表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
にゃんとも不思議な異世界生活始めましたにゃ  作者: YUUURI
第1章  新天地セイタルです
5/119

5。本当にゃ

「「 は? どういう事ですか? 」」


 勢い良く立ち上がる二人に、変わらずとぼけ顔のまま。


「えっと~、まだお話してませんでしたっけ~?」


 そう言ってアストリアは説明を始めたのだった。



 こちらの世界に迷い込んだ神獣の居場所は、地球の神様の協力の元(やっぱり地球にも居るんだね神様)、少し時間は掛かったものの、無事に発見は出来た。

 だが、その頃には魂がこちらの世界に定着してしまっていた事と、政継達に大切にされていたルビィ自身が離れたがらなかった為、猫の一生を全うしてからでも良いだろう、という事で話は付いたのだとか。

 けれど、思いのほか長生きした事には、アストリアも驚いた様だ。

 まさか24年も、とは思って無かったみたいで「大切にしてくれてありがとう~」とお礼を言われた。

 今は神界で出番を待っている?という。

 不可抗力とはいえ、神様の不始末で迷惑を掛けた事のお詫びも兼ねて、一つだけ望みを叶える事を約束したらしい。


「で~今私が~ここにいるんですよ~」


 で~とか言われても……、大筋は理解したが俺達が神様に会っている理由が全く分からんのだが…。

 

 里子も思いは一緒の様で、小首をかしげている。


「いや~、そうですよね~失礼しました~」


 また勝手に心を読んだアストリアは、急に真面目な顔になり。


「ルビィさんからのお願いです~『父さん母さんと一緒にいたい』との事なので~、政継さん~里子さん~、アストリアに移住しませんか~? っていうか転移してもらいます~決定事項です~!!」


 と、突然宣った。


 いじゅう?? てんい?? けっていじこう?! ってか、ルビィにもう一度会える!?


 政継の思考はまたも止まるが、里子は大興奮し出した。


「えーっ!!、ルーちゃんと暮らせるんですか!? 異世界転移? 魔法使えます? 種族は? チート貰えるんですか? っていうかルーちゃんの望みって私達と一緒に居たいって事なのぉー!? 嬉しすぎるぅー!! いつ会えるんですか!!#$%&=~」


 固まったままの政継を置き去りに、半泣きで騒ぐ里子とアストリアの会話は続く。


「ハイハイ~。魔法や種族的な話や~、他にも準備して頂かなくてはならない事等々~、ご相談に来たんですよ~」


「私は何時でも構いません!! 何なら今からでも良いですよ!!」


 おーい、待て待て里子さんや……。

 いつもの事だが、好奇心が溢れだし過ぎて暴走しちゃってるぞ……。

 確かにルビィに会える事は俺も嬉しいが、色々考えなくてはならん事が有るだろうに。

 ……差し当たっては、仕事やこの家の事なんかをどうするかとか……。


 そこまで考えて、政継は大きく溜息をついた。


 なんだよ、俺もその気になってるよな、と。

 

 ルビィが居なくなった事で、ぽっかりと心に穴が開いた様な虚無感が纏わりついていたのだが、この残念な感じの神様の説明を聞いているうちに、驚きはしたが幸福感に満たされて来た事に気が付いたのだ。

 

 荒唐無稽(こうとうむけい)な話であるし、本当なら悪戯や詐欺と考えるのが普通のである。

 しかし、政継と里子には『嘘』では無い、『本当』の事なのだと、確信を持つ事が出来ていたのだった。

お読み頂き有難う御座います。もし宜しければ評価して頂けると嬉しいです。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ