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自転車に乗らずに帰る

「まー、とりあえずこのへんでいいだろう。なんとなくの検討はつけ終わった。」


「なら、帰るか。」


「そうだな。どこかよりたいところあるか?」


「いや、べつにない。家に帰って明日に備えるさ。」


「了解。」



「じゃあなー。」


「ああ、また明日。」


帰り道の途中で松比良と分かれた。

「また明日。」言い言葉だ。ここ二日間で松比良のありがたみを俺は感じていた。

入学早々友達なんか作れるかっての。そんなの一部の陽キャしか身につけてないスキルだろ。友達を速攻で作る方法なんて今まで生きてきたなかで勉強したことねーよ。ていうか、どこからが友達なんだ?一緒に遊んだら友達になれんのか?いや、待て待て。俺も高校の時に知ったんだが、よっ友と言う概念があるらしい。そこらへんで「よっ。」て挨拶する中だというが、「よっ。」なんてさわやかイケメンしかしないだろ(偏見)。俺は「よっ。」じゃなくて「よう。」派なんだよ。だからよう友だ、よう友。果たして、あいさつするだけで友達になれるもんなのか?その辺の大人に「よっ」てして「よっ」て返ってきたらよっ友なのかよ。なんでもありじゃねーか。


「なにかんがえてんだか。」


口に出す気もなかったのに、自然につぶやいてしまう。一人になると、暇すぎて思考が適当になってくる。それでも考えることを止められない。こんな言い方をすれば多少なりともかっこよく聞こえるだろうが、実際はなんとなく時間を潰すのにぼーっとしているだけである。

それにしても、もし大学に知り合いいなかったら履修登録から何から一人でやんなきゃいけねーのかよ。ムズすぎんだろ。でもそっちの方が逆に勉強になるのかもなぁ。獅子は我が子をなんとやらっていうしな。一人でもなんとかやっていける力もつけていかねーと。

まあ、なんとかなるだろ。

俺はそう結論づけて、

「帰ったらアニメでも見るかな。」

何を見るかを考えながら帰路についた。


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