ストーカーの正体①
「部屋チェンジで。」
「できるわけないだろ。」
「だって、ストーカーと一緒の部屋なんて、なにされるかわかんねぇだろ。」
「何もしませんよ。」
「信用できね・・・できないっすよ。」
ストーカーなのはわかっているが、綺麗な女性だからか、話すのが緊張してしまう。
まあでも、襲われ方によってはむしろ、みたいなところはある。
「今日一日だけだからな。まあ我慢してくれ。」
「そうなのか?」
「ああ。特に異常は無いみたいだからな。今日一日安静にしたら明日退院だそうだ。」
「よかったね。ほんとに」
「ありがと。二人にも心配かけたな。」
とりあえず、怪我に関しては何事もなくて良かった。
「ストーカーさん?のほうは怪我はなかったの・・・ですか?」
「私もあなたと同じような感じよ。今日一日様子をみて、ってところかしら。」
「ならよかった・・・です。誰かを守るつもりが、傷つけてたら後味悪いもんな。」
「それはそうね。でも、ストーカーさんはやめてくれるとうれしいわ。」
「じゃあ、なんて呼べばいいんですか?」
「私の名前は、美犀津 里奈。それから、その敬語っぽいのもやめてもらって大丈夫よ。あなたと同じ大学一年生だし。」
「そうか。わかったよ。俺の名前は伊知地・・・。」
「伊知地彰夫くん。よね。」
「なんでしってるんだよ。」
「だって、あなたのストーカーだもの。」
「やっぱ、こええよ。部屋チェンジで。」
「冗談よ。部屋チェンは不可よ。」
部屋チェンって。
「で、だ・なんで俺のことをストーカーしてたんだ?」
「それは言わなきゃダメかしら。」
言わない、などという選択肢があるのだろうか。
「それは俺たちも気になっていたところだ。」
「私も知りたい!」




