この憂鬱は俺のもの③
帰る時間になり、俺は松比良に待ち合わせ場所のメッセを送った。
6時に校門の前で。
現在時刻は5時55分。俺はすでに校門前にいる。5分前行動ができる俺、かっこいい。
「おーい。」
おっ、松比良がやってきた。
俺もこっちに向かってくる陰に手を振った。
陰がどんどん近づいてくる。あっれー。松比良の陰に見えないぞ。あいつもうちょっと身長高いし。
って、鈴原さんやないかーい。なんで来てるんだ。
その後ろから松比良がやってくる。
「すまん。俺がストーカーされてた。」
ストーカを見つけるやつがストーカーされてるんかい。
「おいおい。後が思いやられるぜ。
というか、なんで鈴原さんは俺たちを追いかけてきたんだ?」
「だって、伊知地くん、すとーかーされてるんでしょ?」
「な、なんでそれを・・・。」
「だって、2人の会話全部聞いてたし。」
「「えっ!?」」
思ったより太い声が出てしまった。
「あのときの2人はなかなか面白かったよ。必死にウインクなんかしちゃって。」
「鈴原さんは家に帰りなさい。本当に危ないから。」
「むー。私だってお友達が困ってたら助けたいもん。」
「それはうれしいよ。気持ちだけ受け取っとくから。」
「気持ち以外も受け取ってよ。やる気とか。」
「じゃあそれも受け取るから。解決したらまた遊ぼうね。」
「いや。私もついて行く。伊知地くんには入学式の時に助けてもらったし。」
なかなか頑固なところもあるんだな。
「いい眼をしている。覚悟を決めた眼だ。」
お前は何の監督だよ。松比良。
「じゃあ今日は俺と一緒に行動しよう。危なくなったらすぐに伊知地を置いて逃げる。それでいいな。」
松比良が鈴原さんと俺に許可を取るようにいう。
「うん。わかった。」
「了解。」
あくまでも俺を置いていこうとするのはいやがらせなのかね。ね。
「よーし。お悩み解決サークルの相談者第一号だね。」
「「なんだそれ。」」
「今考えたの。私たちのサークル!いろんな人のお悩みを募集して解決するの!その第一号が伊知地くんだよ。おめでとう!」
「「えー。」」
まあいっか。鈴原さんかわいいし。鈴原さんをめでる会も作ろっかな。




