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オムツと私たち  作者: 062


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21/76

橋本風乃(1)


風乃(かざの)の家の脱衣所にはカレンダーがある。そのカレンダーの日付の横には×印が並んでいる。


「おはよう、お姉ちゃん。どうしたの?おむつしてるのに?」


印の意味は姉である、花乃(かの)がおねしょをした事を意味する。ちなみに姉は高校1年で風乃は中2。

言われた姉は泣きそうな顔でこちらを見る。


「おむつから漏れちゃった」


本人は恥ずかしいだろうけど、風乃的には「ざまぁw」と言ってやりたい。


「お母さんがおねしょシーツ敷いていてよかったじゃんw月乃(つきの)のお下がりだだけどwww」


姉は「うん」と消え入りそうな返事をして、逃げるように脱衣所からシャワーへ行く。風乃はとりあえず歯を磨く。それから洗顔して、拭いていたら姉がシャワーを終えて出てきた。身体を拭いて、チェストからおむつを取り出す。昼間もおむつが必要なのだ、あの姉は。


まぁ、風乃がそうなるようにしたのだけど。


種明かしは単純だ。

答えは「催眠」なのだ。




あれは半年以上前の姉がまだ中学生の時だった。学校から帰って来た姉が着替えもせずにぼぉとベッドの上に座っていた。


「ただいまっ!お姉ちゃんどうしたの?」


姉は何も答えず、ただ自室にあるカーテンの閉じた窓を見ているだけだ。


「お姉ちゃん、とりあえず制服は着替えようか?スカートとかシワになっちゃうし」


言われたままにのそのそと着替える姉を見て、ひらめく。


「お姉ちゃん、だんだんまぶたが重くなってきて、目が開けていられなくなってくるよ〜」


ゆっくりと目を閉じる姉、風乃は確信する。


(催眠状態だ)


何が原因かはわからない。でも、中学生になって姉と比較され続ける日常を思い出す。


(あのお姉さんの妹とは思えないな)

(もっと頑張らないとお姉ちゃんに追いつけないぞ!)


しんと静かな室内に1階のリビングでテレビを見ているのだろう4歳の妹の笑い声が届く。そうだ!と風乃は思う。


(この機会に弱味の1つでも握っておこう)


「今から手を叩くと、お姉ちゃんはオシッコの我慢が苦手になるよ。最初は夜だけでもだんだんと風乃が指摘するたびに昼間も我慢できないようになっていくよ!」


パチン


と手を叩く。フッと目を開いた姉は風乃に気づく事もなく、電気を消してベッドで横になった。



翌朝


「あ、お姉ちゃんおはよう。パジャマどうしたの?もしかして、おねしょ?」


「・・・・・・・・・」


風乃の言葉に顔を真っ赤にするお姉ちゃん。反論もなくダンマリだ。

ダメだwニヤニヤが止まらないwおもしろ過ぎるwwww

風乃は追い打ちをかける事にする。


「やっぱり、おねしょだコレ。月乃に言ってやろうっと!今晩から月乃と一緒におむつをつけるといいよ!」



「・・・・・・そこまでよ。(ふう)ちゃんはお姉ちゃんをいじめないの!花ちゃんはバレちゃった以上、今日から1週間、おむつして寝る事」


お母さんが脱衣所に入って来て言った。

とりあえず今夜、お姉ちゃんは妹と一緒におむつらしいw

見ものだわw

仕事の都合により、9月中旬まで投稿できないかもです。

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