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オムツと私たち  作者: 062


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広井夏樹の帰還(17)

ここで時計の針は少し戻る。


『それで舞先生、君は夏樹ちゃんにもうすぐ負ける。

君は気づいていないだろうが、もうすぐ夫になる宏さんが痴漢容疑で現在、警察署で事情を聞かれている。タイミング的に間違いなく夏樹ちゃんの仕業だ。』


佐藤ゆりあの言葉に舞は頭が真っ白になった。


(なぜ、宏が!どうして?)


ゆりあが続けて何か言っているが、耳には入ってこない。目の前のパソコンを操作する。


(確かこうして、この暗号化を・・・)


なんとか警察のクラウドに侵入する。そこで調書を発見する。


(あった、『被疑者:高野宏』、『被害者:木村由香』!)


慌ててスマホを操作する。連絡先に保存したままだった。4年振りに通話ボタンを押す。


「もしもし、木村さん?私、高野舞。覚えている?」

『本当に舞先生から連絡があるんですね。先生もわかっていると思うので、言いますけど、私被害届を取り下げられません。理由はわかりますよね?そちらに電話をかけてください』


「待っ・・・!」


通話が切られる。


(どうすれば?夏樹さんに頼むのは論外。あ!ゆりあさんなら圧力とか揉み消しとか!)


そう思って、再びゆりあに電話をする。


『はい、佐藤です』

「お願いします。助けてください!」


ゆりあは少しため息をつき、すぐに指示を出した。


『学校内の私の部屋にミニ冷蔵庫があるのは知っているね?そこに『シーズン3』のウイルスである、『te092、ウイルス』のサンプルがある。それを使って上手い事やってみなさい』


確かに交渉材料に使えると舞は確信する。

とすれば、有効な手立てを考え実行する。ちょうどドローンチームと連絡用の低学年の子が戻って来たところだった。


ゆりあさんの『シーズン3』なんてできない。けれども、これであの人は助かるはずだと信じて。

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