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にゃんとも不思議な異世界生活始めましたにゃ  作者: YUUURI
第1章  新天地セイタルです
13/119

13。驚愕にゃ

 三毛と灰色の毛玉達からの生温い視線を受けても、里子は全く意にも返さないようだったが、政継はばつが悪そうに軽く咳払いをした。


「名前も魔法も理解したが、この種族はなんだ? ハイヒューマン?」


 と疑問を口にする。


 よくその年でと笑われたが、里子の影響で政継が見ていた異世界物のアニメには出てきた事が無い名称の為か、何のことか分からなったのだ。


「私が読んでた小説にも出てきた事無いけど、言葉面からいっても人間の上位種族てきな?」


「……なぁ、転移する時の事覚えてるか? 若返ったり、色々な確認作業でそれ処では無くなったけど、神様の最後の言葉『寿命はまだ決めてませんからね』だったよな……」


「……そういえばそう言ってたね!!」


「一般常識でもハイヒューマンの存在は理解できているんだが、どういう存在かはインストールされていないんだよな。そして神様のあの言葉だろ? 嫌な予感というか、俺の考え過ぎなら良いんだが、ルビィ達は何か聞いてるか?」


「人間の上位種で間違いないにゃ。肉体的にも優れていて、人口の割合は大分少ないみたいにゃね、確かエルフと同じくらい長生きのはずにゃ」


「そうです、父様母様は神様から聞いていないんですか? ぼく達は魔素が落ち着くまでアストリアで生活するんですよ? 10年20年の話では無く最低でも500年は様子見だって言ってましたよ? もしかしたらそれ以上かも」


 驚愕の事実であった。


 さすがの里子もこれでもかと目を見開いているし、声も出せない様だ。


 政継はもっと状態が悪かった。

 ここに来るまで驚くことは沢山有ったが、これほど驚き、状況を飲み込めない事が起こるとは思ってもいなかった。


 落ち着け、俺……。

 まずは、外れそうになっている口を閉じて息を吸うんだ。

 そうそう、ゆっくりだぞ……。


 自分に言い聞かせながら、何度も大きく深呼吸をくりかえし、俯きながら状況を整理しようと考えた。


 うん、ルビィともう一度生きていく事を望んだんだ。

 手持ちの資産で神様は100年以上はゆとりのある生活が出来るといったが、……でも500年以上生きるなんて……。


 そこまで考えた瞬間。

 里子の暢気な声に邪魔をされ、我に返る。


「おっどろいた~!! でもそんなに長生きできるなら楽しい事いっぱい出来るね、皆と病気も死に別れも心配しなくて良いんでしょ? 最高だね~」


 心からの言葉であろう、満面の笑顔でそう言う里子。


 里子さんや、相変わらず能天気ですなぁ~。


 と、思う反面。


 昔からどんな時も前を向いているよな、だからこの人には敵わないんだ。


 と、改めて思い知らされるので有った。


 お前のそういう所、俺本当に好きだわ……。


 と心で思いながら、顔を上げる。


「そうだな、長い人生になりそうだが四人でなら楽しくて、あっという間かもな。色んな事を沢山しようぜ」






 取りあえず落ち着きを取り戻す事が出来た二人は、もう今以上に驚く事は無いであろうと、話の続きを行う事にした。


「魔力量の『 ??? 』ってのはあれだな、アイテムボックスの数表記と同じじゃないかと思うんだよ、結構な数値だと思って間違いないぞ」


「そうだね、魔力切れしなくて助かるかもね、安心だよねぇ」


「最後に大きな疑問が残っているんだが、加護ってのはどういう効果が有るんだ?」


「他は何となく分かる気がするけど、これは意味が分からないよね~?」


 そう言いながら里子はステータスボードに書かれている『コンシェルジュ』という個所を指で突っついた


 その瞬間音も無く、もう一枚の画面が現れたのだった。


「説明文が出て来たよ!!こうすればよかったんだね」


 どれどれ、と二人は画面にかぶり付く様に内容を確かめた。





【コンシェルジュ】


 魔法を使用するうえでの最上級加護。

 ありとあらゆる要望に対応し、痒い所に手が届く秘書的な役割を担う。無意識であろうとも瞬時にその場に最も適した魔法を使う事が出来るマルチタスク。言い換えれば、思っただけでどんな魔法でも繰り出す事が出来る優れもの。





「凄い事ですね、何かが飛んできて当たりそうになっても『危ない』と思った時には結界が張られたり、離れたところにいる魔獣に対して『こんな魔法を当てよう』と考えただけで魔法を使用出来る訳ですね。父様も母様も無詠唱で魔法を使えるって事ですか、ぼく達と一緒ですね」


 妙に冷静なレオの呟きに。


「うん、もう何も言葉が出ないな……」


 と無の境地になったのは仕方がない事であろう。




「あたち達は父にゃん達の従魔だから、それぞれのステータスボードでステータスを見る事が出来るにゃよ、タッチしてみるにゃ」


 そう言われて従魔の記載に二人は触れてみる。

 ルビィとレオのステータスは以下の通りだった。




【 名前 】  ルビィ


【 種族 】  ブラッディキャットの(亜種)


【 性別 】  女


【 年齢 】  3歳


【 魔力量 】  ???


【 魔法属性 】  風・無属性


【 スキル 】  言語理解  アストリアの一般常識  危険察知  


【 加護 】  神獣  神の愛し子  アストリアの守り手

 番し者





【 名前 】  レオンハルト


【 種族 】  ブラッディキャットの(亜種)


【 性別 】  男


【 年齢 】  3歳


【 魔力量 】  ???


【 魔法属性 】  風・地・無属性


【 スキル 】  言語理解  アストリアの一般常識  危険察知  野生の勘


【 加護 】  神獣の番  神の愛し子  番し者  神獣の守り手


お読み頂き有難う御座います。もし宜しければ評価して頂けると嬉しいです。



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