室に誰かが入ってきた。
その人は、息を切らしていて、如何にも、全力疾走したような感じだった。
One,星矢さん・・・。
two,星山さん・・・。
選びましたか?
それでは、第六部か第七部へ移動してください。