Approaching Sunshine
キャラ面だけは適当かもしれない。
あの夏の日、私はその日、夏休みを利用して、おばあちゃんの所へ行く予定だった。
支度を済ませ、そして私は、おばあちゃんの元へと向かう電車へ乗った。
しかし、目的の駅に着くまでの間に、一つの出来事が起こった。
私はそれを、電車で寝てしまって、夢を見ているのだろうと思った。
しかしそれは、夢として片づけるには、とても遠すぎるものだった。
「もしもーし、聞こえますかー?」
「・・・はぁ、やっぱり聞こえないのかなぁ・・・」
私「・・・・・・え?」
???「わ、起きた!見える―?」
私「・・・・・・」
私は唖然としていた。
なぜなら、目の前には、手のひらサイズの少女が浮かんでいたからだ。
???「あ、もしかして話しかけづらいですか?だったら___」
少女の姿は、急に私と同じくらいになった。
???「はい、これで大丈夫ですよね?」
私「・・・・・・!?」
私はとっさに周りの目を確認した。
・・・が、誰一人として気づいている様子はなかった。
???「ああ!そうでした!」
「私、何故か普通の人にはほとんど認識できないみたいなんです。」
「ですので、こうして見える人に会えたの、本当に久しぶりで___」
私「・・・あの」
???「あっ、はい!なんでしょう?」
私「もう少し、人のいないところで話さない・・・かな?」
「じゃないと、変な人みたいに思われるんだけど・・・」
???「そうですか・・・・・・分かりました!」
「それでは、何か通信出来る物は無いですか?」
「私、昔はこういったものとかでやってたんですよ!」
私に見せてきたのは、かなり前に流行ったもので、今はほとんどだれもやっていないようなゲーム機だった。
私「・・・・・・スマホ、とかは?」
???「スマホ・・・ですか。」
「すみません、実は、それでの通信は不可能なんです。」
「どうも、今の世界には色々なものが重なり合っていて・・・明確にその人の所へ行きつくのは、不可能に近いものなので・・・」
私「・・・ああ、そうなんですね。」
???「うーん・・・だったら、これ、貴方にあげますね」
私「え・・・?良いんですか・・・?」
???「はい。本当なら、もっと貴方とこうしてお話ししたいんですが・・・」
「ずっとお止めしているわけにはいきませんし、大丈夫ですよ。」
「なんたって、久しぶりにお話が出来たのですから」
私「・・・・・・」
???「その機械をもし・・・私として大切にしてくれるのなら、凄く嬉しいです。」
「・・・まあ、私以外は起動できないですけど!」
私「・・・ふふ、なにそれ」
アナウンス「次はー○○~」
私「あ、そろそろ降りないと・・・」
???「・・・はい、さようなら♪」
私「・・・・・・」ニコッ
「さようなら♪」
かくして、この邂逅は終わりを迎えた。
・・・もし、世界が彼女に味方をしてくれているならば、この後をどう片付けるだろうか?
何故に、彼女は背負わなければならなかったのか。
ずっと前、命の誕生からそう決められていたのだろうか。
それでも、本当の始まりは何処に?
桜子「支配というのは、本当に恐ろしい・・・」
「でも、気づけないんです。最初と最後を除いて・・・ね」
「よく考えてみれば、どれが本当の世界を表しているかもわかりづらいものですね・・・」
「"私"みたいに、残されているからなのかもしれませんけれど・・・」