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オムツと私たち  作者: 062


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広井夏樹の帰還(3)

エラー音が室内に響く。モニターが赤く警告メッセージを出す。


「どういう事だ!?」


圭吾さんが叫ぶ。私は慌てず騒がずキーを叩く。電源が落ちた表示が出る。


「古式ゆかしいトロイの木馬よ。多分フィッシング詐欺と同じ手口」


『ナイル』か『マハラジャ』の偽サーバーを作り、そこに私達がハッキングをかける。売り上げデータに紛れて、ウイルスが侵入する。


「ヤバイな!スーパーセルが!」

「ああ、それは大丈夫。4年前と同じ。私達がさっきまで使ってたスーパーセルはレバノンのバックアップの方。ゆりあさんもバックアップを微妙なところに作るよね。おかげで壊せないじゃない」

「誰かが、傭兵を雇ってドバイのを壊すからだ!」

「あはは、いい新人訓練になったって傭兵派遣会社の人が言ってたよ」


何事もなかったかのようにモニターは切り替わり、通常の表示に戻る。


「舞先生もやるねぇ。レバノンは高負荷かかって強冷却してる。対岸の火事は楽しいね」

「完成したばかりだぞ!性能だってここのオリジナルよりいいはずだ!」


悲鳴のような圭吾さんの声。しかし、落ち着きを取り戻したようだ。


「おい、そういえば、『舞先生』って言ってなかったか?まさか!」

「この件、最初からおかしいんですよ。4年前のゆりあさんのテロ未遂、どこからその情報が漏れるというんですか?ゆりあさんとマリさんの2人がタッグを組んでる状態で情報漏洩なんてありえませんよ。だとすると、容疑者は当時敵対していた私の陣営。つまり2人まで絞り込めます」

「2人・・・夏樹ちゃんと舞先生か!」

「そして私じゃないなら、確定ですよね?でも不可解なんです。4年前、舞先生にそんなスキルはなかった。つまり、協力者がいる」

「そして、ソイツはまんまと僕達を出し抜いた」


ゴクリと圭吾さんの喉がなった。


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