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にゃんとも不思議な異世界生活始めましたにゃ  作者: YUUURI
第1章  新天地セイタルです
6/119

6。6ヶ月間の出来事にゃ

 あれからも、週に一度アストリアとの『相談会』は続き、政継が定年を迎えるまでの6ヶ月の間で準備を行い、退職当日に移住する事が決定した。

 

 専業主婦をしていた里子に関しては問題は特に無い。

 

 二人共一人っ子の上、何年も前に両方の親を病気や事故で亡くしていたので、親族との交流も途切れていた(慌てて親の墓参りを行い永代供養に変えてもらった)。

 

 生まれ故郷を離れて居たことで同級生との繋がりも薄れていたし、仕事関係と近所との交流のみだったので『田舎に帰ります』の文言で、惜しまれはしたものの皆が納得した。

 

 銀行の解約は二人の年齢も関係しているのか、詐欺に遭っているのではと誤解され、警察に連絡されそうになる小さなトラブルも発生したが……。

 

 公共料金等の様々な契約の解約も忘れず行った。

 

 家や車、家財道具等も知人の伝手を使いながら、納得のいく金額で売り払うことが出来た。

 

 残るは細々した日用品をどうするかとなった時には、アストリアが懐から電卓を取り出し何やら計算を始め。


「この金額で買い取りますよ~」


 と、提案してきた。


 良く分からないが、色々使い道が有るらしい。

 あまり深く考えない様にしようと里子が呟いていた。

 

 使いかけのトイレットペーパーやタンスの肥やしになっていた洋服、果ては使い古しのカトラリー含む食器等、売れない様な物や捨てる予定の物まで、全てを買い取ってくれたのだ。

 神様の考えなんて、凡人には理解できる訳が無い。


 思い出のアルバムやどうしても捨てられない物は、アストリアが一時預かってくれる事になった。

 

 お陰で、移住当日には家の中は文字通り空っぽとなり、二人の持ち物はそれぞれ旅行鞄位の手荷物に収まった。

 

 最終的には、退職金を含め生命保険解約金、貯蓄額を合わせたら驚く金額に成っていた。

 

 これで詐欺でしたとなったら目も当てられない。


 アストリアへ移住する為には他にも行うべき事があった。

 

 死んで転生するわけではないので、こちらの世界に定着している魂を剝がす為? アストリアとの相談会を兼ねて神界に行くことになったのだ。

 

 アストリアに突然転移させられた時には度肝を抜かれたが、そこでルビィとの再会を果す事が出来た。



 そこはとても『全てが綺麗』な空間だった。

 空も有り、草木も生え川も流れているのだが何もかもが只々、美しいと感じられる場所だった。

 正しく『天国』って感じだ。


 二人がキョロキョロと辺りを見回していると後ろから声が掛かった。


「父にゃ~ん!! 母にゃ~ん!!」


 慌てて振り向くと、其処には出会った頃のままのルビィが居たのだった。

お読み頂き有難う御座います。もし宜しければ評価して頂けると嬉しいです。



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