牛乳パック
短いです。
「ちっ」
またか。手の中にある牛乳パックを見て思わず舌打ちをしてしまった。理由は明確。開け口とは反対の方向が開いていたからだ。
「学!毎回毎回ご丁寧に反対から開けやがって!気を付けろって言ったよね!?」
「んー。ごめん?」
「もう!謝るんだったらちゃんとしてよね!」
「うー。静だってやるじゃん!」
「50本に一度の確率でね!その度に死にたくなるほどヘコむんだから!でも学が正しく開けたこと私見たことないんだけど!」
「ちゃんと開けたことくらいあるよー。小学校一年生の時に3回も!」
「ドヤ顔しない!誇れる回数じゃないから!逆だったらまだしも、ダメだから!」
「えぇー」
むー。と膨れる学を見ながら思う。
何で私は牛乳パックの口が正しく開いているかいないかってところにこだわりをもってしまったんだろうって。