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ここからは、星矢を選んだということで、話を書いていきます。この話が終わったら、慎也達のシリーズも書いて行こうと思います。
途中で選択肢が出てくると思いますが、選んだ番号で、話が違ってきます。
この先も、どうぞご期待下さい。
それが、つい先週の事だった。
「梨那子ちゃん、文章のチェックよろしくね。」
この人は、豊嶋渚先輩。
顔は童顔で、性格はいいし優しい。
いわゆる頼れる先輩って所。
「了解です。」
私は今有名な、『ランディー』で働いている。
『ランディー』は、ファッション雑誌に報道雑誌、スポーツに芸能雑誌を取り扱っている。
その中で、ファッションと芸能を掛け持ちで取り扱っているのがこの私。
「こんな忙しい中で急に補欠が出たから、芸能の方も手伝ってやってくれ」
そう言われては、断り用もない。
でも、殆どは、ファッションの方を担当している方が多いんだ。
元々、ファッション誌の人間ですからね。
「・・こ、・なこ、梨那子。」
耳元で、大声で叫ばれて、振り返ると・・・。
「星山さん・・・。」
この前、自分が私の許嫁だと抜かした、大法螺吹きの星山星矢さんだった。
実はこの人。
あの星山財閥の一人息子なんだって。
まぁ、つまりは時期社長って訳だ。
普通の人なら喜んで受ける話だけど、私はそんなこと望んでないんだ。
確かにお金や権力を使えば、一般市民の私でも、よじ登れない事は無い。
だけど、人間関係ってものは、お金じゃ買えないものなんだ。
「おい、梨那子。」
「なんでしょう。今は仕事中なんですけど。」
わざと刺のある言い方をして、していた作業に取り掛かる。
「これは、星山さん。家の者が何か?」
いいところに、編集長である、西本博之さんが現れた。
「すみません、編集長。こんな事で騒いでしまって。彼女は僕の許嫁何です。」
「だからそれは、祖父同士が決めた話であって、私は認めてません。」
はぁ・・・。
この言い争い、何回目だろ。
いい加減に呆れてきた。
そいえば、あった時もそうだったっけ。
「お前、それいい加減に飽きないか?」
「飽きません。」
意地を張ってそうは言ってみるものの、意地張っている自分が馬鹿みたいに感じてきた。
「お二人さん、私を忘れてはいないか?」
ついつい、目の前にいた編集長の存在を忘れ、横にいる星山さんと睨み合っていた。
見ていると、火花が散ってそうな感じにまでなっていたらしい。
「すみません。」




